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2009年12月25日

途絶えてしまったRRスーパースポーツ アルピーヌ・ルノーV6ターボ(1985-1991)

途絶えてしまったRRスーパースポーツ アルピーヌ・ルノーV6ターボ(1985-1991) 6気筒リアエンジンリアドライブのスーパースポーツと言えば、
ポルシェ911が真っ先に思い出されるであろう。

現在は生産されていないが、過去に
6気筒リアエンジンリアドライブのスーパースポーツ
がポルシェ911の他に2つあった。
一つは、デロリアンDMC-12
もう一つが今回ご紹介するアルピーヌ・ルノーV6ターボ(1985-1991)
である。

デロリアンDMC-12はガルウイングドアと、
無塗装ステンレスの外装を持つ、
2ドア2シーターのクーペである。
映画『バック・トゥー・ザ・フューチャー』シリーズでタイムマシンとして
登場していた事で、一躍有名になった。

デロリアンDMC-12とアルピーヌ・ルノーV6ターボ・・・
奇しくもこの2つのモデルは、同じPRVエンジンを積んでいた。

PRVエンジンとはプジョー、ルノー、ボルボにより共同開発された、V6エンジンの事である。
(PRVとはプジョー、ルノー、ボルボの頭文字。)

アルピーヌはフランスの自動車会社。
1956年にフランスのレーシングドライバーで、
ルノーのディーラーを経営するジャン・レデレが設立した。
1973年にルノーに株式を買収されルノーの傘下となった。
ルノーは大衆小型車を中心に販売する自動車メーカーだが、
ラリーやF1などのモータースポーツの分野に積極的に挑戦し、実績を上げている。

アルピーヌ・ルノーV6ターボはアルピーヌ・ルノー車の中で
最もスタイリッシュで洗練されたデザインを持つスーパースポーツである。

スラントノーズに仕込まれた大型のヘッドライトと、
3ドアハッチバックのように見えるリアエンドのデザイン処理はまるでアメリカ車のそれのようである。
私はこのクルマのデザインは本当に素晴らしいと思う。

アメリカ車のようなデザインなので、
写真だけで見ると大柄なクルマのような印象を受けるが、
実際にはかなり小柄である。

<アルピーヌ・ルノーV6ターボ>
全長:4,330mm
全幅:1,750mm
全高:1,190mm
ホイールベース:2,330mm
前トレッド:1,495mm
後トレッド:1,455mm
車両重量:1,220kg
乗車定員:4名
総排気量:2,458ℓ
最高出力:200HP/5,750r.p.m.

ではこのディメンションを現行日産フェアレディZと比較してみよう。
<日産フェアレディZ>
全長:4,250mm
全幅:1,845mm
全高:1,315mm
ホイールベース:2,550mm
前トレッド:1,550mm
後トレッド:1,595mm
車両重量:1,490kg
乗車定員:2名
総排気量:3,696ℓ
最高出力:336PS/7,000r.p.m.

アルピーヌ・ルノーV6ターボは
現行フェアレディZより、全長が8cm長く、全幅が9.5cm狭く、
全高は12.5cmも低い。
つまりスリムで低い。
車両重量は270kgも軽量だ。

骨格はアルピーヌA110(1970)、そしてアルピーヌA310 V6(1977)
から脈々と受け継がれるバックボーンフレーム。
サスペンションもアルピーヌA310 V6から受け継がれた
前後共ダブル・ウィッシュボーン+コイル/スタビライザーである。

バックボーンフレームのシャシー及び4輪独立懸架サスペンションによる、
操縦性は、素晴らしいの一言!
フロントが軽いRRならではの回頭性の良さを存分に味わえる、
まさにハンドリングマシンである。
全高が低く、低重心で、安定したトレース能力を誇る。
しかしドライビングには注意が必要である。
フロントの荷重が抜けると、アンダーステアになってしまう。

リアにはエンジン荷重がある為、トラクション性能が素晴らしい。
しかし、コーナーでラフなアクセルコントロールはオーバーステアを誘発する為禁物である。
このクルマを運転すると、
同年代のポルシェ911は非常に良く躾けられていたという事実に気づかされる。

ポルシェ911と比較すると、
アルピーヌ・ルノーV6ターボはRRの特性がもろに操縦性に現れている。
そこがまた魅力でもあり、醍醐味でもある。

このクルマの最大の弱点は、なんといってもそのエンジンであろう。
ルノー、ボルボにより共同開発された、PRV製90°V6エンジンの基本設計は、
ボア×ストロークφ91.0×73.0mm、排気量は2,849ccだが、
アルピーヌ・ルノーV6ターボに搭載されているエンジンは、
このエンジンのストロークを10mm縮めて排気量を2,458ccとし、
ギャレット製T3ターボと空冷インタークーラーを組み合わせたものだ。
この改良により、160HP/5,750r.p.m.⇒200HP/5,750r.p.m.に出力が向上しているが、
その成り立ちは、あくまで乗用車向けに作られたエンジンであり、
スタイリング及び、ハンドリングがスーパースポーツのそれであるのに対して、
エンジンのみがそれに見合わないレスポンスの悪い鈍重なものとなってしまった。

もし、このエンジンにポルシェの6気筒のように鋭いレスポンスがあれば、
アルピーヌ・ルノーV6ターボは、
もっと多くの賞賛を得ていたであろう事は、間違いない。



・・・ま、乗ったことないんですけどね。

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Posted at 2009/12/25 13:52:09

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この記事へのコメント

2009年12月26日 11:13
初めまして。

確かPRVエンジンは悪燃費と聞いたことがあります。
例えばデロリアンの場合、ボディ自体は1244kgと比較的軽量なのに燃費が悪く、それで電気自動車化した人もいるとか・・・。

A310、デロリアンは結構好きなので結構因果を感じます。
コメントへの返答
2010年2月22日 16:37
CBA-R35様。
ありがとうございます。

デロリアンの電気自動車⇒
広島の[リチウム電池]による“EVデロリアン”
はかなり有名な存在ですね。

2010年2月15日発売の週間プレイボーイでも、
記事がでたばかりだそうです。

アルピーヌ・ルノーV6ターボ、
デロリアン・DMC-12、
どちらも本当に素晴らしいデザインのクルマです。

さすがにデロリアンは
見かけることはほとんどなくなってしまいましたが・・・

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