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2014年03月30日 イイね!

トウカコウカンノホウソク -誇りと魂の対価-

君は、世間ではよく“ナナコ”と呼ばれているらしい。
中には“ナナオ”という人もいるらしい。
だけど、自分はどちらもしっくりこなくて、君のことをこう呼んでいた。

“セブン”


2008年11月。小学6年生の頃に憧れ、大学生になって手に入れた車、フェアレディZの致命的な不具合が発覚し、買い換えを決意した。挙がった候補車の中で、一番実用性がなさそうで、燃費も悪そうで、この機会を逃すと二度と乗ることのなさそうな車を選んだ。知り合いのディーラーマンに無理を言って、全国の在庫車を探してもらい、納得がいく車が出てくるまで待ち、最終的に広島本社から陸送してもらった。それが君との出会いだった。

乗り換えた当初は、Zと同じ280馬力とは思えないトルクの細さに四苦八苦しながら乗っていたが、ちょっとしたコーナーでも垣間見える俊敏さに、徐々に魅せられていった。試しに走ったワインディングで、車がこんな速度で曲がっていくものかと、ある種の恐怖感が芽生えたことを今でも覚えている。そしてその思い通りに操れる感覚はまさに“人馬一体”という言葉がピッタリだった。

車好きは性別を問わず、愛車を彼女や彼氏のように感じることが多い。RX-7はその曲線に包まれた外見から、男性のみならず女性からも“ナナコ”と呼ばれているのをよく聞く。でも自分にとっては、君は中性的な相棒という感覚だった。だから、シンプルに“セブン”と呼ぶようになった。

世間一般的にはケチをつけたくなる箇所はあったかもしれない。だけど自分にとっては非の打ち所のない、最高の相棒だった。世界で唯一、マツダのみが実用化できたロータリーエンジンは燃費が悪く、低回転時のトルクは細かったが、その軽い車重と相まって、ある程度以上アクセルを踏むとロータリーロケットの異名に違わぬ加速を見せた。後継とされるRX-8はノンターボ車で、ロータリー+ターボの組み合わせは恐らくRX-7で最後だろうと思い、いつまでも、何十年先までも一緒に過ごしていこうと思っていた。

もはやディーラーでも触れたことが少なくなった車種のため、自分で知識を蓄えて整備の方向性を決めていく必要があった。幸いにしてインターネットの普及した時代、多くの情報を手に入れ、情報を取捨選択し、長く乗るために本当に必要な整備を行ってきた。納車前にリビルドエンジンに載せ替えてもらい、一から育てたエンジンは本当に調子がよく、平均コンプレッションは前後ともに9.0以上とロータリー乗りなら垂涎の数値を出していた。


これからも、現存する最後のRX-7になるまで、乗り続けよう。そう思っていた。


2013年4月。アメリカへの留学話が持ち上がった。それも年単位の話。まさに青天の霹靂だった。自分のキャリアには留学なんてないものだと思っていた。実をいうと千葉県への転勤は考えていた。千葉なら“セブン”も持って行けるし、首都高だって走れる。

年単位での“セブン”の保管はできるのか。信頼しているショップにも問合せ、ディーラーにも一般的な車での長期保管方法を尋ねた。1年程度ならできなくもない。だけど2年になると難しいかもしれない。それに、車に詳しくない親にも迷惑をかける。

学生の頃、恐らく誰もが留学や海外赴任を一度は想像してみたと思う。自分だってそんな時期があった。

だけど、果たして今の自分にとって、留学は“夢”なのだろうか。

留学を熱望している方々には申し訳ないが、当初はそんな思いがあった。確かに“憧れ”であることは間違いない。だけど、いまや自分が自分であるための誇りであり、魂の一部のようにすら感じる“セブン”と別れてまで、選ぶべき道なのか。葛藤が体中を駆け巡っていた。

別れを決断したのはいつだっただろうか。はっきりと覚えていない。

仮に2年間、親に預けていったとして、だけど親に運転させるわけにもいかないから、現実的には不動のままとなる。九州は高温多湿だから、動かさなければ目に見えるところも目に見えないところも傷んでいくだろう。それは、憐れだ。

留学資金を貯めるにあたって、仕事を貪欲にこなした。筑後、甘木、唐津など片道1時間の勤務先もあったが、日に日に少なくなっていく“セブン”との時間を過ごすのに良い機会でもあった。走れば走るほど別れが惜しく思えた。

2014年3月9日。福岡は朝からすっきりと晴れていた。早起きして洗車をし、ドライブへ出かけた。福重、今宿を抜けて二見ヶ浦を通り、糸島半島外周を一周。到るところで停めては写真を撮った。少し加速したとき、いつもと同じはずの咆哮が淋しそうに聞こえた気がした。いよいよ別れの時が近付いていた。

2014年3月21日。出来れば乗りたい人に個人売買でと考え、方々に当たってはみたものの、結局は業者に買い取ってもらうことになった。夕暮れの中、キャリアカーへと乗せられる“セブン”は檻に捕らわれた獣のようだった。最後にフロントフェンダーを触って見送った。キャリアカーのガチャガチャとした音が遠くなる代わりに胸を押し潰すような寂寥感が襲ってきた。


人は何かの犠牲なしに何も得ることはできない。
何かを得るためには同等な代価が必要になる。


次の日から息つく暇もなく忙しい日々だった。たくさんの人々と会い、送別と祝福の言葉をもらった。留学は何も自分だけのためではない。多くの方々の手助けの上に成り立ち、多くの期待を背負っていることを再認識した。

やるべきことは山ほどある。
きっと今の胸が締め付けられる様な感覚は薄れていってしまうのだろう。

だけど、君と過ごした5年余の想い出は何年経っても色褪せないと思う。

さようなら。
そして、ありがとう。

Posted at 2014/03/30 13:48:15 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記
2014年03月02日 イイね!

苦渋の決断・・・となるか

お友達の皆さんお久しぶりです。
殆ど燃費記録を付けるだけの状態で申し訳ないです。

3月になって九州は一気に春めいています。
家の傍にある早咲きの桜はもう咲いています!

春・・・大人にとっては人事異動の季節ですね。

1年ほど前から話があったものの色々と初めてなこともあり、先行きが不透明だったのですが、今春から海外赴任をすることになります。一応、期間は2年間の予定。

ここで問題となるのが車の問題。

日本国内仕様の日本車を海外に持ち込むにはかなりの手間と費用がかかるそうで(それでも場合によっては使用不可)、この選択肢はなし。そうなると実家等に預けることになりますが、セレナはまだしもFDを親が動かすなんて無理な話です。

中村屋さんにもメールで相談しました。

そのアドバイスを元に、1年間の赴任なら実家で保管してもらおうと思っていましたが、結局、赴任期間は最低でも2年間、場合によっては3年間となりそうです。

5年前の購入時よりも愛着が湧いて惚れ込んでいるFDですが、2年も3年も放置されて、そうすれば高温多湿の日本(九州)では色々な部分が腐食したり硬化したりして、大変な目に遭うことを考えると・・・

悩ましい。本当に悩ましい。
まるで超遠距離恋愛が決まった恋人のようです。
Posted at 2014/03/02 11:49:18 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記
2014年02月26日 イイね!

ゾロ目(ちょっと失敗)到達

ゾロ目(ちょっと失敗)到達7ゾロ目から2年ほどで8ゾロ目に到達しました。

トリップメーターのリセットを1km早くしたらしく、最後の1桁を揃え損ねましたが・・・
Posted at 2014/02/26 22:14:09 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記
2012年06月12日 イイね!

そんなこと言われると・・・

6ヶ月点検に出したところ、たまに通勤途中に見かける青のFDが入庫していました。
トラブルで入庫だそうでオーナーさんには申し訳ないのですが、
青のFDが2台並んでいる光景はなんだか嬉しい気持ちになりました(^ー^)

そのFDは足回りそしておそらく吸排気系もノーマルで
ちょうど動かされていたので排気音を聞けましたが、
多少癖のある音ですがノーマルって静かですね(^^;

ご近所さんの目が気になる年頃になってきたので
マフラーをどうするか考えているのですが、
購入当初に付いていたノーマルマフラーは
あまりのガソリン臭さに交換後捨てました(笑)

現在はマツダスピードの中古をつけていますが
これって純正以外ではかなり静かという評判。
交換の選択肢ってあるのかな・・・

そんなことを考えながら見ていると、
『このFDのオーナーさんもお金がかかることは承知していると思います。
でも意地でも手放さないと思いますよ。
我々としても出来るだけ長く維持して欲しいと思っています。
RX-8も生産中止になりましたし、その後もどうなるか分かりませんから・・・』
とディーラーマンの言葉。

嬉しいですね~!
マツダの人間がREに愛情を持っていなければ
我々ユーザー側も情熱の維持が難しくなります。
まだまだ次世代REに期待が持てるんじゃないでしょうか!?
Posted at 2012/06/12 08:55:01 | コメント(2) | トラックバック(0) | 日記
2012年05月30日 イイね!

再び消えゆく灯へ

RX−8の生産終了まで秒読みとなりました。2002年から1年間の空白を経て甦ったREは再び姿を消すことになりますね。しかし後継車種を示唆するコンセプトカーが発表されていた前回の空白期間とは違い、今回は本当に先の見えない状況になりそうです。

開発当初は夢のエンジンともてはやされたものの、結局は世界でマツダしか量販化にこぎ着けられなかったRE。時代の要請に合わせてNA化したものの、RE単独での環境性能対応は難しかったということでしょう。

今はなんとかFDを維持出来ていますが、これもREの宿命か、いつもエンジンブローへの恐怖感が頭の片隅にあり、何となく次をどうするか考えてしまいます。OHもしくはリビルドエンジンへの載せ換えか、別の車に乗り換えるか・・・

これまでの車暦は僅かに2車種ですが、偶然にもZ32、FDともに専用エンジンに専用プラットフォームという何とも贅沢な造りの車に乗ってきています。これほど生産効率化の進んだ現在では、超高級車を除けば望むべくもない状況でしょう。どうしても専用エンジン、専用プラットフォームを望むなら、今なら中古車でS2000を買うかな。。。

以前は“技術のニッサン”と言われていたこともあるようですが、個人的には現在ではマツダとスバルが技術的に優れているというか、独自路線で好みですね。SKYACTIV技術でハイブリッドに真っ向から勝負を挑んでいるマツダにはぜひREの存続も頑張ってもらいたいです。

RX-8の生産終了を聞いて、少しだけ買い替えが頭をよぎったのですが、いや、今でもまだ揺れている部分はあるのですが、FDを出来る限り乗っていこうと思っています。
Posted at 2012/05/30 22:15:41 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記

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