
今のクルマのステアリングは、軽も含めてほとんどパワーアシスト機能、いわゆるパワステが入っているから、多少の違いはあっても左右フルステアリングで1回転半ずつ位のギア比だ。
昔のハコスカやTE27レビンなんかのパワステ無しの重ステ仕様が当たり前の頃は、ほぼどのクルマのステアリングも左右フルステアリングで2回転半ずつくらいのギア比だった。
昔のラリー車は、2回転半ずつでは修正蛇=カウンターが大変だったからステアリングのギア比をわざわざ13対1のギアに変更して、左右フルステアリングで1回転半ずつに変更していた。
すんげ~ステアリングは重くなるんだが、今のクルマより車重が軽いのとタイヤも155や165だし、ほぼダートが主流のラリーばかりだったから、それでも何とかなった。
もちろんその車重、タイヤでも、13対1のギア比では、たま~にある舗装のSSではステアリングが死ぬほど重かったのを思い出し、また今週その当時の重さより更に重い重ステにツライ体験をした。
理由は、人生は初のドリフト練習会に、パワステの壊れた13シルビアで参加したからだ。
ステアリングが重いことは最初から分かってはいたんだが、昔の27レビンの13対1の経験があるし、「まあ何とか成るんじゃないか」と甘い考えで臨んでいったからだ。
タイヤは155や165じゃない225、車重は当時の27よりも200~300キロ近く重い、しかも元々の重ステ仕様じゃない「パワーアシストは壊れてるのに油圧はかかってる重ステ」だ。
根本的にラリーのドリフトとドリフト競技のドリフトは全く違う上に、人生初のドリフト練習会で「そんなクルマでドリフトする」ということの無謀さ、バカさを嫌というほど味わってしまった。
まずコーナー進入での切込みは何とか成るんだが、クラッチ蹴ってテールが滑り出すと、鉄人28号が無理矢理ステアリングを引っ張るように凄い勢いでステアリングが回転してフルカウンターが自動的にあたる^^;
そのままだと勝手にフルカウンターになってすぐスライドが止まるので、コーナーに合わせてカウンターを止めて切り込みを足そうとするが、スライド中は腕が弾かれるだけでどうにも手が付けられない><
テールスライドが起こってフルカウンターがあたっても止められずにスライドが止まる、スライドを止めないようにとそのままアクセルを踏んでもスピン。。。どうしようもない。。。
あとはメチャメチャ無謀な突っ込みでフロントのグリップを抜いて、4輪ドリフトにもっていって飛距離を伸ばすかしかないが、ゆっくりでもコントロール出来ないのにどこに飛んでいくか解らない。。><
2ヒート走ったが、鉄人カウンターの回転の勢いは、下手にステアリングの中に指でも入ろうものなら簡単に骨が折れてしまう勢いだし、そうでなくても腕と肩と首の筋を痛めてキツイから止めようかと思った。
落ち込んでたら主催者の社長が10週近く横乗りさせてくれた。さすがにプロのD1ドライバーを育成してるショップだけあって、これまで横乗りさせてもらったドリフトとは次元が違う走りが体験できた。
コーナー突っ込み速度も次元が違うし、ドリフトとカウンターのキレも全然次元が違うし、クラッチの蹴り方もアクセルの踏みちぎりぶりも、全てがこれまで知ってるドリフトとは次元が違った。
その後、俄然、元気が出ちゃって結局最後まで走ったが、何とかアクセルの加減だけでコーナー出口までは持っていけるようにはなったが、相変わらずステアリングはどうにもならず、悲惨な結果ばかりだった><
だが実際に自分で走ってみてドリフトという競技の面白さも深さも解ったし、ドリフトがどういうものかが少し見えてきたし、何よりオレの舗装のトラウマを克服するにはうってつけの競技だと発見出来て嬉しかった^^
もちろん終わって帰ってきたが、腕と肩と首の痛みで腕が上がらず、右手の親指は脱臼状態だし、腰の筋も痛めていて、身体中の骨がガタガタ、バラバラな感じで、精神的にもヘトヘトだったのは言うまでもない。
鉄人重ステのS13シルビア、恐るべし!!!
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2009/11/11 19:36:04