深夜の関越自動車道を北上し、夜明けを迎えながらたどりついた新潟。時計は7:30を示している。
正直、一睡もしないで300Km走るのは体力的にもツラいものはある。これから出かけるという高揚感でもっていたようなものだ。
少しは仮眠をとるべきだったか・・・、これは今後の課題でもある。
新潟港に着く頃には、青空が広がる。今回の最大懸念事項はやはり天候、せっかくのコンバーチブル・・・、いや通りよくオープンカーと呼称すべきか、天候に恵まれなければ何の意味もない。
船内での昼食用にカップ麺とスナック菓子一袋コンビニで購入した後、フェリー乗り場に到着した。フェリー乗り場にはまだ順番待ちの車両は多くは来ていない。しかしとりあえず受付だけでもとターミナルに向かうとそこはすでに長蛇の列だ。
“まいったなあ・・・、コレどのくらい待たなきゃイケナイんだ?”
北海道行きは、普段当然ながら飛行機で、今回がフェリー初体験になる。
受付脇のテーブルを見ると手書きの申し込み書を書いている家族連れが多数。
このネットIT時代にえらくアナログな受付方法だ。
ANAの受付にくらべて、まだるっこしさがぬぐえないJALでも遥かに未来的でシステマチックに思う。オイラはサービス業ゆえ、平日休みで週末の繁盛記に行楽地に行く経験がほとんどない。
ゆえに列に並ぶのと、子供の嬌声が・・・・・苦手。
苦手の“二重苦”に耐えるコト三十分、やっとオイラの受付だ。幸いにもオイラはネット予約、決済なのでさほどの手間はかからずにすみそうだ。
今回、オイラが予約したのは二等寝台、二段ベットの相部屋になる。雑魚寝の二等にくらべれば遥かに待遇はいいのだが・・・、
「S寝台、空いてますか?」
ネット上では満室になっていた1ランク上の寝台を、オイラがダメ元で聞いてみると、
「はい、・・・空いてますね。」
と、受付の女性があっさり答えてくれた。早い時間の受付だからかネット上の管理が適当なのかは、この際どうでもいいコトだ。
オイラは迷うことなく半個室のS寝台へと変更し、グリル(予約制の夕食)の金額と差額を這いこみチケットを受け取る。
グリルでの特別席で食事なんて、“ずいぶんセレブな旅ですね。”なんて声も聞こえてきそうだが、二食続けてのインスタントはツライものもあるし、何より通常営業のレストランは食事の時間帯にわずか2時間しか営業してくれない。船が満員ならば当然のごとく食事のための列に並び、喧噪の中での食事となる。
ワンマン・アーミーには肩身もせまく、おまけに2,000円ぐらいとられるとなれば、いっそ後3,000円出すだけで余裕と時間を買おう・・・と選択しただけだ。
外に出ると、陽は高くのぼり始めている。
オイラの“ビート”は一応
エアコンはきくが、機械的に頑強とは言えず、ましてフルバケットシートなので却って車内待機のほうがシンドイ。車両搬入開始まで周りを散策することにする。

これから乗り込むフェリー“ゆうかり”は大きい。
カメラを向けてもフレームには収まりきらないくらいだ。
しばらくぶらついていると、オートバイの車両待機場に出る。
この季節のオートバイは高い競争率を勝ち抜き、チケットを手にしたライダーでいっぱい・・・・・・・イナイ?
やはり、ライダーは減ってきてるのかな、と見渡すと荷物をわんさと積んだ“スーパーカブ”が、それも3台!
ナカナカの強者達だ、だまされて延々と走らされる
ローカルタレントもいるというのに
酔狂・・・、イヤイヤ心意気に敬服するばかり。

さあ、いよいよ乗船開始!スロープを駆け上がり船内に車を停め、出港すると車両保管デッキは立入禁止になるため必要な分だけの荷物を下ろす。
自分の寝台へと移動、S寝台は半個室状態なので、自分の空間を維持できるのがありがたい。寝台に荷物を放り出すと・・・・・、
まずは風呂だ!
長距離フェリーはエンジン冷却水を利用した大浴場があり、徹夜明けにはなんともありがたい限り!
“あ~~、極楽じゃ♪”
展望風呂の窓のブラインドを開けると、そこは!
・・・・・・・まだ出港してないから港湾施設だけ。風情ナイね。
風呂から上がるオイラを待ち受けるは、サッポロクラッシク(北海道限定ビール)!
“ク~~~~~~~~っ!やっぱ、この一杯のために生きてるよなあ!船旅最高!”
一人悦にひたるオイラの脇で時計の表示は10:15、それはまだ船が
離岸すらしていないコトを指し示していた。
<続く>
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Posted at
2012/01/17 17:00:31