「望遠鏡」という名の建築

豊橋と田原を結ぶ街道沿いにある、風変わりな建物。
建築家「石山修武」が設計した、その名も『望遠鏡』
建築を学ぶ者なら大概は知っている、有名な建物なのです。

今まで何度も前を通っていながら、なかなか機会が無く(この道を通っている時は急いでいる時が多いので^^;)横目で眺めながら通り過ぎていたのですが。
打合せが早く終わって少し時間があったので、その帰り道ということもあり、初めてゆっくりと見て参りました。

土木資材のコルゲート管で作られたこの建物。
この方式を考案した方の自邸が豊橋にあるということもあり、豊橋・田原・新城に幾つか残存しています。
ここ1年で縁があって幾つかのコルゲート建築を見せて頂きましたが、この望遠鏡はそれらとは全く異質な感じ。
長いこと放置されていることもあり、周りは草で覆われ外観全部を見ることも出来ないような状況。

建設されたのはオイルショックで日本中が大騒ぎになっていた時代。
個人的には正面のデザインについては好みでないけれど、さぞかし当時も賛否両論だったことが想像できます。

今でこそ｢サスティナブル｣なんて言葉で片付けられてしまうけれど、時代を超越した感のある前衛的なこの建物。
このまま放置して朽ちていくのを待つのではなく、何か有効利用できる術はないものだろうか・・・。