Honda DREAM札幌で開かれた試乗キャラバンに今年も行ってきました。
2015年
2016年
2017年
試乗車のラインナップは次の通り(価格は税込)。
ナンバープレートを見る限り、殆どの車種がつい最近登録されたばかりの最新モデルのようです。
【普通二輪免許対応】
・モンキー125(399,600円)
・PCX HYBRID(432,000円)
・CB125R(448,200円)
・レブル250(537,840円)
・CB250R(554,040円)
・FORZA(646,920円)
・CBR250RR(788,400円)
・CB400 SUPER FOUR(キャンディークロモスフィアレッド)(911,520円)
【大型二輪免許対応】
・NC750X(DCT)(950,400円)
・CB650R(961,200円)
・CRF1000L Africa Twin Adventure Sports(1,556,280円)
・CB1000R(1,640,520円)
・CB1300 SUPER BOL D’OR SP(1,959,120円)
・Gold Wing Tour(DCT)(3,319,920円)
では試乗順にインプレまいります。
①CB650R
車輌重量は202kgでグラディウス400より4kg軽量。跨って車体を立ててみるとグラディウスより重心が低い感覚でした。
シートは反発が結構強いのでお尻が短時間で痛くなりやすそうです。
角が落としてあるので足を真っ直ぐ下ろせて踵までギリギリ接地できました。加えてふくらはぎはステップとブレーキペダル/クラッチペダルとの間に丁度よく入るのでストレスフリーでした。
エンジン音はアイドリングの段階から重低音を結構聴かせてくれます。アイドル中の回転数は1500rpm程度ですが2000rpmくらいの時だけハンドルとシートに微振動が来ました。走行中は5000rpmまで一時的に上げてみて、4気筒ならではのエキサイティングなサウンドを愉しみました。
メーターは昨年試乗したCB1000Rと共通のもので、画面が小さいのが残念に思いました。スピードのデジタル表示は問題なく読み取れますがデジタル円グラフとなるタコメーターは見づらかったです。
シフトは大変気に入りました。ペダルの操作感がアップ側もダウン側も非常に滑らか。
クイックシフターが付いていると勝手に考えて、加速しながらクラッチレバーを引かずにシフトペダルを上げようとしたら上がりません。しかしスロットルをちょっと戻してやればクラッチレバー操作が不要でシフトアップもダウンも自在に出来てしまいました。自動変速は嫌いですがクラッチ操作不要というのは大歓迎です。6段目の出番はありませんでした。
懸念事項はシートの堅さによるお尻へのダメージと、パッセンジャーシート後方のカウリングが無いのでウェット路面を走行した際に後輪が巻き上げる水を盛大に浴びてしまうのではと思われる事です。幅の狭いリヤフェンダーでは水よけ効果は余り期待出来ません。
②CB400 SUPER FOUR
2016年9月のCB400SB以来3年ぶりの試乗。この2週間後に私は3シーズン乗ったNC31を降りました。
シートが分厚く、指で押すと深く沈み込むのは羨ましい。長距離ツーリングにバッチリです。
シート高755mmはCB650Rより55mmも低くなり、目線の高さが全然違います。
ヒップポイントとメーターの高低差が結構あるので前を普通に見ていてもメーターがしっかり視野に入ってくるので安心出来ます。
足を地面に着ける範囲が広いので安心感は非常に高いですが、一方でステップとヒップポイントが近づくので走行中は膝がかなり折れ曲がって窮屈に感じました。この状況ではステップに足を置いた時に爪先が斜め下を向くのでシフトペダルが爪先から遠いのが気になったところです。
4バルブへの切り替わりを体感すべく2速のまま走りましたが、市街地ゆえにスピードは50km/hほどなので切り替わり回転数に達しませんでした。
NC31に乗っていた頃はこんなポジションだったのかな?とあれこれ考えましたが、今では低いシートは必要ありません。再び所有したいとは思わないです。
現行モデルはABSが標準装備となり、3トーンのカラーでは税込みで90万円を超えてきました。購入を検討される方は新車を試乗してみて、決意が固まったら新車でなく30万円以上安く中古車を買って、浮いた分で買った後のバイク人生を豊かにしましょう。
③FORZA
一人3台まで試乗できるのでスクーターを選んでみました。
スクリーンが電動で昇降します。驚きました。
主電源のノブの横には給油口とシートの電磁スイッチが付いています。
給油口はスイッチを押したら蓋がダンパーの作用で滑らかに全開になりました。蓋が少し浮くだけであとは手で開くものと思っていただけに期待を超えた装備です。
シートを全開にするとステーが支えてくれるので手を放してもOK。大容量のラゲッジスペースが広がっていました。
主電源のノブをひねってメーターが点灯。電圧も常時表示。情報量が多すぎる感があります。
でもエンジンスイッチを押してもウンともスンとも言いません。
挙手してスタッフさんに聞いたら「サイドスタンドを払わないとかかりません」。なるほど、シフトの切替がないのでサイドスタンドを掛けたままエンジンがかかったらスロットルを捻れば動き出して事故ですね。NC750のDCTはニュートラがあるのでサイドスタンドを掛けてもエンジンを掛けられます。
エンジン音はアイドリング中も走行中も非常に静かでエキサイティングなエキゾーストノートの提供を目的とするロードスポーツ車とは対極です。残念なのはアイドリング中の振動が大きいことで、スクリーンと周辺のカウリングが5mm以上の振幅でブルブル震えていました。
250ccながら加速性能は中々優れたもので、瞬発力はさほどありませんが信号待ちで先頭になった際、スタートでスロットルをギュッと捻るとエンジンが6000rpmくらいまで回ってあっという間に制限速度に到達。後方の試乗の皆さんを置き去りにしてしまうほどでした。
乗車姿勢はスポーティにもズボラにも取れます。フロアボードが広く足を好きな所に置けるし、先端は傾斜になっているのでクルマの如く足を投げ出すスタイルも可能になっています。
荷重の移動がやりにくいスクーターですが、曲がる時はこれを何ら意識しなくともハンドルを切れば自然とバンクして曲がれるので怖い思いはしませんでした。
このように楽々乗れてしまう二輪がスクーターなのですが、ここまで楽だと建屋と冷暖房が付いたクルマでいいじゃないか、となってしまいます。試乗会で度々スクーターを味見してみますが、購入はまずありえません。
3台乗れて愉しんだ試乗会でした。
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④グラディウス400ABS【絶版】
試乗会を終えてから江別→当別→石狩→札幌を周遊して走りを満喫しました。
2016年10月に中古で購入し2年半余り。もう26,000km以上走っています。
メーターは指針式のタコメーターとデジタルのスピードメーター。どちらも非常に見やすく、夜間はアンバーの透過照明で質感は高いです。
何よりギヤポジションインジケーター付き。2015年くらいからバイクはメーターのフルデジタル化が進んできてギヤポジ表示も標準化されてきましたが、グラディウスは2008年に海外先行デビューした時から付いていたのです。今やギヤポジのないバイクには乗れません。
400ccで2気筒というのがポイントで、4気筒に比べて低回転での駆動力が高いのでスタートダッシュは中々速い。それでいてレッドゾーンが12500rpmからという高回転まで伸びるエンジンでもあります。低回転でもパワフルなので最高出力55psは一度も出したことはありませんが、並列2気筒のホンダ、カワサキより格段に高出力なポテンシャルを秘めているというだけで満足です。
加速性能をもっと高めたければ大型車を選定すれば良いのですが、このパワーが市街地や下道巡航で有り余ってしまい、スピード違反をしなければ性能を感じ取れないという事になります。その点グラディウスの400ccなら市街地走行でも必要十分な性能で、高すぎないのが良いのです。
一方、高速道路に出れば6速80km/hで巡航するとエンジンは4500rpmで済んでしまい、120km/hでもまだ6500rpmなので余裕はまだまだあるのですがネイキッドゆえに風の抵抗が強烈なので個人的には100km/hが限界です。
十分速いのに燃費もピカイチで、遠出をすればコンスタントに33~36km/L出ます。ガソリンのワンチャージで450km走れるので、日帰りツーリングなら十勝方面に行かない限り無給油で帰ってこれます。
そしてタイトなカーブもグイグイ曲がって行くコーナーリング性能に毎度恍惚を味わっており、今日は道道527号望来当別線を愉しみました。
このように走って大満足。そのうえ所有する歓びを最大に高めてくれるのが外観です。
2009年に中古で買ったDYデミオが初めての青い車で、現在のDJデミオは新車なので迷わず青を踏襲。バイクの色なんてどうでもいいと思っていたのに、グラディウスを買うと決めて中古車サイトを眺めていくとやっぱり青がどストライクでした。青だらけにせず白とのツートーンであることがミソで色づかいのバランスが本当にいいのです。
輪郭も何故かセクシーに見えて、後方から見下ろすとボンキュッボンなのです。
このスタイリングを受け付けない方は多いと思いますが、SNSを見てみると日本や海外には深く刺さってグラディウスを心の底から愛している方もいます。
ここまで読んでの通り私もその一人であり、他の車種への入替は考えられません。
グラディウスを愛しつつ、試乗も今後も愉しんでいきます。