しかし、『普通』のファイナル交換じゃありません。
アルテッツァのファイナル&デフは7.5インチで、オイル容量も
1ℓと少なく、普通に減速比4.5のファイナルだけ組んじゃうと、
もれなく『非常に高確率でデフブロー』のオマケまで付いてきます。
その対策の為、TRDは専用デフオイルクーラーKitをTRDファクトリーのみで販売してますが、非常にお高いのが難点。
そこで、行きつけのショップで相談して、色々と情報を集めてもらったのですが、やっぱり『ファイナルを4.5にするんだったらブローさせない為にはオイルクーラーは必須』が答え。
で、その場はファイナル4.5に交換、HPIのデフオイルクーラーkitを取り付け、オイルポンプ制御は油温計を追加して、ラジエーターファン制御用に取付済のTRUSTのマルチスイッチングシステムの未使用の2ch目を使用して制御させる事でほぼ決まりかけていました。
・・・が、そこに救世主が!
って、そのショップの元メカニック君登場!!
『HALパパさんさぁ、JZX100のデフとSXE10のデフの寸法図った事あるんだけど、ほとんど一緒でね。マウントネジの位置やサイズや本数も一緒だし、ポン付け出来そうだと思ってたんだけど、試してみない??
JZX100のデフならファイナル交換とかやったり、タービン交換でパワー出てる車でも全然壊れないじゃん。そしたらオイルクーラーなんて必要ないし、安く済むじゃん!店長、試してみない??』と悪魔の様な、天使の様なつぶやきに、何と店長が『試してみっか?』と(^^)/
後日、JZX100ツアラーVのデフケースと右側ドラシャが入手出来たので、仮合わせに行ってきました。
まずは、今のアルから、デフケースと右側ドラシャを外して、比べて見ることに。
まず、デフケース。左がJZX100、右がSXE10。
前後方向のサイズは同じ、マウントネジ類や位置も同じ、ペラシャの取付面のサイズやネジピッチも同じでOK。
左右方向は5mmJZX100用の方が大きいけど、ドラシャのたるみ部分で吸収出来そうだけど、デフケースとの接合部分のネジサイズと厚さが違うので、今度はドラシャを比較することに・・・。
で、右側ドラシャ。上がJZX100用、下がSXE10用。
長さは一緒。でもJZX100用の方がシャフトが太いだけ。
ハブ径も一緒だけど、ピッチが一緒かどうか念の為、アルテッツァに
はめてみるとピッタリで問題なしOK。
左側がSXE10。右側がJZX100。
しかし、デフケースとドラシャの接合部分ネジ本数とピッチは同じだけど、JZX100は12mm、SXE10は10mmのボルトを使用とボルトサイズが違う為、スワップするにはデフケースと左右のドラシャのセットでスワップしなければいけない事が判明。
では、JZX100用を流用する前提で、ABSピックアップセンサーの歯数を念の為に確かめる事に。
両方とも歯数は一緒の48で、これも問題なしでOK。
と、いう事でスワップ作業にGOサイン!!
これで、JZX100系ツアラーV純正デフケース&ドラシャを流用して、JZX100系用ファイナルギヤ4.5を組み込んで、1サイズアップで強度もバッチリ!オイルクーラー不要で、デフブローの心配無用のアルテッツァ向けのファイナル交換の新定番になるかも!?
流用に使用するのはJZX100系でもツアラーVをお勧めします!
なぜか?それはツアラーVなら標準でもトルセンLSDが入っているから。他のグレードだとオープンデフが標準なのでLSD無しの可能性があるからです。ご注意を!
ようやく残りのブツが揃って(8インチの4.5ファイナルギヤ、純正交換部品、左ドラシャ、ついでにTRDのリヤディファレンシャルマウントブッシュキット)デフケースにファイナルギヤの組み換えが済み、ブッシュの打ち替えも準備出来たので、早速交換しました!
予想通り、デフケースとドラシャはポン付けで、あっという間に交換完了!
が、
ファイナル交換によって当然、スピードメーターとオドメーターには誤差が発生します。オドは目をつぶるとしてもスピードはやっぱりねぇ車検時にも検査項目になってるので何かしらで正しい速度を表示しないと・・・。
で、対策なんですが・・・。
皆さん、検索するとヒットするのが『スピードメーターへの配線をABSピックアップセンサーから引き直す』ってやつです。
ですが・・・。店長は、それをやると確かに正しい値になるのですが、トヨタ車のVVT-iエンジン搭載車で、それをやると結構な確率でVVT-i制御に不具合が出てきた経験があり、あまりやりたくないとの事。
私の車には、電動ファン制御用にTRUST製マルチスイッチングシステムを搭載しており、このユニットに車速信号も繋いでいたのでメインのメーターパネルやパワーFCとは別に車速信号を入力させ、スピードを表示出来る状態だったので、このユニットへの車速信号をABSコントロールユニットにある、未使用のAT用車速信号出力端子を使用してマルチスイッチングユニットの車速入力へ繋いだら、ほぼ正確な値が表示されるようになりました。
もしかしたら、皆さんが書かれてるのも、この信号端子からの出力を直接スピードメータへ接続する事なのかも知れません。
ちなみに、バカ正直にピックアップセンサーの信号を入力したら2速3000rpmで400km/hとか表示されたそうです。(>_<)
ファイナル4.1→4.5変更におけるノーマルメーターの誤差は、50km/h時に5km/h程度、100km/h時に10km/h程度少なく表示される誤差でした。
丈夫で比較的安価な他車品流用可能な方法なので、アルテッツァ乗りの皆様へご参考になれば・・・。