2012年12月03日
トンネル内壁崩落事故から2日経ちましたが落下したアンカーボルトについて親父は
「設計ミス」と言っていました。
親父は定年までずっと機械やプラントの設計をしていたので強度計算
や振動・騒音を軽減する設計をしてました。
今回の事故に関しては。
「天井から吊るという構造を設計するにはアンカーボルトをトンネルのシールドを形成している
コンクリート内部にある鉄筋にひっかけて溶接もしくは、鉄製の針金で結んで一体化させて
コンクリートからアンカーボルトを所定の長さで出して構造物を固定して吊るすのが天井から
重量物を吊るす場合の設計方法」
と言ってました。さらに今回の事故を起こした施工状態から
「コンクリートに穴をあけてアンカーボルトを差し込みレジンを充填して固着させる工法は
主にタンクや大型の機械・電源等、大型の建築・構造物を地面に固定する為に行うのだから
天井から吊るす場合はこの方法じゃ外的要因で経年で抜けてもおかしくない、明らかに設計ミスだ」
と指摘。
私は建設からそう長くない時が経っているのにもかかわらず「老朽化」や「経年劣化」と
いう言葉で簡単に片付けられていることが腑に落ちないのだけど、親父の言う「設計ミス」
を当てはめると腑に落ちる。
外的要因で単純な構造で固定していたボルトが徐々に抜けて落下するという事態は
施工の段階であらゆる想定の外的要因見抜けなかったのか、適正な設計を怠っていた
のかが議論されるべきだと思うが、今のままだと「老朽化だからしょうがない」で済まされ
るのだけは避けてもらいたい。
もうひとつ、事故直後の監視カメラの映像は報道されているが内壁落下直前から
落下開始を始め、あの惨事に至るまでの映像はおそらく録画されて有るんじゃないかと思われる。
事故の検証のために重要な資料として役立てて今後、人工物の崩落事故が
無くなるような維持管理を徹底してほしい。
それにしても「設計上問題があったのでは?」を指摘する専門家は出てくるんだろうか?
Posted at 2012/12/03 23:28:02 | |
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