2011年03月05日
今発売中のベストカーに掲載されてる記事、読まれた方もいらっしゃると思いますが、
「胸躍らされた1600ccの名車たち
三本和彦が語るわが心のテンロク
L16,2T-G,4G32,ZC・・・・・・etc
若者のために、もう一度このクラスが元気になってほしいとおもう」
俺はこの三本和彦って人はテレビ神奈川系でやってた新車情報という番組で初めて知ったんですが、正直考えの古いジャーナリストであんまり好きではなかったです、
それはある意味ジェネレーションギャップもあったからかと思います。
番組内で頭上スペースやトランクのスペースばかりにこだわるところがスポーツ傾向の車を好む俺の好みではなかったからとも言えるが、それでも彼をキライと言えないのは彼も心から車を愛する人であるためだろうと俺自身思ってます。
そんな彼が書いた今回のテンロクの記事、発売日にこの本を手にしてその内容をこの1週間何度も読み返しました。
俺にとって車の青春とは間違いなく4A-GE、ZC、B16A、B16B、SR16VE、4G92たちが元気だった頃のテンロク全盛期に他なりません。
そのテンロクについて熱く語ったこの記事、たぶんもっと書きたいことがあったことでしょう・・・
俺の原点である4A-GE搭載のAE82については語られておりませんが当然AE86を始めとするレビン/トレノによって語られています。
詳細は記事を読んでいただければわかるので割愛しますが、ここで語られているテンロクの魅力については多いに共感する部分が多かったことは間違いないわけで。
テンロクにもいろいろ歴史がありターボのミラージュサイボーグや4WDターボのファミリア、AE92から登場した4A-GZEスーパーチャージャーなど5ページで語りつくせない魅力があります☆
世界に誇るロードスターもモトはテンロクでのスタートだったわけで。
そのテンロクも時代とともにハイパワー化が進み、4A-GEがAE92のマイナーチェンジでレギュラー仕様120馬力からハイオク仕様で一気に20馬力アップしたと同時に当時のB16Aの160馬力を同じくマイナーチェンジでスーパーチャージャー4A-GZEを165馬力にしたりとパワー戦争は盛り上ってました♪
ついには俺の宝とも言えるB16B98SPEC-Rで185馬力やパルサーのN1仕様SR16VE N1仕様で200馬力とどこまで行くのかという勢いがありました。
その一方でインテグラタイプRなどのテンパチによる排気量アップでの底上げも目立ってきました。
インテグラはシビックの上級的位置づけのためDC2から1800ccになったのは当然なことと思います。
インテグラとシビックの関係は見方によってはセリカとレビ/トレの関係とも取れますし。
しかし、この流れがすべてではありませんがここからテンロクの衰退が始まったのではないかと思います。
ただこの辺から衰退したのはテンロクだけではなくスポーツカーと呼ばれる種類の車の大半がスポーツカー受難の波に飲まれていったのではないかと。
1600ccから1800ccや2000ccに乗ればソレはパワフルでありトルクフルであり乗りやすくテンロクよりは手っ取り早く速く走れたことでしょう。
でもそれはかつてのテンロクの楽しみを忘れることにもつながったのではないかと。
テンロクのあのトルクの細さから高回転での鋭いフケ上がりでの気持ちよさを知る者からしたら排気量アップは必ずしも正解ではないと俺は思います。
あの限られた高回転域を駆使して速く走る、これがテンロクやライトウエイトスポーツの醍醐味♪
排気量が大きくなるにつれ色んな意味で余裕のあるクルマではあの感覚は味わえません。
ビートにも通ずるこの感覚・・・
EK9からFD2に乗り換えたみん友なら俺の言ってる意味がわかるかと思います。
安くて軽くてトルクは細いが良く回ってキビキビ走れ、コースやルールによっては上のクラスもカモれるテンロクの魅力が今の車には感じられない、ソレがとても残念です・・・
スモールスポーツが1800ccや2000ccにシフトしたのち消えていったことは周知の事実。
インテグラ、MR-S、FTO、シルビア、セリカ、シビック、S2000と今思っても魅力的な車が姿を消した現実、とても悲しいことです。
一因としてはやはり排気量アップによってクラスも上がり価格の高さ、そして日常で感じることが少なくなったスポーツ性が挙げられるのではないかと。
排気量が上がったことで車格も上がり価格も上がりパワーも上がり安定感も増しました。
しかしそれはかつてのテンロクで感じられたライトウエイトスポーツのいいところが全くなくなったと俺は思います。
FD2や2000ccのロードスターではテンロク時代のあの普通に流すだけのドライブでの楽しさが感じられません、それはあの安定感とドコからでも不満なく感じるトルク感、それは楽しいものとは違って楽に速く走れるのであってテンロクの軽快感とは異質です。
ライトウエイトスポーツは低い速度であってもスポーツ感が味わえた、FD2ではEK9やDC2で味わえたあの低い速度でも味わえたあのワクワク感は感じられません。
それはEK9やDC2のレベルが低かったわけではなく、FD2やDC5では安定感が増し、エンジンに余裕がありすぎ高い速度域でないと本領が発揮できない、ある意味走りにランクが上がったともいえるのですがそれが日常の楽しさをスポイルしてしまっていることをメーカーが気付いていなかったのではないかと。
ただ前よりいいエンジン、いいボディ、そして前よりいいタイム、ソレを追い求めた結果が今の状況・・・
物質的な良さ、物理的な良さ、つまり数字で見える良さを追求したことが本当に求められていた感覚的な良さというか俺の思う官能的な部分がそぎ落とされてしまったのではないかと思えてなりません・・・
ここには近年の安全ボディによる車重増加もかかわってるわけで排気量や車格だけのせいではありません。
それでもやはり車の世界のモデルチェンジのたびにより良きモノを求めて大きくなるボディやパワー、排気量、そして車重、コレはある意味負のスパイラルではないでしょうか?
ソレに対して頑張ってるのは俺が思うにマツダだけではないかと。
デミオやロードスターで軽量化やダウンサイジングに挑むマツダ、あの姿勢はもっと評価されるべきだと俺は思います。
かつて日産がR31からR32にモデルチェンジの際ダウンサイジングを行いました、俺はそれを高く評価しR32を買いました、確かに後部座席は狭目でしたがマルチリンクサスを含め素晴らしい車に仕上がってました。
しかし時代とともにR33では3ナンバー化し排気量も上げ、R34ではボディは力だとかいいながら剛性は上がったが重たくなり、結果消滅、スカイラインはV35になるという失態・・・
プリメーラも初代はあんなに挑戦的なセッティングでよかったのに2代目で何の変哲もない車に成り下がってしまった・・・
いまこそ軽くてエンジンが良く回る安い車を出して若い人に本当の車の楽しさを教えてあげられるような車を出すべきだと思いますね、そのためにコストをかけるのはやはり軽量化でしょう。
日産のボディは力だ!という言葉を借りて言えばやはり軽さは力だ!と思います☆
カーボンやアルミなどの高価な素材を使うのではなく構造的に剛性をあげたまま軽くできる方法を模索して欲しいです。
カーボンやアルミを多用して軽くしたところで価格が上がれば意味ないし、ソレを新車で安く出せても修理に金がかかるようでは意味がありません。
テンロクにこだわるつもりはないです、今の技術なら1300ccや1500ccでも過去のテンロクを超えるエンジンは造れるのではないでしょうか?
税制上で不利な1600ccを搭載したテンロクスポーツ、この特別感が、また魅力でした。
GT-Rがレースで勝つために2600ccというこれまた税制で不利なRB26DETTを出したように1500ccに100cc追加したスポーツエンジン1600cc・・・
プラス100の余裕のカローラ1100ccがあのテンロクを生み出したのかもしれませんがね(汗)
1600ccは普通のクルマでは不要な排気量であり、ライトウエイトスポーツのためだけにある排気量であり、そのためだけに開発されたエンジンがテンロクであった・・・
そのためスポーツが下火になった現在、淘汰されてなくなりつつあるのも仕方のない現実・・・
メーカーの都合で税制面で有利な1500ccやパワーの稼ぎやすい1800cc2000ccに移行したのは今の時代やむを得ないとも思いますが、欲を言えばテンロクの復活、ソレが無理ならせめて1300ccや1500ccでの元気のいいライトウエイトスポーツを望みます。
フィットやヴィッツのRSではいまある唯一のテンロクのスイフトスポーツにさえ歯が立ちません、あれでは役不足です。
CR-ZタイプRはまだ排気量は未確定ですがに密かに期待してはいます、が、やはり価格がネックになってくるかと。
安くて軽くてよく回るエンジン、この3つがないとテンロクに代わるクルマにはなれないでしょう・・・
今の人がクルマに求めてるものは広さを始めとする豪華さなどを含む快適性、価格、燃費を含むエコ性・・・
価格以外は俺の求める車の真逆なのかもしれませんがそれでもこのテンロク時代のあのライトウエイトスポーツの持っていたクルマの楽しさは伝えていかなければならないと俺は思いますがいかがでしょうか?
そういう意味では今開発中のトヨタのFT-86は本当に86の再来に慣れるのかは俺からしたら疑問です、アルテッツアの二の舞になるのではないかと・・・
テンロクに乗った経験のあるものにしかわからない世界観かもしれませんがクルマ文化を語る上で必要な車だと思いますし、絶滅されるにはあまりに惜しい・・・
トヨタ
レビン、トレノ、カローラFX、MR2、セリカ、コロナクーペ
日産
ブルーバード、パルサー、RZ-1、NXクーペ、EXA
ホンダ
シビック、インテグラ、CR-X
三菱
コルトギャラン、ミラージュ
マツダ
ファミリア、ロードスター
イスズ
ベレット、ジェミニ
スズキ
カルタス、スイフト
俺の思い出せるテンロクはこんなもんかな・・・
どれも素晴らしいと思うのは俺だけでしょうか・・・
Posted at 2011/03/05 17:04:26 | |
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