トータルリコール / プロメテウス

ブレードランナーが大好きなボクとしては、フィリップKディック原作のトータルリコールのリメイク版と、ブレードランナーを撮ったリドリースコットのSF新作は見ない訳には行きません。

リメイク版のトータルリコールはコリンファレル主演で、大味なシュワちゃんのアクションよりカラダのキレがある方向になっていますが…コロニーの世界観がまんまブレードランナー…。オッパイが３個ある女や、シュワちゃんが変装していたオバちゃんなど１作目へのオマージュもありましたが、設定がなんだかなーって感じなのと、単なるアクションとしか思えず…。まぁターミネーターばりに追いかけてくる鬼嫁は痛快ですｗ。

もう一本は、本命のプロメテウス。いやー評判悪いですねーｗｗ。ボクはけっこう好きですけどね。


ボクはブレードランナーからリドリースコットの世界に入りエイリアンを見たクチですが、浪人中に早稲田の二番館で二束三文の駄作と十把一絡げの三本立てで見たブレードランナーの世界観にヤられてしまい、その後購入したDVDとブルーレイは4本、今秋発売のコンプリートブルーレイBOX (スピナーのフィギュア付きw)も予約しているブレラン好きでありますw。

二つで十分ですよ！ 分かってくださいよ！

分かる人にしか分かりませんがwww。

まだ公開前なのでネタバレしませんが、とにかくギーガーとシドミードの世界観に頭をブン殴られたボクでも、プロメテウスの世界観には感心させられました。なんとも舞台装置が素晴らしい。エイリアンの前エピソードとなる今作ですが、ギーガーの世界観を崩さず上手いことまとめ上げています。

リドリースコットが築いたSFホラー的な演出手法も散りばめられて（同行した科学者たちがあまりにアホで笑っちゃいましたが）、光と影、そして静と動で映像演出するリドリースコットの真骨頂で、映画の表現テクニックとしては素晴らしいです。あと、クリーチャーとかセットをちゃんと作っているのもいいです。アバターやロード・オブ・ザ・リングのようにアホみたいにCGだらけで見た瞬間に興ざめするようなこともなく、フェイスハガーのグロさや粘液のドロドロ加減などのリアル感が3Dで目に飛び込んできます。

冒頭に映画タイトルが表示されて、それがエイリアンのタイトル表示と同じ手法でかなりワクワクしたのですが、ストーリー的には各所に意味不明なポイントが埋め込まれています。それが次作につながる意図的なトラップなのか判断に苦しむところ。リドリースコットの実績からしてそんな穴だらけな映画に仕上げるとは思えませんが、思慮の浅い人にとっては、単なるツッコミどころ満載映画で終わりそうな出来上がりとも言えますｗ。

プロメテウスもエイリアン同様に、フェイスハガーが口から内蔵に寄生したり、腹を食い破って出てきたりで、気分がムカムカしてきますのでそれも楽しんでくださいｗｗ。