桜田門のブログ一覧

初めて東北新幹線「はやて」に乗って、初めて仙台に生きました。
E5はまるでファーストクラスのようのシートだと思っていたけど、グランクラスじゃなかったから全く普通のシートでした。

今回は宮城県警察学校での講義でした。宮城県警の警察官は震災の後、36時間勤務と8時間休憩の激務続きだった為に家族のもとに帰ることも出来なかったそうです。仙台駅から車で警察学校まで送っていただく道中、震災時の様々な思いを話してくれました。

２週間は水も出なかったため顔を洗うことすらできず、つらい思いをしたこと。食料もごくごくわずなな量しかなかたため、住民の方に優先的に配って、自分たちは賞味期限切れのパンを１個食べるだけの毎日だったとか。そんな過酷な生活環境の中、自らも被災者の一人であるにもかかわらず、市民のために誠実に公務を続けてくれた警察官に敬意を表します。

彼は言ってました。

「全国の都道府県警察から大勢の警官が応援にかけつけてくれました。沖縄から来た人はそもそも外套を支給されてないので薄い制服一枚でした。さすがに気の毒で自分の外套を貸してあげました。静岡から来た若い警官は制帽もなく、頭に雪を積もらせて震えながら交通整理をしていました。ほんとうにありがたかったし、心強かったです。」

きっと、あらためて警察官の絆を強く感じたことでしょう。

「でもすごかったですよ、警視庁と書かれたパトカーが仙台を走っているんです。不思議な光景でした。」

とも話してました。

また、話が被害者のことになると、途中で涙ぐんでいました。同僚の警察官も犠牲になったそうです。

捜索現場では津波にのまれた遺体がいたるところに沈んでいて、引き上げようとしたら腕が抜けたりとか、遺体の身元を確認するにも、原型をとどめていないほどに痛んでいるため検視に歯科医が派遣されたとか。
そんな医師たちも、幼児の亡骸を見ていたたまれなくなって泣きながら作業していたそうです。
前線に出れずに後方支援をする警察官は、自責の念にさいなまれて悔し涙を流していたそうです。

おそらく私の想像を絶するほど悲惨な現場で、つらい体験をされたんだろうと思いますが、あらためて警察官魂を感じることができて、寒い日でしたが胸は温かくなりました。