最近試乗させてもらったスキーの個人的な感想です。
硬めの整地、中斜面での中~大回りを中心に試乗。
前年(2015-2016)モデルはこちら
その1 その2
1.FICHER RC4 The Curv DXT+Z12
2.ROSSIGNOL DEMO BETA +SPX12
3.ROSSIGNOL DEMO ALPHA R21 +SPX15 ROC
4.STOCKLI 17/LASER SX NP12Ti
5.SALOMON XーMAX XT12 Ti
6.SALOMON XーRACE SC +XT12
7.STOCKLI 17/LASER CX NP12Ti
8.ARMADA JJ2.0
9.ELAN 16/AMPHIBIO 16 TI12 FUSION
10.FICHER Progressor F19 Ti +RSX12
11.SALOMON XーRACE SW +XZ12 Speed
12.DYNASTAR SPEED ZONE R21 +SPX12
13.VOLKL PLATINUM SW
14.ELAN 1/AMPHIBIO 14 TI FUSION
15.BLIZZARD RC TI
16.ROSSIGNOL DEMO ALPHA SOFT +SPX12
17.NORDICA DOBERMANN SPITFIRE PRO EV
18.OGASAKA KEO'S KS-LS +PRD12
19.K2 PINNACLE 88
20.K2 SUPER CHARGER +MXCELL 12
21.ATOMIC BLUESTER DOUBLEDECK LX +X
22.VOLKL PLATINUM CD1
23.ROSSIGNOL DEMO ALPHA R21 +SPX15 ROC(再試乗)
24.FICHER Progressor F19 Ti +RSX12(再試乗)
1.FICHER RC4 The Curv DXT+Z12
164cm センター70mm R=14 ¥125,000.-
(真ん中)

ネットリ雪面を捉えるソールの感じに特徴を感じます。
エッジグリップは必要充分。
でも中庸で、スイートスポットがよくわからない感じは何となくオガサカっぽいイメージ。
どうりで基礎スキー用 ということらしいです。納得。
重さ感 重---○-軽
乗り味 しっとり-○---さらさら
欲しい度★★★☆☆
2.ROSSIGNOL DEMO BETA +SPX12
161cm センター68mm R=12 ¥120,000.-

来シーズンのロシのデモ系は黒×赤なんですね。
ズラし易さを強調したエッジチューニングが施されているのか、今日の雪質だとほとんどグリップせず、初中級者向けモデルのよう。
ロッカーだから、滑っているとトップ20cmほどがパウダー板のようにパタパタ浮くのが見える。決してエッジチューニングの問題だけではなさそう。
乗り味の割に高価。
BETAでこれならデルタとかガンマとかどうなんでしょうね。
ズラしやすさを求める人はいいかもしれませんが、自分はカービングスキーはカービングターンで滑りたいので、この板は全くナシです(乗っている方、ゴメンなさい)。
重さ感 重---○-軽
乗り味 しっとり---○-さらさら
欲しい度☆☆☆☆☆
3.ROSSIGNOL DEMO ALPHA R21 +SPX15 ROC
167cm センター68mm R=13 ¥140,000.-

去年、一昨年と最もイイと思った板。
昨年まで同様エッジグリップは強力。
そして切り替えから谷回りにかけての抜重シーンでもソール全体で雪面をしっとり掴んで浮かさないフィーリングは、歴代モデルに共通のこのモデルの特徴(美点)かな。
だけど今期モデルは何だか前後バランスがうまく掴めません。前側に乗ろうとしても、加重ポイントが踵からテールにかけてに戻されるような。???
違和感が残りました。
最近は踵加重が技術的な流行りということでしょうか。自分の乗り方が古いのかな?
気になって後で複数のスタッフさんに聞いたら、同じく「あれっ?」って思ったそうです。
自分の感覚がおかしい訳では無いんですね。
ということで、今回は私的欲しい板首位陥落です。
重さ感 重-○---軽
乗り味 しっとり-○---さらさら(しっとりというより どっしり、がっしり)
欲しい度★★☆☆☆
4.STOCKLI 17/LASER SX NP12Ti
170cm センター70mm R=15.4 ¥197,000.-
(緑のほう)

初ストックリ。
ずっと乗ってみたかったんです。
履いた感じ、やや重め。
ちょっとラディウス大きめ。
アイスバーンでズラした時の音にも高級感あり(笑)。
安定感、グリップ感は最上級。というか最上級者向けって感じがします。
滑れることは滑れるけど、板の性能を引き出すにはかなりの腕前の方でないと無理でしょう。
これを履くと、バックルを一つ増し締めしないと緩い感じがするほどシビアな感じです。
それにしても20万円って・・・
板を置きっぱなしにしてオチオチ昼飯食ってられないですね。
重さ感 重-○---軽
乗り味 しっとり---○-さらさら(ざらざら)
欲しい度★★☆☆☆(自分にはムリ目という意味で)
5.SALOMON X-MAX XT12 Ti
160cm センター73mm R=13 ¥125,000.-

2015/16モデルに似た白いX-MAX(写真なし)は、2016/17モデルでは柔らかくなったそう。
このトップが黒っぽい製品が、従来のX-MAXの後継モデルとのことで試乗。
ロシのアルファやらストックリやらを履いた後だとビックリするほど軽い。
軽いけどエッジグリップやスピード出たときの安定性が備わっている。
軽いのに高性能、SALOMONマジック!すごい
買うなら170cmくらいがイイかな。。。
でもラクすぎて、これは最後にお世話になる板かなぁ~って思います。
なぜなら、これに乗ったら次に他のメーカーの板に乗れなくなりそうだから・・・
4年前にも同じ感想を持った記憶がある・・・
重さ感 重----○軽
乗り味 しっとり---○-さらさら
欲しい度★★★★☆
6.SALOMON X-RACE SC +XT12
165cm センター70mm R=13 ¥115,000.-

X-MAXに比べると少し重いけど、他メーカーのメタル入りモデルと比べれば、かなり軽い感じ。
女性やシニアに・・・って書いてあるけど、充分高性能に思える。
高速安定性、エッジグリップ充分。気持ち良く滑れ、疲れも少なそう。
SALOMONマジックしっかり詰め込まれてる。
重さ感 重---○-軽
乗り味 しっとり--?--さらさら
欲しい度★★★★☆
7.STOCKLI 17/LASER CX NP12Ti
170cm センター68mm R=14.1 ¥197,000.-

昨シーズン、上級者に好評だったLASER SLに近いモデルなんでしょうか・・・
ソールにストラクチャー
ハニカムではなくタートル・・・亀甲ってこと?
先に乗ったものよりラディウスが小さい板です。
スケーティング時から振動が少ないことがわかり、値段なりに高級感がある。
当然安定性は最上級でエッジグリップも相当強く、ズラしたくてもスムーズにズレない。
レーシングっぽいんでしょうかね。
やはり高性能すぎて、私には乗りこなせそうにないです。
それ以前に買えそうにないお値段です。
重さ感 重-○---軽
乗り味 しっとり---○-さらさら(ざらざら)
欲しい度★★☆☆☆(自分にはムリ目という意味で)
8.ARMADA JJ2.0
175cm センター116mm R=16 ¥86,000.-(板のみ)

アルペン板が出払ってきたので、ここらでパウダー板を。
ちょっとセレブ感あるアルマダ。
人気モデルだというJJ。
カービング出来ないことはないけどRが相当でかいので、かなりスピード出さねば曲がらない。
ズラしでのスピードコントロールは、ハードバーンだとけっこう叩かれて不快。
硬い整地滑ってもぜんぜん面白くないことだけは確認。
パウダーの環境が無いのでインプレしようがありませんが、自分がパウダー板買うなら、まずはセンターがもう少し細いほうがいいかも。
重さ感 重----○軽
乗り味 しっとり----○さらさら(ざらざら)
欲しい度★★☆☆☆
9.ELAN 16/AMPHIBIO 16 TI12 FUSION
166cm センター73mm R=14.5 ¥125,000.-

これって、2015/16モデルでしょうか・・・
でも去年試乗したのより短い166cm。自分的にはこっちのほうがいいです。
エッジグリップ十二分。今年のロシのアルファと違って、前後バランスも自分で決められる自由度があり、シックリきます。
多少重めながら、とても安心感のあるグリップと安定性で、信頼して体を預けられる雰囲気。
やっぱりエランはいいなぁ。
重さ感 重-○---軽
乗り味 しっとり--○--さらさら
欲しい度★★★★★
10.FICHER Progressor F19 Ti +RSX12
170cm センター75mm R=13/17 ¥113,000.-

コスメデザインはパッとしない感じですね。
ラディウスは複合カーブ。
昨年乗ったF17の悪いイメージも重なったので、あまり期待しないで乗ってみましたが、意外や意外、もしかしたら今日イチかも。
エッジグリップはカッチリしていて、安定性も○。
人によっては「クセがある」とか「キライ」と感じる方もいる乗り味だと思いますが、私はとてもコントロールしやすく面白さのある板でした。
長めの170cmですがメタル入りにしては重くないほうですし。
これより短いと私はたぶんダメですね。
重さ感 重---○-軽
乗り味 しっとり---○-さらさら
欲しい度★★★★★
11.SALOMON XーRACE SW +XZ12 Speed
170cm センター71mm R=15 ¥130,000.-
グリップ感やバタツキの無さ、絶大な安心感あります。
でも昨年までのx-raceのガッチリ感と少し雰囲気が変わって、軽めのノリ味になったような気もしますが、どうなんでしょう。
しっかりSALOMONワールドです。
色使いがあまり上級機に見えないのが残念。
重さ感 重--○--軽
乗り味 しっとり---○-さらさら
欲しい度★★★★★
12.DYNASTAR SPEED ZONE R21 +SPX12
163cm センター67mm R=12 ¥138,000.-

ラディウスが小さく、かなりの小回り用。
大きく回るにはズレズレになってしまう。
今日の硬めバーンでは、ある程度までグリップしたあとさらにエッジングすると一気に抜けてしまう感じでうまく滑れませんでした。あまりスピードに対する安定性も感じられません。
昨年乗ったDYNASTAR機もいい印象がありません。
シャープでキレキレ、みたいな好評価も見かけますが、この固体のチューニングの問題?
いや、自分が乗りこなせていないんですね、きっと。
結構高価な板ですが、その価値は私にはわかりませんでした。
重さ感 重---○-軽
乗り味 しっとり----○さらさら
欲しい度★☆☆☆☆
13.VOLKL PLATINUM SW
166cm センター74mm R=15 ¥135,000.-
(手前の青いほう)

ちょっと渋めの色使いですが、昨年モデルに比べるとデザインがようやく良い方向になり始めたように思います。
乗り味は、昨年の印象とほぼ同じ。
重たくはないけど、滑りは重たい板のような安定感とエッジグリップが備わっていて、文句なしですね。
そのうえで、山回りで溜めたエネルギーが、切り替えで加速エネルギーに変換される効率が最も高い感じがします。いわゆる「スキーが走る」ということでしょうか。
いい板だと思います。
人気モデルである理由がよくわかります。
重さ感 重--○--軽
乗り味 しっとり-○---さらさら
欲しい度★★★★★
14.ELAN 16/AMPHIBIO 14 TI FUSION
172cm センター73mm R=15.7 ¥110,000.-

これも今シーズンのモデルかな・・・
いいスキーだと思うのですが、16に乗った後だと、エッジグリップや安定性は16に譲る感じで、どうしても少し印象が薄まる感じ。
多少軽量なこともあって、ズラし操作を含めた扱いやすさはこちらに歩があり、自分の腕前的にもこっちじゃないかとは思いますが・・・
重さ感 重--○--軽
乗り味 しっとり---○-さらさら
欲しい度★★★☆☆
15.BLIZZARD RC TI
172cm センター71mm R=14.5 ¥99,000.-

履いた感じ、とても軽いです。
これは、エッジグリップ、安定性ともに少し物足りないです。
値付けからみてもワンランク下のモデルなんでしょうね。
重さ感 重----○軽
乗り味 しっとり----○さらさら(ざらざら)
欲しい度★☆☆☆☆
16.ROSSIGNOL DEMO ALPHA SOFT +SPX12
167cm センター68mm R=13 ¥130,000.-

アルファR21で感じた前後バランスの違和感は感じられず、グリップ、安定感ともに高く、変なクセも感じられず、とても良いスキーだと思いました。
BETAとの差は大きいですね。
重さ感 重-○---軽
乗り味 しっとり--○--さらさら
欲しい度★★★★★
17.NORDICA DOBERMANN SPITFIRE PRO EV
162cm センター72mm R=14.5 ¥116,000.-

ドライ、言い換えると若干ザラザラしたフィーリングながら、とてもシャープさのあるエッジのグリップ感は抜群。この感覚は以前からNORDICA上級モデル共通の特徴。もちろん安定性も高いです。
とっても好きですね、この板の乗り味。
でもコスメはあまり好きじゃないです。
重さ感 重---○-軽
乗り味 しっとり----○さらさら
欲しい度★★★★★
18.OGASAKA KEO'S KS-LS +PRD12
165cm センター70mm R=15 ¥124,000.-

エッジの捉えは確実安心な感じでカッチリしていて好印象。
乗り心地も少しの優しさが感じられ、1日滑ることを考えると良い傾向。
オガサカの板では、初めて「買ってもイイかも」と思いました。
でも「これじゃなきゃ!」という強烈な魅力は見出だせませんでした。
コスメデザインもあまり好みじゃないです。
「いい人なんだけどなぁ・・・」といったところです。
重さ感 重---○-軽
乗り味 しっとり--○--さらさら
欲しい度★★★★☆
19.K2 PINNACLE 88
184cm センター88mm R=16 ¥84,000.-(板のみ)

センター幅88のパウダー板?
センター88mmだからか、ALMADAのJJよりはデレンデでも何とかなる感じです。
大き目の弧ですがカービングできます。
でもセンター88mmだとパウダーでの浮力は物足りないのかな?
今日は試しようがありませんでした。
重さ感 重-○---軽
乗り味 しっとり---○-さらさら(ざらざら)
欲しい度★★★☆☆
20.K2 SUPER CHARGER +MXCELL 12
168cm センター76mm R=15.5 ¥138,000.-

センター幅太めのオールラウンドモデル。
高速安定性、エッジグリップともに結構高いレベルで安心して飛ばせます。
でも何というか、センター幅のぶん乗り味も太いというか、若干大味というか。そして何となく疲れそう気がします。
オールラウンドとかいいながら結構いいお値段。
重さ感 重-○---軽
乗り味 しっとり-○---さらさら(ざらざら)
欲しい度★★★☆☆
21.ATOMIC BLUESTER DOUBLEDECK LX +X1
166cm センター71mm R=15.9 ¥136,000.-

今までのイメージほど重たくない。
そして昨年までのモデルのような無敵の安定感、図太さといった個性も失われている気が・・・
アイスバーン混じりの硬めコンディションだから?
ずいぶん以前と印象が違う・・・
そうしたアトミック大回りモデルの特徴がないと、存在意義も感じられないのだけれど。
今日の自分の感覚がおかしいのか、チューニングが悪いのか、本当に来期モデルはそういう板なのか。どれでしょう。
重さ感 重---○-軽
乗り味 しっとり--○--さらさら
欲しい度★★☆☆☆
22.VOLKL PLATINUM CD
171cm センター76mm R=16.6 ¥135,000.-

今回履いたオンピステモデルとしては板長長め、ラディウスも大きめ。
乗った感じもそのとおり。
VOLKLらしくややドライなフィーリング。
エッジグリップ、安定感ともにかなり高く、SWと同じく切り替え時の走りのよさも感じられます。ズラさねばなりませんが、ショートターンもできそう。
じゃぁ欲しいか?となるワケですが、人にはお勧めできるけど、自分買うにはプラスアルファ「何か」が欲しいところです。
重さ感 重-○---軽
乗り味 しっとり-○---さらさら
欲しい度★★★☆☆
23.ROSSIGNOL DEMO ALPHA R21 +SPX15 ROC(再試乗)
167cm センター68mm R=13 ¥140,000.-

SOFTでは余り前後バランスの違和感感じなかったけど、r21はやっぱり違和感があるのか、もう一度確かめたくて再試乗。
前後バランスは最初に乗った時ほど気にならなかったけど、やっぱりシックリ来ない。
また少し荒れてきたナチュラルバーンだとやたらと張りの強さが感じられ、膝にガシガシとキます。自分の足腰にはキッツいなぁと思いました。
24.FICHER Progressor F19 Ti +RSX12(再試乗)
170cm センター75mm R=13/17 ¥113,000.-

最も好印象だった板。たくさん乗ったあとでもやっぱりイイのか、最後にもう一回試乗。
スキーの性能として最上だとは思わないし、誰にでもオススメというワケでもないけれど、自分の体重、脚力、技量、好みを踏まえると、今回試乗した中ではベストだと再確認できました。
軽めの重量で、乗り味もやや軽薄感がありますが、ブレるワケではないし、グリップも充分。そのうえで操作性が良く、小回り、ズラしなど自在に滑れそうな自由度が感じられました。
でもこの軽さや自分に合ってる感って、逆にすぐ飽きたりしないもんでしょうか。
ただ一点、そこが気になります。
多少難しく感じる、乗りこなす努力が必要な板のほうが長く楽しめる気もします。
スキー選びは難しい。
まぁ、今回は意外なブランドの意外なモデルが一等賞でした。