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2017年04月27日

最終仕様のリセッティングとセッティングの考え方について5

最終仕様のリセッティングとセッティングの考え方について5 こんにちは。

先日からちまちまセッティングしていた訳ですが車検の為に現在入庫中です。
その絡みもありとりあえず暫定で特に危険な部分を修正して暫定VQを作成しておきました。



なんとなくECUセッティングと聞くとやたらに実走やシャシダイで回しているイメージがあるかもしれませんが実際に時間が掛かるのは理論上のセッティングと、その時のセッティングを進めるうえでの根拠固め、そして各シチュエーションのログ取りです。

ある程度セッティングの手法が固まってしまえば実際に使用する燃料マップや点火時期マップは割とサックリと作成できてしまったりするものです。
理想としては美しいマップを書きたい気持ちはやっぱりあるのですが、目標とするセッティングの根拠に合わせるために理論値上のマップから頂点や谷が変化します。

実際に使用するタービンやブーストコントローラーの設定に合わせて燃料を立ち上げたり、立ち上げた燃料に合わせて点火時期を進めていくなどで変化する訳ですね。
勿論ノッキングがでないからといって、無暗矢鱈に点火時期を進めれば良いかというとそうでもなく、特に負圧領域~街乗り領域において、ギリギリまで点火時期を詰めすぎるとギシシャクとした車両になりがちです。


ちなみに私の場合の前提は

安定性:アイドルなどが安定していること
負荷領域の変更:ハイブースト部分を切り捨て、その分街乗りと実用ピークブースト付近の拡大
特性:ピックアップトルク重視しつつ中回転~高回転まで綺麗に回す
目標ブースト:常用1k ピーク1.2k(マップ上は1.4k程度)
パワー:トルク重視ですがそれなりに狙った数値を入れています

という感じですのでノーマルカムで、頑張って回しましょうな仕様です。
上記の理由で中間の谷を作らないようにする為NVCSは早めにスポイルして安定したA/Fと点火時期で推移できるようにしています。

比較的ハイブースト可能なタービンを載せている割に目標が低いのは私のエンジンがメタルの1.5mm入れているにもかかわらず圧縮比9.2~9.3と高いためです。(故にハイブーストにすると一気にノッキングレベルが跳ね上がります)
もし今後NEO6エンジンでさらにハイコンプなターボにしたいって方が居ましたら、ぜひ燃焼室の加工をオススメしたいですね。
前回エンジン作成で出来なかった部分でやっておけばよかったと思うのはオイルポンプとバルブスプリングのWPCショットでしょうか?
バルブのMOS2ショットも気になりますがステムシールからのオイルの下がりとかどうなんでしょうね??

そうそう、カム周りにもショット入れたいななんて思いますがその時はハイカムに変えることがあるかも?なんて感じで見送ってしまったメニューでした。

と、話が逸れましたがナローなノーマルカムでNVCSも3850でスポイルしてしまいますので回転軸に対する点火時期のピークはその辺りの回転でして、その先は立ち上がったブーストに合わせて燃料も立ち上げていく感じです。
純正を超えるブースト域では11後半位から11ジャスト程度で安定して、特に負荷の高い部分で10.8前後のA/Fを取るようにして、そこを超えた部分はフェイルがてらに10.5(ぎりぎり黒煙出ない程度のリッチ燃焼です)まで吹き込みます。
点火時期は0.8k程度で24~25度前後、1k付近で20度前後をとれるようにしてありますが、フェイル部分は15度付近です。
点火時期に関してはあまり公開してしまうとプロショップから苦情が来そうな気もしないではないですが、あんまり遅らせてしまっても超リッチ&遅い点火時期で触媒溶かすのもアレなので一応の目安という事で。


緊急マップ的なデータの話をしたのでついでに軽く触れておきますが
おおよそオクタンを主成分とした一般的なガソリンの過濃可燃限界はA/F8.0程度。
逆に希薄可燃限界はA/F20程度と言われています。
急激なアクセルオフなどの場面ではA/Fが2程度リッチ方向に振れる事はよくあることですので残留未燃焼ガスの過剰な発生要因にもなります。
燃料を多く噴いていながら排気温度が高い場合はその辺りも加味してやると落ち着くことが多いです。


随分と前説が長くなってしまいましたが取り急ぎ作成したVQマップはこんな感じ。


今回は数値そのものも掲載していますがVQ特性は本当に車両の作り方によって個体差が出るものです。
私が繰り返し安易な吸気系の変更に警鐘を鳴らしているのはこれが原因ですが、調整箇所のほぼ全域で増量方向…つまり、目標A/Fに対して薄かったという事です。

グラフ特性が似ているから大丈夫。なんて都合の良い声も聞きますが
STDデータに対して今回作成したVQデータを重ねたのがこちら。
<差分グラフ>

正直グラフだけみて違いが判ると思えないレベルです。

勿論VQを1から作成する場合、近似値データをもとに増分率の計算ができたりしますのでデータは作りやすいのですがサクション形状やリターン位置、クーラー配管の取り回しなどでかなり変わる部分ですのでしっかりと自分の車両のVQデータを合わせる必要があります。

今回VQの比較データを色分けしてみましたが電圧相対と一緒にしたのがこちら
<電圧相対表>

色分けした分類ですが

オレンジ部分は始動時クランキングと発進時のクラッチミートで読まれる部分。
黄色部分がアイドルから急加速をしない場合の高速道路程度までの走行で読まれる範囲です。
ライトグリーンの部分は急加速時に実A/Fでマップと整合を取っておきたい部分で、濃い部分はその状況でのハイブースト領域ですが、1kちょいの範囲ですと28番程度までしか読みませんでした。

セッティング設備を借りる場合などでもあらかじめ黄色範囲までは作成しておくと、セッティング時間の大幅な短縮ができます。

VQマップを作製するときに限らずですが、エアクリーナーフィルターや燃料フィルターのメンテナンスと燃圧のメンテナンスはしっかり行っておきましょう。

電圧等間隔でマップを作製する場合、どうしても落差の大きい部分が発生してしまいますがまずはアイドルと負荷付のアイドル部分を合わせ、ロギング重ねながら作りこんで緑色部分の加速推移の作成ですね。
この緑色部分がずれますと、非常に危険ですのでログ取得中もA/F値に注意を払っておき、危険そうなところは先に修正してしまってください。

これは中間点では2点間補正を行うので、大きくずれたデータが周辺にある場合そちらに引っ張られうまく調整できないことがあるためです。

VQデータがある程度完成しますと実際にログを取得し、データと比較してみてもほぼマップ通りに空燃比推移が出ているかと思います。
その先の調整手順については車両が車検から戻ってきてからまた書きたいと思います。

ブログ一覧 | セッティング記録 | クルマ
Posted at 2017/04/27 21:54:50

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