
遅くなりましたが、さる9月18日(土)に開催されました“おかえり
「はやぶさ」帰還カプセル特別公開関連企画”<はやぶさトークショー>というのに行ってきたレポをします。
僕が参加した方は第1回の方でテーマは
「はやぶさを支えた人たち」。
☆尾久土(おきゅうど)正己氏(和歌山大学・司会)
講演頂いた方は・・・
☆飯山青海氏(大阪市立科学館)
☆小笠原雅弘氏(NEC)
☆矢野創氏(JAXA)
と、はやぶさをまさに“支えた”4名の方々でした。
どの方も先生と呼ばないといけない方ばかり!!
掲載した画像は、開演前の会場内の様子ですが(当日は撮影禁止だったけど、開演前だからセーフという事で・・・)、このあと全部の席が埋まり満席になりました!!
まず最初に尾久土氏の司会で3人の先生方の紹介。
尾久土氏だけがコテコテの関西弁だったのですが、それがアットホームな感じでトークショー全体のノリがほんわかしてました^^
ステージ上にスクリーンがありプロジェクターで映写、袖で各先生が解説をされるという流れで進みます。
最初は、NECから小笠原雅弘氏の講演です。
小笠原氏は、さきがけ、ひてん、かぐや、あかつき等の惑星探査衛星にも携わってこられたエンジニア。はやぶさプロジェクトチームでは、航法誘導系、特にイトカワへの着陸に使われたターゲットマーカーやフラッシュランプを手がけるとともに、軌道姿勢系部門の長として、チームのまとめ役を努められたそうです。お話の中ではターゲットマーカー(ターゲットマーカーとははやぶさがイトカワに着陸する際に灯台の役割を果たす装置です)開発のご苦労が印象的でした。最初は
『お手玉』が開発のヒントになったそうです。しかし、無重力の空間だと、布の表面が思う様に球型を維持してくれなかったそうで、最終的に布から金属になったそうです。ターゲットマーカーの内部には149ヵ国88万人のはやぶさを応援したサポーターの名前が刻まれているのですが、実は募集当時は100万人の署名を募集していたそうです。『88万人て凄いな〜!!』と思っていたのですが、実は目標に達していなかったんですね。技術的には10cmの直径のターゲットマーカーの内部に1000万人の名前を刻む事も可能だそうです!!
小笠原氏は最後に・・・
『22世紀の人に、イトカワに行ってこのターゲットマーカーを回収して欲しいですね!!』とおっしゃっていたのが印象的でした。氏の語り口調はとても優しくて判りやすく、こんな言い方失礼かも知れませんが、ずっと聞いていたくなるような“癒し系”のトークでした^^
次に壇上に上がられたのが、JAXAの矢野創氏。
矢野氏は、サンプラー開発担当、運用スーパーバイザー、カプセル回収隊・方探本部、科学・輸送班責任者も務められました。以前からネットや誌面などで拝見していたので、『あの矢野さんが目の前に居てはるぅ〜!!』って思わず興奮しちゃいました^^;
矢野氏はイトカワの砂を採取する部分であるサンプラーホーンを開発されたのですが、この開発秘話も興味深かったです。はやぶさのイトカワ着陸時間は“1秒”。この間に弾丸を打ち込んでサンプルを回収しないといけない。この課題を実現するべく様々な実験を繰り返し、岐阜にある無重力実験が可能な施設や航空機内での無重力実験も行ったそうです。弾丸を研究する上で、矢野氏の研究室にはホンモノの銃器があるそうです。もちろん取り扱いの免許の申請も毎年されているそうです。
はやぶさ帰還の際には、ウーメラ砂漠の回収隊本部の施設内におられ、実際には肉眼でははやぶさの帰還は観れなかったそうです・・・。外にカメラを設置してモニターを机の横に置いていたとか。
今回参加された先生方で肉眼ではやぶさの帰還を観られたのは尾久土氏のみ。大阪市立科学館 学芸員の飯山氏は終始観測用のカメラのファインダー越しだったそう・・・。
矢野氏はプロジェクターのスライドでいろんなレアな写真を紹介して下さったのですが、中でも家族(奥様!?)と一緒に映られている写真も紹介されていて、その優しい人柄が垣間見えました。
そして最後に大阪市立科学館 学芸員の飯山氏の登場です!!
この方は大阪市立科学館でプラネタリウムの解説をしたりする、れっきとした大阪市職員の方なのですが、最近では、はやぶさを取り扱った関西ローカルのテレビ番組などでもよく登場されてます。あのはやぶさの航海を描いた全天周映像
<HAYABUSA〜BACK TO THE EARTH>の総合プロデューサーでもあり、カプセル回収隊の観測班でもあります。最近では、大阪市長に表彰もされました!!
飯山氏は、元々流星・彗星の観測が専門だそうで、その流星や彗星をカメラに収める技術を買われて、今回はやぶさの帰還時の撮影を任されたそうです。そして、そのバッチリ捉えられた帰還の映像が上映されたのですが・・・、スバラシイ・・・。当時の状況や氏のその時のテンションがリアルに伝わって来る映像で、『はやぶさおかえりーーーー!!』の言葉が流れた時は、おもわずウルッと来てしまいました・・・。
<HAYABUSA〜BACK TO THE EARTH>のこぼれ話では・・・、今でこそ大好評で土日には満席状態ですが、去年の4月に封切られた当初は全く駄目だったとか・・・。去年だけで6万人いくと試算していたけど、実際は今年の4月でやっと5万人。でも、そのあとはやぶさの帰還があり、グングン来場者もうなぎ上りで、現在9万人を突破したそうです!!!
そして、トークショーのラストには質疑応答のコーナー!!
3人の方が質問されていましたが、中でも面白かったのが、東大阪のとある会社の社長さん。<人工衛星まいど1号>の関係者さんでした!! この方の質問では、
『現政権による事業仕分けについて関係者の方々はどう思われていますか!!』みたいな質問だったのですが、この質問には全員の先生方が苦笑い・・・^^;
どうもこういった類いの質問には上から口止めされているようです。でもその反応から現政権の事業仕分けによる宇宙開発予算の削減には言いたい事も沢山あるようでした!!
他にも質問があったのですが、各先生がそれぞれ的確に判りやすく説明されていました。
14時から始まったトークショーもあっと言う間に2時間が過ぎ(ホントに早かった!!)、お開きとなるはずだったのですが、ホールの利用時間の関係であと20分くらいお話が出来るとの事だったので、トークショー終了後、フリートークタイム。客席からもステージ上にあがり、観客もそれぞれお目当ての先生に質問&握手タイム!! 僕も上がりたかったのですが、賢そうな学生さんやちょっとキワものそうなヲタの人たちが先生方を囲まれて動こうとしなかったので、僕はしばらくして退散しました・・・。
長々となってしまいましたが、最後まで読んで頂きましてありがとうございました^^;
時間が経っていたのと、ズブの素人の僕のレポで伝わりにくい部分もありました。
少しでも当日の様子が伝わればと思います☆
Posted at 2010/09/29 15:39:09 | |
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