梅雨が明けて暑~い日々が続いていますが、久々に4Cでお山レッスンに行っていました!
今更のレビューもどきブログです。
他の車でも走りこんでいる定番コースですが、車が示す挙動が明らかに違いますね~。車重の恩恵やエンジンレイアウトの恩恵もあるのでしょうが、ハンドルを切れば即座に頭が入っていくといいますか。
カーボンバスタブが効いているのかボディがハンパなく固いので、ヒラヒラと駆け抜けるという感覚よりも、ロールや捻じれ感を伴うことなく即座に平行スライドしながら走り抜けていく感覚です。
この感覚は他の車では味わったことがなく、軽さとボディ剛性の重要性を再認識。
どんなシーンでもボディはミシリともいいません。
甲高さはありませんが、炸裂するバリトンサウンドも相当なもので、窓を開けて走行すると周囲の山々に反響して、周辺は4Cのサウンドで一色になります。
もう、何と言いますか、突き抜ける快感です。 ←ココ大事・笑
刺激と非日常感がハンパではありません。
私のような素人サンデードライバーは、細かなことよりこの非日常感と刺激が大事なんです♪
唯一困るのは斜め後ろの視界が悪いことですかね。。
【数年乗ってみたオーナーの感想】
将来のオーナーさんが気にされてそうなことを、ありのまま書いてみます。
○故障の有無
・私自身数年乗っていますが、故障の経験は一度もありません。
(私はサーキットは走りませんし、かなり大切に乗ります)
・ネット上では故障の情報がありますが、サーキット走行車、サーキット走行車と思われるカスタムをした中古車購入後の体験談。この2つが支配的です。
個体の当たり外れというよりも、当たり前ですが、これまでの使われ方によるのではないでしょうか。
・消耗品の交換(特に耐用期間超過)を故障というのは如何なものかと。
○雨漏りの有無
・スパイダーモデルではないので、雨漏りはしたことがありません。
(ネット情報ではデマなのか本当の情報なのかわかりませんが、オフ会などでも聞いたことがありません)
○TCT
・Aモードで走れば、AT車に近い感覚で走れます。
・Dモードで走れば、頭に血が上るようなダイレクトな刺激を味わえます。最高です。
○MTかTCT(DCT)か
・この車はMTよりDCTが合っていると思います。乗らなければ分からないと思います。(下記リンク先の海外レビューも参考にしてください)
・前車はBMW E46 M3のMTでしたが、M3にはMTが合っていたと思います。 ストレート6の回転はキレはありますが、情緒的な回転の上がり方で、それに人間が合わせて繋いでいく。というスタイルがマッチしていました。 4Cに関してはブーストがかかった後の吹け上りがさらに鋭く、とても人間が気持ちよくつないで、情緒的に楽しむといった乗り方が難しいだろうと思います。(せわしなく、操作しても楽しくないはず)
・4Cはブリップング音等々、シフトのUP,DOWN時の車全体から発せられる音が最高に気持ちよいのですが、相当に上手い方でなければ、機械に任せた方が、スーパーカー的な雰囲気と音を楽しめるのではないかと思います。とにかく、MT党の食わず嫌いでは理解できない感覚だと思います。(私自身がそうでしたから)
・唯一気になるのは、MTの故障に比べて修理費が高くつくことですが、壊れれば直せばよいのです。そんなことで諦めるのは勿体ない。
・ちなみに、アルファディーラーの方もTCTの故障は殆ど聞かない、サーキット走行車は当然負荷が大きく寿命が早くくる、あと、熱の関係でオイル管理が重要とも仰ってました。
○ハンドリング
・パワステ車とは明らかにに異なる自然なフィーリングです。
・この車がパワステ採用であったなら、ハッキリ言ってキャラに合いませんし、興ざめです。
詳しくは下記の海外レビューを。
○エアコン
・効きすぎるということはありませんが、常識的な範囲でしっかりと効きます。
・効かないという人は、ガス圧に過不足がないか要チェック。
○重ステ
・全く問題ありません。そんなにパワステが欲しいシーンがあるのか?と首をかしげるほどです。 皆さんが大好きなクラシックカーは概ねパワステレス、エアコンレスです。
・ただ、車庫入れの際には腕力が必要になりますが、パワステ車で癖がついてしまった据え切りを4cではやめておきましょう。 少し車を動かしながらハンドル操作をすればよいのです。 慣れです。慣れ。
○乗り心地
・何を求めるのかによりますので、何とも言えないですが、私は全く問題ありませんし、腰も痛くなったことがありません。 むしろ、ローダウンサスでバランスを崩した車の方が、よほど乗り心地が悪いです。(経験談・・)
・あくまでも市販車なので、そんなに構える必要はありません。
○乗り降り
・ハッキリ言って、乗り降りはしにくいです。
・狭い駐車場で、横にアルファードなどに寄せて停められると、最悪乗り込みが出来ない可能性があります。 なので、私はドアパンチを避ける意味でも、離れたところに停めるようにしています。 足車ではないので、困るシーンはほとんどありませんが。
○メンテナンス
・ごく普通の車と同じです。 特別気難しいところはありません。
・オイルはしっかりと交換しましょう。(熱管理がシビアらしく、オイル管理がルーズな方には向きません)
・現代の車なので、本当にメンテナンス費用にお金がかかりません。
・ただ、作業工賃は割高になりがちです。 ディーラーでメンテナンスを行なえばジュリエッタ比でいえば、1.3倍程度の工賃が必要になります。
○満足しているか?
・95%くらい満足しています。 スタイリングに惚れ惚れします。
・5%の減点は、変に目立ちすぎること。
○不満なところ
・洗車に気を使います。ミドシップ+トランクルーフに廃熱ダクトがある一部のフェラーリ、最近ではMC20等もそうですが、洗車時にエンジンルームに水が浸入する。(問題ないそうですが、精神衛生上宜しくないので養生して洗車します)
・外装の樹脂部分が安っぽく見える。
・液晶メーター。
・良いところでもあり、悪いところでもありますが、直管マフラーの炸裂音。
(住宅街では欠点、幹線道路やワインディングでは最高の美点)
高回転まで回した時の音の変化、炸裂感は最高です。(トンネル最高)
○車高の低さ
・ローダウン車の経験がある人には問題なし。
・SUVに追加でスポーツカーを。といった買い方をする方は要注意。
<<海外レビュー>>
面白そうな海外のレビュー文を発見したので、メモ書き。
F40や本物のレーシングカーを運転した経験はありませんが、車の示す挙動やアルファTCTに関する所感など、私自身オーナーとしても非常に共感する内容でした。 まさに、一見さんではなく、オーナー目線でのレビューといった感じです。 ブレーキフィールなどは、元レーシングドライバーの五味さんと同じ評価を下されていますね。
--------以下は全て翻訳引用文(マッテオ・ルッツィ氏)--------------
"我が家にはローンチ・エディションの4C(#171)があり、よく乗っています。フェラーリなどのサーキットイベントで、教習やデモンストレーションラップをするのに使っています。
私はこれまで何台かのスポーツカーに乗ってきましたが、サーキットではもっとたくさんの車を運転してきました。そのほかにも、たくさんのエキゾチックなクルマに乗ってきたんだ。全部を挙げたら妄想だと思われるかもしれないけど......。)
でも、4Cはその中でも断トツに魅力的で、サーキットでレーシングカーのようなフィーリングを味わえるんだ。ストリートカーとしては、エリーゼやフェラーリF40に近いかもしれませんね。この特性は、主にいくつかのことに起因しています。まず第一に、アシストなしのステアリングです。この完全に自然なフィーリングは、サーキットや気持ちのいい裏道を走るときに、他の何よりも顕著な違いを生み出します。そして、この感覚は、最近の愛好家の多くが忘れかけているものです。ステアリングのたわみ量と舵角の関係を見ると、マニュアルのステアリングラックはブーストシステムとは全く違うカーブを描いています。フロントのトラクション管理は、完全に直感的なエクササイズになるのです。そして、フォーミュラカーやカートと同じように、フロントエンドの動きをすべて感じ取ることができるのです。
2つ目はカーボンシャシーです。合金製のシャシーがどんなに優れていても、減衰力がありながら完全な剛性というのは、同じレベルには達しません。
もうひとつ、フォーミュラカーのフィーリングに貢献しているのは、アルファが意図的に設計したテーブルトップ型のハードブレーキペダルです。多くのハイパフォーマンスカーは、ペダルの踏み込み量に比例して、クルマにかかる制動力が変化するようにペダルフィールを設計している。フォーミュラカーやカート、そしてアルファはそうではない。制動力はペダルの踏み込み量ではなく、踏み込み圧に比例します。ここが大きなフィーリングの違いです。他のスポーツカーでは、いくらなんでもアルファのブレーキペダルのフィーリングは体験したことがない。
また、フロントのトー角がゼロで、キャスター角が非常に小さいことも、アルファ特有のキビキビしたフィーリングに大きく貢献している。そのため、ノーズが常にハンチングして動き回る。これを問題視する若い自動車ライターのような人たちに対しては、「市販車ベースでないレーシングカーはみんなこんな感じだし、これほどコンペティションカーらしいものもない」と言うしかないでしょう。ポルシェは、私も所有しているように、セルフセンタリングキャスターがトレードマークです。アウトバーンでは良いのですが、フォーミュラカーのフィーリングとは相反するものです(デザイン的に間違いないでしょう)。
このクルマにはもうひとつ、マスコミやマニアの間で誤解されがちな、しかし実はとてもスリリングな、このクルマの性格を理解するために共有したい、本質的なことがある......。
ターボよりノーマル吸気の方がいいという人は、このクルマの本質を見逃している。唸り声、ブーンという音、ヒューという音、ウェストゲートによるフラッター、チャッターなど、このクルマの走りにルマン的な要素が加わっているのです。この音を聞かせるために運転しているようなもので、まさにイタリアのハイパフォーマンスドラマです。ターボの音と挙動は、このクルマのスピリットに欠かせないものです。これ以外にありえない。そして、それを知るために運転するのです。
シートは、薄くて硬いロープロファイルの形状で、カーボンタブに直接、低い位置からボルトで固定されているため、完全な連結状態というレーシングカーらしい品質を実現しています。シートベルトを締めれば、まるでアイアンマンのようにマシンを身にまとうことができる。そのため、床から1フィートもあるシートクッションに座っているよりもずっと早く、わずかなヨーレイトを感じ取ることができるのです。これは、マニュアルステアリングの感覚と同じで、特別な技術を持たない一般ドライバーでも、何となく直感的にクルマをコントロールできるようになり、誰もが瞬時に運転が上手になるのです。このような小さな積み重ねが、大きな違いになるのです。この点、ロータスはシートも非常によくできている。むしろエリーゼの固定式一体型薄型シートのほうが、この点では優れている。アルファは少なくともシートバックの角度調整ができる(数度だけだが)。
シフトアップしたときのバンバンという素早い加速、背中の小指に伝わるキック、ダンロップシケインで聴くようなエンジン音、ウィンフィールド・フォーミュラのルノーに近いブレーキとステアリングフィール、これらを総合すると、この4Cはいくらなんでも別格である。街中を走らせていると、まるでフェラーリ333SPでパドックを走っているような気分になる。私は毎回、このクルマに乗るたびに、とんでもなくニヤニヤしてしまうのです。例えば、最近のマクラーレンやフェラーリは、信じられないほど素晴らしいスポーツカーですが、私にはもうそのような効果はありません。
4Cがイタリアで文字通り手作業で作られていることは、ほとんどの人が知っていることだと思います。(しかし、エリーゼのウィンドウステッカーに貼られている「原産地」の数字が、95%イタリア産であることはあまり知られていないようです。他のエキゾチックカーや、有名なイタリア人と比べてみてください。それと、これまで4万マイルを走ったけれども、何の問題もなかったって言ったっけ。ドア、サスペンション、シャーシ、駆動系は新車時と同じように感じられます。これもフルカーボンアーキテクチャーのおかげです。まるでビレットから削り出したかのような感触です。こんなの見たことない。同じ年式、同じ走行距離のポルシェは、もちろんかなり優雅に年をとっていますが、アルファはいまだに新車のように感じられるのは驚くべきことです。
そういえば、エリーゼのオーナーにとってもうひとつ嬉しい驚きがあることを言い忘れていた。その点、エリーゼの内装はとてもよくできている。しかし、このクルマのインテリアは、どうにもこうにも批評の対象になってしまう。実際、4C のインテリアは、ドアパネルやダッシュボードなど、1mm単位で手縫いの革か、アルカンターラか、オラシオ・パガーニがほめたほど美しいカーボンファイバーがむき出しになっている。発売当初に他社のディーラーで乗っていたのですが、内部を確認したスタッフの第一声が「これは本当にいい!」でした。全然安っぽくないですね" ひとつだけ難を言えば、パドルは本当に素敵な合金にすべきだった。パドルはドライバーにとって最も触れる「タッチポイント」ですから、剛性の高い素材で、手触りの良いものであれば、なお良かったのです。
というのも、このアルファは、その誇り高き歴史の中で、他の車種と同様に、情熱を掻き立てるからです。イタリアン・マスターピースに他なりません。
同様に、パドル式のハードクラッチシーケンシャルよりも従来のマニュアルのギアボックスの方が良いという人は、このクルマのポイントをまたまた見落としているようです。パドルを連打することが、このクルマのドライビングエクスペリエンスの核心なのです。ギアを漕ぎまわすことは、このクルマの性能、レスポンス、タイムスケール、そしてキャラクターと相容れない。この点については、私を信じてください。私はV8ヴァンテージに昔ながらのマニュアルを搭載した。それがこのクルマのパワーデリバリーと挙動に適していたからだ。でも、4Cにはない。あのギアボックスはこのクルマの本質に関わるもので、これ以外にはあり得ません。そして、コン・ブリオで運転することで、それがわかるのです。
このコメントに対して、私は過去にもそうしてきたように、饒舌になり、短い本を書いたのは、次のような理由からです。
アルファは、その誇り高き歴史の中で、他のブランドと同様に、情熱を掻き立てる存在です。まさにイタリアンマスターピース
https://www.billswebspace.com/BAT%20MatteoLeuzzi%204C%20comments.pdf
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サウンドのイメージはこんな感じです。
(3分40秒くらいから)
トンネルサウンドでオーナーが耳にするサウンド感に最も近いのが、この動画ですね。(22:20秒くらいから)
節々で大げさに言われていますが、緊張して乗らない限り腕も疲れませんし、私の個体はエアコンも寒い位に効きます。 構造と重量が特殊ですが、市販車は市販車です。問題ないですよ。(笑)
https://minkara.carview.co.jp/userid/566243/blog/45774664/
<<レビュー的なものを追記>>
https://minkara.carview.co.jp/userid/566243/blog/45526671/