2009年08月25日
本日は、平塚練習会の常連さんで、みんカラに加入するきっかけを作っていただいたseiさんの
ロードスターのアライメント調整をしてきました。
リアパッドを工面していただいたお礼と、もっとうまくなりたい!という彼女の情熱に対して、
何かお役に立てないかと思い、車の状態を聞かせていただいて、アライメントを見てみようということになりました。
とりあえず初見。
前後の車高のアンバランスが目立ちますが、ノーマル形状のバネのため、スプリングコンプレッサーが必要だったのですが、あいにく持っていなかったので断念。
今後、私が手持ちの車高調アダプターをお譲りして、直巻きバネにしようということで合意。
本人のフィーリングでは、フロントの手応えが感じられ無いのが気になるとのこと。
パッと見はトーについてはおかしく見えませんが、キャンバーについては、異様に内股ナヨナヨ君(笑)。
さっそくお手製スーパーアライメント測定装置(総制作費1500円)にて測定。
思ったとおり、トーについてはほぼゼロで問題ありませんでしたが、キャンバーについては、ゼロ度から、ひどいところではポジキャンで測定不能!(うちのゲージは、ネガしか考慮してませんので・・・。)
お話しを伺ってみると、2年ほど前、知り合いの板金屋さんの、さらに外注でアライメントを取ったとのこと。
アライメントというより、サイドスリップ(トー)のみを合わせましたという感じでした。
他にちょっと気になるところでは、左右のホイールベース差が12ミリあることです。
これが後々の問題になってきそうです。
さて、さっそく調整開始!
と、その前に、ちゃんとしたお店のテスターも、定盤も使わずに大丈夫なの?という声が聞こえてきそうなので、個人的な考えを。
そもそも、お店に頼んで0,01ミリまで調整!なんてことをしても、ストリートやジムカーナではあまり意味が無いと思っています。(最後のプリント結果の見栄えを良くするための補正を入れているところもあるという噂も聞きますし。)
刻々と変わるコンディション、アンジュレーション、ひどい時には凸凹。ゴムブッシュのたわみ・変形、ボディの変形etc・・・。
極端な話し、大まかなタイヤの位置が決まっていれば、0.5ミリ程度は誤差の範囲で、ほとんど体感出来ないかと。(多分に細かく調整したんだからいいはずだ!という心の補正も入ると思いますし。)
レースのように、常に同じ所を回り続ける車には必要な精度かもしれませんが・・・。
また、一度セットしたアライメントがもしも気に入らなかったり、もう少しこうしたい!っていう要望が出てくるようなこともあると思います。
そんな時に、一回の調整で2万円以上を支払っていては、いくらお金があっても足りません。
であるなら、自分で作業出来れば、安く、思い通りに車の動きが作りだせるかと。
機材も安く作れますし、車の勉強にもなりますし、何より楽しい!
実際に自分が現役で走っていた時もこのやり方でしたし、他のロードスターのセッティングでも、ポジティブな感想をいただいています。他のオーナーさんの走行で、アライメントのみの変更で日光で3秒アップ!なんていう実績(笑)も!(怪しい通販みたいですが・・・。)
という訳で、前置きが長くなりましたが、まずは比較的簡単そうなリアから。
リアは、トーは問題無いので、そのままキャンバーを合わせるだけです。
同じロードスターでも個体差があるので、どのくらいシムを動かすかのコツを掴むのに2,3回調整しましたが、調整幅もしっかり残っていたので、問題なく終了。
どうやら、フレームやメンバーは健全な車両のようでひと安心。
最終的に、キャンバーが1度程度、トーはゼロということでセットしました。
ちなみに、今回はサイドの振り出しを考えて、トーインはあえて付けていません。
ジムカーナでは、トラクション重視でトーインを強くすることが多いんですが、オーナーさんが初心者なので、リアが粘り過ぎないようにという思いです。(クラッチも終わりかけてますし・・・。)
フロントについては、ポジキャンという問題と、ホイールベース合わせ(キャスター)という問題がありましたが、キャンバーについては調整幅も問題無し。
ただ、ホイールベースは調整幅の関係で、完全には合わせ切れず、左右差が5ミリ残ってしまいました。残念。方策は頭にあるので、次回があれば、もう一度調整ですね。
その後、ステアリングタイロッドでトーを合わせて終了。
こちらは、キャンバーが1度前後、トーはインに0,2度程度残ってしまいましたが、誤差ということで(笑)。
さっそくseiさんに試乗していただき、お片づけ。
ボボボーと戻ってきたseiさん。
あれ?笑顔が無い・・・。
失敗??
と思いきや、車を降りるなり「激変しました!安定感、安心感が増して気持ちいい!!」とのこと。
また、見た目にも踏ん張り感が出て、「私の車、世界一かっこいい・・・!」とのこと(笑)。
思わぬ副作用(?)も含めて、一安心です。
週末は筑波で練習会とのことなので、その時に感じたことをフィードバックもらって、もう一度微調整すれば、よりパワーアップするでしょう!
ちょい乗りさせていただいた感じでは、乗り心地は夢のようにいいんですが、完全にバネレートが不足していて、ロールスピードが速すぎるのが気になりました。
小さいコーナーで少しでも切り足しすると、ストン!と落ちてしまう感じで。
やっぱり、車高とバネレートは要見直しですね。
ただし、オーナーさんは、見た目車高には相当こだわってましたが・・・。
作業後、雰囲気のいいログハウスのレストランで、お食事を奢っていただきました。
ご馳走様でした!
超オススメのハンバーグがメニュー落ちしていたのが残念でしたが・・・。
お昼頃は強烈な日差しで辛かったですが、夕方になると湖からの風が気持ちよく、車談義(+α)に花が咲いた一日でした。
Posted at 2009/08/26 01:18:23 | |
トラックバック(0) |
作業日記 | クルマ