
今日、ご紹介するのは、キャデラックのラグジュアリー・ロードスターXLR-V(1360万円)。
ノーススターエンジンと言えば、アメ車好きならピン!とくるだろう。
2人乗りのオープンボディは全長:4520mm、全幅:1850mm、重量:1750kg。
フロントエンジンリアドライブ。
排気量:4370ccV型8気筒DOHCエンジンに
インタークーラー付きスーパーチャージャーが組み合わされ、446psをしぼりだす。
6速ATはトルクコンバーターとプラネタリーギアによる、オーソドックスなもの。
トランスミッションとディファレンシャルギアが一体化され座席の後部に置かれる、
トランスアクスル方式により、前後重量配分50:50を実現。
サスペンションは前後共にダブルウィッシュボーンという
基本に忠実な設計。
電子制御式マグネティック・ライド・コントロールシステムにより
4輪全てのダンパーの減衰力制御を行う。
また、ボディ全面に設置した、レーダー式のセンサーが、
進路上の障害物を検知すると、アダプティブ・クルーズ・コントロールが
速度を調整するという、先進の安全技術も備える。
ハイライトはハイドロフォーム成形したスチール骨格を中心に、
アルミや複合素材を組み合わせたプラットフォーム。
新型コルベットとも共有のこのプラットフォームは軽量で剛性が極めて高い。
キャデラックと言えば、アメリカ高級車の代名詞のような存在だが、
ここ最近はアメリカ車の凋落と共に、精彩を欠いていると言わざるを得ない。
しかし、このモデルだけは別格である。
キャデラックという冠がなくても十分にたたかっていけるパフォーマンスを持っているのだ。
誰にも似ていない、その独創的かつ特徴的なスタイリングは、圧倒的に幅が広く迫力に満ちている。
実際に街を走らせてみると、スーパーカーと同様の注目度である。
知人に「これなんていうクルマですか?」と聞かれたければ、これに乗ると良い。
さて、ロードインプレッションに移るとしよう。
よく、アメリカ車はハンドリングが悪い、
ボディ剛性が低い、エンジンが回らない、
ブレーキが効かないなどと良く言われるが、
このクルマに関してはそんな事は皆無。
オープンボディにもかかわらず、実にしっかりとしている。
これは前述の新型コルベットと共用プラットフォームのおかげだろう。
ブレーキも前後ベンチレーテッドディスクで
サーキットにでも持ち込まない限り、フェードとは無縁だ。
ワインディングでは、豪快にかつ爽快に
しっかりとした手ごたえを感じながら、かなりのハイスピードを
たもったまま、スムーズに安定して駆け抜ける事ができる。
前述の電子制御式マグネティック・ライド・コントロールシステム
が効いている証拠だ。
ノーススターエンジンの吹けあがりも鋭く、
ボディのヨレも全く感じさせない。
まるで、鋭利な刃物で切り裂いて進んでいくかのような感触である。
そして、その感触は、ヨーロッパ車のそれとはやはりだいぶ違う。
アメリカ人の好みそうな演出がそこには感じられる。
ハリウッド映画のような装飾感があるのだ。
大げさでスリリングといったらおわかりいただけるであろうか?
但し、もしあなたが、このクルマのエンジンに、
アメリカンV8特有のあのどろどろした感触を期待しているとしたら、
期待外れになるので、他のクルマをおすすめする。
このDOHCV8インタークーラスーパーチャージャーエンジンは、
従来のアメリカ車のエンジンとは全く違うのである。
・・・ま、乗ったことないんですけどね。
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Posted at
2009/11/24 16:25:38