
今週のある日、人事部長に個人的に呼ばれました。
人事部長が個人的に呼び出すときは、人事的に何かがある時である。
人事異動、表彰、懲戒、昇進、降格・・・そんなところである。
時期的にはアレだなと思い、部長の待つ応接室に入る。
人事部長は私が部屋に入ると早速話し始めた。
『それでは先日の昇進試験の結果をお知らせします。合格です。おめでとう。発令は○月×日になりますので、それまで不祥事の無いように過ごしてください。以上。』とだけ告げられた。
話が飛ぶが、先日、m○xiのコラムに出ていた、
”子供の頃は知らなかった…「クラス替え」の真実”
ではないが、会社の人事異動や昇進にもそれぞれ会社の人事部の考え方というか運用ルールがあるのは間違いない。
人事異動や昇進試験の運用ルールと言うのは人事部から門外不出の事項である。
しかし、長年勤めていれば、明確ではないが、なんとなくどんなことを会社や人事部が考えているかはわかってくる。
先輩や身近な上司の話、時には目の前の事実や体験で、ぼんやりしたものが確信に変わってくることすらある。
結局、人間が人間を客観的になんてパーフェクトに評価できない。
社長が従業員の顔と名前と性格を覚えられるような会社は社長が仕事の中身も評価してくれるかもしれない。
しかし社長が顔も名前も覚えていないような従業員数の会社になれば、よほど大きな出来事でもない限りは、直属の上司を主体に普段接する範囲の上の役職者の評価がものをいう。大企業になればなるほどその傾向は強まり評価は人事調書のウェイトが高まり、評価はクールに行われる。
そうなれば昇進試験も半分は出来レースである。
ほとんど事前の書類選考で合格者は受験者に明らかにされないものの、内々定していて、最終面接試験で人事部が『こいつはちょっと・・・』と思った場合のみ、内々定者が補欠者と入れ替えられる。
自分は何年この試験を受けて不合格だったのだろう?
決して勤務態度が不真面目だったわけではない。勤務の業績としては営業職と違い勤務の実績による会社の貢献度が明確に出来ない仕事であることは確か。
そのうえで、運が悪いのか、性格的に上司のウケが悪いのか、良い上司に恵まれなかったのかはよく判らないが、実績の割におそらく良い評価をしてもらえなかったのだろうという想像はつく。
ただ、期待過剰が原因で結果が期待通りでなく、過小評価ということは若い頃には良くあった。
大きな失敗をして、それが原因としか考えられない転勤もあった。
また、随分経ってから自分の仕事の成果をこっそり横取りして全て自分の成果のように報告していたやつがいたことがわかったこともあった。
それを鵜呑みにしてそいつだけを評価するような上司も上司だと思うが、先にも書いたように大企業の人事評価はクールである。それがわかって、本業に対する努力を忘れそこだけに注力するバカも出てくる。でもそれを怒ってもしょうがない。自分にも手柄を横取りされる隙があったのだ。
一方で上司にゴマすったり、手柄を独り占めにしたり、他人を踏み台にして自分が抜きに出るようなのは自分の性格として受け入れられない。だから上司が完全に業務的にアウトの命令を拒否したこともあったりしたな。
会社も自分に期待してないのだから正直、もう昇進なんてどうでも良いや、できることなら受験そのものをやめようかとすら思っていた。
実際には受験拒否すると人事的に色々とまた面倒なので意味がないと思いながら受け続けていたのだ。
そう思った矢先の合格である。
では、念願かなったんでしょ?嬉しいだろう?と言えばそうでもなかったりする。
正直言うと何を今さらである。
勿論人事部長には『ありがとうございます。がんばります。』と言いましたが、当然社交辞令である。
メリットと言えば僅かな手当てのアップと肩書きが(おそらく)上がることで名刺交換の際にハッタリが利くかことくらいか。
しかし、ハッタリなんて仕事で付き合っていけば相手の程度なんてすぐわかってしまうもの。
飲み屋やキャバクラで名刺出したって、ママやホステスに値踏みされるのがオチである。自分はまず行かないから関係ないし。
昇進したからといって格段に待遇が良くなるでもなく、むしろ業務上の責任と賃金体系を考えれば、コストパフォーマンスは悪くなるとも思える。
一時期、どこかの公務員に自主的な降格希望者が続出した話があったが、情けないと思いつつも本年としては理解できなくもない。
『すまじきものは宮仕え』という言葉もある。
しかし、残念ながら転職は勿論のこと、独立して起業するような才能もスキルもノウハウもない。経営能力もなければ、大口顧客やスポンサーになってくれるような人脈もない。
だから、転職や独立企業をする人は自分にしてみればそれだけで尊敬に値する面はある。
そうなると、自分のような人間は結局のところ好むと好まざるとに関わらず、サラリーマンとして今の会社で仕事をするしか自分の生きる道は残されていない。
今の会社にいる以上、郷に入っては郷に従えの言葉どおり、組織のルールに従うほかはない。
良くも悪くもこれが私の生きる道なのかなと思う。
PUFFYの『これが私の生きる道』みたいに
近ごろ私達は いい感じ
悪いわね ありがとね これからも よろしくね
だったらいんだけどさ、現実はそうは行かないよね。
うまくいっても ダメになっても それがあなたの生きる道なのだ。
実際には氷川きよしの『きよしのズンドコ節』みたいに、
胸に涙が あふれても 顔にゃ出せない 男なら
(実際には相当顔に出てるけど・・・爆)
とか
辛い時でも 泣き言は 口を結んで 一文字
とかであと15年20年、頑張るしかないんだよなぁ~。
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Posted at
2013/02/23 00:10:10