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2019年04月20日

新型 BMW 3シリーズ (G20) に試乗 裏切りの街角

新型 BMW 3シリーズ (G20)  に試乗 裏切りの街角 2019年春、新型BMW3シリーズが販売開始となりました。

我がF30の320dもいよいよ「型落ち」というわけです。

ディーゼルは登場していませんが追って追加の模様。

乗り換える気は全くありません(お金もないしw)。

とはいっても一応どんな変化を遂げたのか気にはなります。

ということでディーラーでG20の320i М-sportを試乗してきました。

20分程度の試乗ではありましたが、その感想を書きたいと思います。

今回のNew BMW3シリーズ 320i М-sportを運転した感想を簡潔に言うと「裏切りの街角」

♪雨にけむる街並みを♪  甲斐バンドかいw。 

今回はのっけから予想を見事に裏切ってくれました。

ディーラーの敷地から歩道を越えて、ハンドルを切って幹線道路に出る瞬間に、

「おーーーっ ハンドル軽くなってる。 何これ、トヨタ? ベンツ?」 思わず声が漏れ、

手に伝わる感触とともに、この「裏切りの街角」という言葉が脳裏をよぎりました。

いやー、よくぞ裏切ってくれました。

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今回試乗したのはMスポ320i。ホイールは18インチでタイヤも太く、当然サスもMスポ用です。

当方が乗るF30・320dスポーツの17インチ・ノーマルサスと比べて、多少ハードなフィーリングを予想していたのですが、さにあらん。

ステアリングがとても軽い。ウチのF30とは段違い。

「フムフム、こやつらもついに観念したか」。

F30デビュー当時、E90乗りの方々が「F30はハンドルが軽るすぎる」と口々に言ってました。

が、こちとらベンツからの乗換ですから
F30ですらクソ重い。

街中でこんな重いステアリング、いったい何考えてるんだBMWって会社は、と。

なので、今回とても軽くなったステアリングの感触に、良い意味で驚きました。

どうせまた「スポーティーな走りガー」と言って重ステだろ、と高をくくってましたから。

BMWもようやく古臭さい価値観を脱ぎ捨て、街中で快適に使えるステアリングにしたわけです。

これまでBMWは「ブレずにどっしり安定した操作感こそスポーティーさでしょ」と意固地な態度でした。

そのため街中で不釣り合いな重いステアリング感覚をユーザーに強いてきた面があります。

サーキット走行や峠道を楽しむ車種じゃあるまいし、どうなのそれって?

4枚ドアのオジサンセダンで必死にスポーツ性を求めても、乗るのは結局のところ「街」でしょ?と

ポルシェでもフェラーリでもロータスでもないでしょ?と

無論、3シリーズもオプションでサーボトロニック(車速感応)ステアリング設定はありました。

しかし3シリーズは標準ではありませんでしたし、付いていないのが当たり前の状況でした。

そのため街角で3シリーズを普段使いする大多数のユーザーが割を食ってました。

まさにニーズを無視した「裏切りの街角」状態です。

でも、これってなんのことはありません。

お得意の儲け主義よろしくで単にケチっていたわけです。いつものボッタリ根性ですw。

CクラスならW204から当たり前についているようなものがオプション扱いでした。

しかし今回はご破算にして一番安いSE(受注生産の廉価版)にまで、全車サーボトロニックステアリングを標準装備してきました。

「うちも重ステは廃止して、軟派な軽ステにしちゃいまーす、テヘッ」ってな訳ですw

古くからすっかり飼い慣らされたユーザーは、今度は軽いハンドルで混乱させられるわけです。

「軽いハンドルなんて走りのBMWじゃない(キリッ」と重ステ原理主義に洗脳された古臭いユーザーにしてみれば、

今回は真逆の「裏切りの街角」状態になるというわけです。

ベンツにコテンパンにやられて、アウディにも猛追され、ようやく頭の固い開発陣も観念して年貢を納めたようです。

Cクラスのステアリングなんて、とても軽く、女性でも片手クルンクルン回せます。

新型G20の比ではありません。駐車など低速時の切り返しや交差点などで、とにかく楽チンです。 

でも、それって本来は結構なことじゃないですか。

「街角」での使い勝手を優先した、良い意味での「裏切り」からの脱却。

今まで価値観が周回遅れで明後日の方向を向いてたBMWも、ようやく改心したようでメデタシ×2



「乗り味・乗り心地」については相応に進化していますが、まあ予想の範囲でした。

18インチ+スポーツサスのMスポ試乗車は、スポーツというよりはとても高質で快適なサルーンカーという印象。

程よく締まってはいるのですが硬くはなく、よく動いて心地よくフラットに保ってくれます。

クラスアップのラグジュアリー感とでもいいましょうか。

でも、4-5年乗りまわして炭酸が抜けたような足回り+くたびれたタイヤのF30で乗りつけて、

ピカピカのニューモデルに突然乗るわけですから、乗り心地や足回りが程よく締まって感じるのは当たり前です。

お腹がダルダルして醜くなってきたアラフィフ女と、20代前半の張り艶パンパンのお姉ちゃんを比較するようなものですw。

ウチの嫁だって新品時はパッツンパッツンだったぜ、ということで新車試乗での乗り心地や足回りはやや差し引いて評価する必要があります。

従って脚については、常識的な範囲での正常進化、という評価に補正して納得しています。

それよりも今回のモデルチェンジで根本的な変化として、サス/ショックの良化より、

ホイールベースが長くなったこと ・ トレッド幅が広くなったことの恩恵を強く感じました。

この決定的な2点の変更によって、より路面に張り付くような安定した走りと無理のないコーナーリング感覚を得た感じです。

1クラス上のサルーンカー的テイストにかなり近づき、たとえMスポと言えどもかなりコンフォートな世界感を醸し出しています。



室内はかなり静寂な世界が広がります。とても静かな車になりました。

が、これは当然のことです。

以前は「500万円もする車が何故こんなにウルサイの?」という感じでした。

価格に見合うようマシになっただけのことです。今までが酷すぎました。

内装はベンツから学んで「ヒカリもの」を増やしてピカピカしていますw。 

このまま後塵を拝して負け続けるわけにもいかないですよね。

ショボイ内装が代名詞だった3シリーズもライバルの成功のおかげで多少まともになったわけです

F30ではメッキパーツで装飾する人が多かったですよねw 今後は不要になります。

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デザインとしては相変わらずプアーで年寄りくさい感じですが飽きはこないでしょう。

サイドブレーキが無くなり、コクピット周りがやっとすっきりしましたが、シフトレバーがまだあります

「もうすぐ2020年代、こんな前時代的なものさっさと無くせよホントにもー」と言いたいです。

相変わらず古臭い概念に縛られて、時代に対して先手をビシッと打てません、この会社。

レバーがとにかく不恰好、違和感全開、浮きまくり。アルピーヌA110見習ってこいよ!てなもんです。

それからセンターコンソールをドライバーへ向けて斜めにするのは、いい加減止めたら?と思います。

はっきり言ってデザインセンス崩壊の根源となっています。

昔のBMWが全部斜めだったわけではありません。BMW 2002 turbo なんかはこんな感じでした。

シンプルイズザベストの極みです。何も問題ありません。

前を見て運転するわけで、コンソール周りはチラ見する程度の話ですから、真っ直ぐで十分。

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以前2002を彷彿とさせるオマージュのモデルが発表されました。

どうせなら3シリーズはここら辺をお手本というかベースにして原点回帰して欲しかったです。
(2シリーズがあるから無理か)

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ちなみに3シリーズは最初の初代E21からコンソールが斜め向きでした。

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見てください、この鬱陶しい醜さを。造形美の崩壊です。

美学はないのか?と問い詰めたくなります。

こんなチグハグなものを、なぜ2019年まで後生大事に守っているのか、さっぱり意味が不明。

平面作りのショボ臭い円型メーターパネルをようやく捨ててデシタル化したのですから、

他も部分も新しい感覚で大胆に刷新して欲しかったです。



エクステリアについては、Mスポの外観は押しの強い顔で好き嫌いはあるとおもいます。

エレガントさはなくマッチョで無骨な路線になりました。Mスポの顔は悪くありません。

しかしスタンダードの顔はかなりブサイク。もうこの手のグレードごとの差別化というかギミックは止めたほうがいいと思います。

全体のシルエットですが9センチ近く全長が伸びて肥大化の一途を辿っています。

オジサンカーなわけですから、オジサンのニーズにマッチさせてきました。

動力については、新型3シリーズ(G20)のガソリンエンジンはトルク感があって乗り易く仕上がっています。

いい感じです。ディーゼルもこれから届くようですから、そちらも今後が楽しみです

さて、今回のフルモデルチェンジですが、

・静寂な居室になって
・ハンドル操作が低速域で楽になって
・安全性が高くなって
・室内も広くなって
・車格もぐっと上がり快適になって
・操作系も機能がたくさん増えて
・成金的にピカピカパーツもたくさん盛って…

と、めでたしめでたしなG20新型3シリーズなわけですが、腑に落ちない根本的な疑問が残ります。

そもそも3シリーズって?という疑問。

新型G20の基本コンセプトは火を見るより明らかです。

より大きく・より上質に・より快適に」を訴求しています。

簡単に言えばヒエラルキー上位である5シリーズへとそのまんま指向が向いているわけです。

でも、より大きく上質で快適なものが正義なら、素直に5シリーズ買えば?ともおもうわけで、

じゃあ3シリーズが持つ本来の個性は何処にいってしまったの?と、根本論に戻されます。

今回のG20の価格は1つオプション乗せたら価格は600万円を楽に超えてしまいます。

一方で、5シリーズ523i Mスピリットが698万円です。みなさん乗換時にどうしますか?

どうせ5シリもお得意の超投げ売り値引きがあるし「だったら5シリーズ買った方がいいじゃん」と。

家の車庫サイズの問題さえなければ、相成りますよね。

G20の全幅は1827mm。G30が1860mm。ことここに至ると体感的な差はもう感じにくい。

コンパクトなサイズ感がもたらす、普段使い/街乗りでの軽快な小気味よさが3シリーズ本来の真髄だったはず。

実はF30を所有して日々感じるのは、快適さと引き換えに失った小気味よさという真髄の足りなさでした。

5シリーズを目指すのではなく、既出の2002オマージュやM2の方には向かないの? BMWさん。

とにかくデカけりゃ偉いと勘違いのアメリカと中国が販売の主戦場ですから、しかたないのかもしれませんが、

大きくて豪華なオジサンセダンへのコンセプトを由とするなら、それは売り手も買い手も5シリーズという商品に任せるべきかと。

「広さはバッサリ切り捨てたけど、軽快だし濃いね」と言われるようなモデルチェンジをして欲しかったです。

サイズが無理ならせめてパワーウェイトレシオ大幅向上とか商品に説得力を持たせられなかったのでしょうか。

2012 F30  BMW 320i M spo 1540kg/184ps 8.36kg/ps  燃費16.4km/L 494万円
2019 G20  BMW 320i M spo 1560kg/184ps 8.47kg/ps 燃費15.2km/L 583万円

7年経って100万値上げした結果が、PWどころか燃費まで悪化かよ、と!

いろいろと改良され、更に大きくなり、よりラグジュアリーな路線へと成長したG20新型3シリーズ。

高級サルーン張りの快適さと引き換えに「失った肝心なもの」は未だ取り戻せずにいます。

ちなみに、PHVの330eの新型も明らかになってきました。

EVモードの航続は先代F30のおよそ1.6倍の60kmに拡大し、EVモードでの最高速も140km/h。

環境性能は、欧州複合モード燃費が58.8km/リットル、CO2排出量が39g/km。

先代に対して2割以上向上。もう時代としてはこちらの方向なのですかね。

G20はガソリンにするかディーゼルにするかで悩む最後の3シリーズになるかもしれません。



最後に…国産との比較やヴァリュー/価値について。

トヨタ・クラウンのハイブリッドHYBRID RSが540万円程します。装備を同レベルになるようオプション入れると320Mスポと変わりません。

どちらを選ぶかといえば、やはりまだまだBMWです。理由は乗り味が好きだからです。

これは好みの感覚であって、クラウンと新型3シリーズに優劣はありません。

乗り味とか気にせず3年後/5年後のリセールを考える人はクラウンが絶対に良いでしょう。

2年後の3シリはバナナの叩き売りになると思いますから、お買い得になるけどリセールは期待できないでしょう。

ライバルとなるメルセデスCクラスW206は2021年販売と予想されています。

いずれやってくる新型W206と戦えるよう、今回はBMWもかなり頑張ったと思います。

いろいろと好き勝手言いましたが、G20はパッと見と、パッと乗りは良いクルマですw。

しかし実際にオーナーになると、どうかはわかりません。

セダンは世界的に絶滅危惧種ですが、ドイツ製は国産よりはほんの少しアドバンテージはあると思います。

みなさんもぜひ試乗されてみてはいかがでしょうか。
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2019/04/20 05:07:22

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この記事へのコメント

2019年4月21日 16:50
こんにちは。
私は今日初めて実車を見てきました。おっしゃるとおり豪華さと価格はUP!しかしW203がベストサイズだった私にとっては5シリーズE60より太った今回の3シリーズはちょっと複雑な・・多くの面で見栄えは良くなっているけど、それって本当に必要?という装備が多く見られました(リバースアシスト等)。
求めているものは良いエンジンと足回り、適度なサイズなんですが、競合が煌びやかな衣装をまとっている時代にシンプルな普段着は売れないと言うことでしょうね。
いずれF30も買い換えると思いますが、購買意欲としてはイマイチだったG20です。とはいえ国産も高くなりましたね~、投売りのBMの方がマシかもです。。
コメントへの返答
2019年4月22日 18:21
3シリーズがクラウンより幅広となってしまいました。7年前より燃費もPWも悪化。そういえばボディに18インチホイール用の例の薄っぺらなプレートが張ってありましたw。どうにかすればいいのにと思います。価格はアメリカのように330mspで580万なら納得するのですが日本は相変わらずぼられてます。外観はキドニーグリルじゃなかったらレクサスかというような感じです。テイストがどんどん高級サルーンカーになってます。E46あたりの軽快な感じは望めません。4枚ドアで軽くキビキビは2020年予定の2シリーズGCでどうぞ、と言うことなのだと思います。
2019年5月5日 19:18
はじめまして。
コメントさせていただきます。

とても共感できました。
全長が伸びたことにより
私は5年後に買い換える3シリーズがなくなってしまいました。
にほんの駐車場を考えて、巨大化はとても納得できないですね。
5シリーズと3シリーズでサイズでほぼ幅が変わらないなんてありえません。

NEW3シリーズ はたしかにレクサスというかトヨタのようなデザインで今のところあまり好きではありません。
コメントへの返答
2019年5月6日 8:53
2シリーズGCとAクラスセダンの発売が予定?されているようなのでダウンサイジング組は移動しそうですね。国産もセダンは巨大化してますからCセグメントへ移るか、SUVへ舵を切るということになりそうです。

プロフィール

「[整備] #3シリーズセダン BMW320dのエンジンオイル交換。いつものMOTUL X-Clean 8100 gen2 https://minkara.carview.co.jp/userid/706750/car/1895885/8136062/note.aspx
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