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現行13代目クラウンの先代モデル、ゼロクラウンの中でも特に「アスリート」グレードの開発にあたっては、トヨタさんが日本国内クラウンユーザーの年齢層を若い人にまで広げる狙いがあったというのは広く知られています。

クラウン購買層のボリュームゾーンは現状60代で、トヨタさんの市場調査ではいまの30代から40代のセダンユーザーは既に欧州車指向が強いという結果があって、ゼロクラウン開発に際しては、メルセデス・ベンツＥクラスやＢＭＷ５シリーズといった欧州の同クラスを対抗馬としていた由。

この12代ゼロクラウンによる挑戦の結果どうなったかは、皆さんご承知の通りです。
私個人は、13代クラウンはしなやかで素晴らしい足回りを得ていると思っています。でも、世間一般の走り屋さんの評価は辛く、国内市場ではいまだにゼロクラウンをわざわざ中古車で買う人が多い。みんカラの皆さんの評価やマイカーの趣向で窺い知れる通り、若いセダン好きの人がAUDI、BMWに吸い寄せられています。価格は高いけど、BMWの中では廉価版とも言える3シリーズですら、どの国内セダンより評価が高いですよね・・・

レクサスLFAは足回り、車体剛性など素晴らしいクルマで、走りに特化し欧州車と真っ向から勝負出来るレベルと伺っていますが、まあセダンでは無く、価格も第一級。

日本国内では欧州とクルマの使い勝手が違うし、80km/h～120km/hを開発の実用速度帯に設定する事は、実際のところ正しいとは思います。私のクラハイも、日常の乗り心地は極めて優れているし、特に後席の居住性は秀逸です。

でも、今後の国内主要購買層となる若い世代の趣向は違った方向になりつつあります。

因みに、アメリカでは現行トヨタクラウンのデザインは、『普通っぽ過ぎ』で特徴が無いというアンケートがあるそうです。