アンモナイトのブログ一覧

書いて良いのか迷いました。不謹慎な話です。

先日の連休（５月３，４，５日）また気仙沼の友人の所へ行ってきました。
高校、大学の同級生です。彼の家は代々鰹鮪遠洋漁業の網元で、大型船を６艘も持っている
旧家です。彼は息子に会社を任せ、今は会長という楽隠居です。
しかし、今回の津波で、家も会社社屋も冷凍倉庫も工場も全て流されました。
３月１１日は丁度、船員の給料日で、金庫ごと数千万円も流されました。
そんな彼のところに４月に行ってから、２回目の訪問です。

目的は当然支援ですが、今回は彼との約束で、三日三晩、酒を飲むためです。
気仙沼から少し離れた山間部の民宿で合流しました。
大酒飲みの彼は震災以後一滴も飲んでいないそうです。
今回は、ＴＶを見ない。電話を掛けないという約束で会いました。
彼の話や、辛い胸の内を自分は聞き役に徹して飲みました。
彼は「がんばる、復興する」と言ってますが、本当は辛く、不安で心配なのでした。
彼の胸の内を自分は只、聞くだけです。いつもは無口な彼はよく喋りました。お酒も随分飲みました。
飲み潰れて寝て、また、飲んで。二人ともヘロヘロになりました。高校時代のクラブ活動の事、学生時代の女の事、同級生の事、バイクレースの事、昔話を随分しました。そして、将来への不安、彼の会社の事、家族の事色々な話をしました。

帰り際に正気に戻り、「会社の社屋は使えるか調べてくれ。自宅の設計をしてくれ」と殺気立った顔で
言いました。「久し振りに飲んで、今回の震災の事をちょっとの間だけど忘れる事できたぞ。ありがとう」
また、来月も飲もうと約束して、フラフラした足取りで帰って行った。

復興支援も話を聞いてやる事も大事だ。個人の力では大した事できないが、話を聞く事は大きな心のケアーになる。酒を飲む事の良し悪しは別にしても。又、行こう。今度は、もっと沢山の同級生を連れて
行こう。どうせ、爺婆だから、大した事出来ないし、昔話や、悩み、不安を聞いてやる事しかできないのだから。飲んで憂さ晴らし隊を結成して行こう。
まだまだ、瓦礫はあるし、港や市場も復興してないが、少しずつ前に進んでいる。
自衛隊、警察の活動には頭が下がる。物凄い力だ、希望だ。
あとは、地元の方々が希望と気力を失わないようにいろんな面でできる事から応援しなければ。

飲んだ暮れ支援の話でした。

追記、
彼も車好きで、Ｚ乗り。当然、車の話もしましたよ。