吉田河馬歯のブログ一覧

昨日、代車のW205 C300 4MATICの個人的感想を書きました。今日は、家内の車であり、買い物、近場お出かけにと大活躍の普段乗り車 GLE 450 Coupe について、個人的感想を書いてみます。

現在は、AMG GLE43モデルとして、AMGブランドの一員になっている車で、GLE 450 coupe としては2016年モデルのみの短命モデルです。小さなAMGバッジを付けているため、ミニAMGとも呼ばれています。AMGバッジを付けていますが、味付けは、One Man One Engine のAMGモデルとは明らかに異なり、4MATICなこともあって、より実用的な普段乗り向けな車です。本格的スポーツカーが欲しい方には、43系モデルは個人的にあまりお勧めできません。

アメリカでは、ディーゼル燃料が割高なうえ、すべてのスタンドで売っていないこともあって、ディーゼルモデルは不人気です。そこに VW のスキャンダルが加わって、メルセデスはアメリカ国内で販売するモデルすべてガソリンエンジンのみにしてしまいました。以前は、GL はある程度のディーゼル需要はありましたので、また復活するかもしれませんが、GLE Coupe に関しては、カナダでディーゼルモデルが売られているもののアメリカ国内では GLE450/GLE43がエントリーモデルになっています。って、他には GLE63S しかありませんが。

簡潔に感想を言うと、非常に良くできた車です。スポーツカーが欲しいけど、路面状況が悪くて本格的スポーツカーは無理。でも、そこそこ速い車を普段乗りに使いたい。そんな用途に最適です。荷室は奥行きがあって、意外に載ります。ただし、リアハッチ開口部の高さが結構ある上、段差がありますので、積み卸しは多少不便で、ルーフが低いので高さのあるものは苦手です。積載重視の方は、普通のGLEか、GLSをお勧めします。ただ、脚周りの味付けが少々異なりますし、車高が少し高くなりますので、coupe ほど楽しめません。

エンジンは、V6 3リッター、バイターボ。一人のAMGエンジン職人が組んだ物ではありませんが、AMGエンジニアがチューンを施したエンジンとのことです。シリンダー壁にナノスライド加工がなされフリクションが低減されたとのことで、非常になめらかに回るエンジンです。

踏み始めてすぐに1500回転を超え、強力なトルクと共に重い車体を加速させます。9速トランスミッションのプログラムが秀逸で、コンフォートモードでも十分に街中でストレスなく運転することができます。回転数が3500を超えるとターボ特有フラットなトルク感が続き乗りやすいんですが、逆にそれがどこまでも吹けてゆく感のある自然吸気M-156と対照的すぎて、つまらない面でもあります。正直なところ、Sport/Sport+モードは使っていません。エアサスの味付けもなかなか良く、硬すぎず柔らかすぎずいい感じです。ただし、後席のロールが大きく、後ろに乗ると多少不快です。あまり家族向けの車ではないので、長距離でお出かけの場合は、Gワゴンを使っています。とは言え、Gワゴンは前後の席でロールがさらに激しいですけど！

Sport/Sport+モードにすると、エンジンを高回転で維持し、ブリッピング音の演出が少々過剰に入ります。私はこのブリッピング音がパコパコ安っぽくて好きになれないのに加え、ステアリング、ブレーキがエンジン、サスペンションにうまく付いてこないので、Sport/Sport+モードは使用していません。W204 C63 に乗っていなければ、また違ってたんでしょうけど、硬派のスポーツカーではなく、スポーツ走行のできるユーティリティービークルだと思います。4MATIC ですので、4WDですが、FRベースを感じさせる挙動がまた楽しいです。ただ、車高が高いので、限界が低そうであまり攻めた走りは怖くてしたことがありません。反面、バランス良く作られている上、4MATICもあって、多少無理をしても、ESPはまず介入することがありませんので、安心して運転できます。

多少、否定的になってしまいましたが、非常に良くできた運転して楽しい車です。良くできたパッケージのGLK 350からの乗り換えですが、明らかに GLE coupe の方が普段乗りとしても楽しい車です。




基本 MLクラスのフェースリフトですので、内装は少し古さを感じさせますが、Eクラス同等だけあって、質感は非常にいいです。この車体はランボード無しですので、キャビンの高さがそこそこあって乗り降りが若干不便ですが、乗り慣れるとセダンの屋根が低くて窮屈に感じるから不思議です。

購入からしばらくパノラマルーフからのかちかちする音に悩まされましたが、ディーラーが時間をかけて調べ直してくれました。内部は非常に静かで外界の音を遮断してくれ快適です。

この車に付いているお気に入り機能は、360度カメラ、Heated Steering Wheel、Heated Seat、ソフトクローズドアなどです。DVDシステムが後席に付いていますが、この車での長距離移動は滅多にしませんので、どちらかと言うと、宝の持ち腐れになっています。



他の車種もせめてこうすればいいと思う部分です。金属ではなくメッキされたプラスチック製ですが、質感は非常にいいです。



この車は、ディーラーの勧めに応じてリース契約にし、早くも11ヶ月が過ぎようとしています。2年後には次の車の契約準備に入っていると思いますが、その時にこの車がどうなっているか気になるところです。ベースが旧MLクラスですので、おそらくちょうどフルモデルチェンジサイクルに入る頃だと思います。

以上あくまでも個人的な感想を長く綴ってみました。次は、G550の感想かな？

これまで代車として何度もW205 C300 4MATICに乗る機会がありました。これまでに感じたことをまとめてみます。多少、辛口もありますが、オーナーの方お気になさらずにください。あくまでも私感、私の戯言です。また、北米仕様はアメリカ国内で製造されていて仕様も多少異なると思います。

簡潔に言うと、非常に良くできた普段乗り車だと思います。通勤に車を使用して毎日乗るとしたら購入検討に入っていると思います。付け足すとスポーティーな普段乗り車です。でも、決してスポーツカーではないですし、スポーツカーを名乗るには中途半端でほど遠いと思います。なまじっか、Sport+ モードなど付けずに、Sport モードまででいいと思います。特に4000回転を超えてからの4気筒特有のエンジン音は余裕がなさそうで、ドライビングの楽しさがスポイルされます。3000回転前後を上限にゆったりと街中、高速道路を乗る車だと、個人的に思います。

直列4気筒ターボエンジン。Daily Driver として非常に良くできたエンジンだと思います。馬力、トルク共にW204 3.5リッター自然吸気エンジンをしのぎ走りやすいです。高回転域での特有のエンジン音が耳障りです。さすがに同じエンジンを E クラスで使うのはやめて欲しいです。ラグジャリーカーの醍醐味は、大排気量エンジンを低回転でゆったりと走ることだと思うからです。



車体の軽さ、エンジントルクから非常に乗りやすいと思います。ステアリングフィーリングは、良くも悪くもメルセデス。BMWと比べてはいけません。もっとも私は BMW は過敏すぎて疲れるので、こちらの方が好みです。ステアリングは以前のメルセデスに比べればかなり反応がよくなりましたが、中途半端な脚周りが気になります。W204 C300は、エアサスではない個体にしか乗ったことしかありませんが、普段乗り車として考えると妙に硬く、それにステアリングがついて行けない印象です。さらに悪いことにブレーキ甘過ぎです。脚周りとブレーキがアンバランスです。ここはスポーツカーではなくスポーティーカーと割り切って、もう少しマイルドな味付けにして、それ以上は AMG ブランドに任せていいと思います。特にV6 C43をAMGブランドとしたのですから、C300は中途半端な味付けにせず普段乗り車に特化させていいと思います。おおよそほとんどの C300 ユーザーはリースで通勤、日常生活に使う人たちのはずです。

北米仕様標準は、合成皮の MB Tex シートです。本革よりすれに丈夫な優れもので、私は気に入っています。手入れもほとんどしなくていいのがありがたいです。



W205で内装は豪華になりました。でも、どうしても受け入れがたいところが数カ所あり、見せかけの張りぼてに感じてしまう私です。

ここまで見る人はほとんどいないですが、ドア内側ドアハンドルの付け根。見えない部分ですが、プラスチックが露出していて穴があいていて、さらにこの穴部分のエッジの処理が悪いです。見えないところに手を抜かないでくださいと言いたい部分。


アナログ時計はありがたいですが、アクリルの蓋が安っぽくコンソール全体を安っぽく見せてしまいます。IWC時計を入れろとは言いません。ガラス蓋にするか、時計無しでいいです。



これは、Cクラスに限らないですが、非常によく見える部分なのにコスト省きすぎです。なんとかして欲しいです。もっともユーザーのほとんどは気にならないんでしょうね。



と、まあ、以上好き勝手にW205 C300 4MATICの感想を書いてみました。9速トランスミッションに変わったとしても感想はあまり変わらないと思います。この車は、Daily Driver に徹して、スポーツカーとしての役割は AMG ブランドに任せるべきが個人的な感想です。Daily Driver として非常に良くできた車だと思います。