
久しぶりの遠征です。
先週のこと。8月となり、ようやく家族全員で遊びに行けることとなり、2泊3日の家族旅行、、、もとい「合宿」へと向かったのでした(*‘∀‘)イエイ
なぜ
「合宿」なのか?
今までをご存じの方はお分かりかと思いますが、家族旅行と称しつつ、朝から夜までずーーーっとムシ採りにいそしむというのが我が家のスタイル(-ω-)/
真剣勝負なのでいす
午前の部:訪花性のハナカミキリ狙い
午後の部:材木に寄る雑多なカミキリ狙い
夜の部:灯火に寄る夜行性カミキリ狙い
以上の三部作となっております(*ノωノ)
(注意;夜の部は完全なグロとなっております。心してかかってください(笑)
総じて苦労の連続だったのですが、まあ読んでやってくださいね(^o^)P。
今回訪れたのは福島・南会津。
地理的には福島の西南部、新潟県との県境に近い位置です。
首都高→東北自動車道、西那須野塩原→南会津というルートで、およそ300km、4時間半の行程です。
アクセラちゃんは至極スムーズに流してくれます。
一般道は山間部も多く、ちょっとしたワインドも楽しむことができるルートでした。
なかなか風光明媚な場所もあったりして。
この一帯はは標高800~1300mとそれほど高くありませんが、モミが多く植林されています。また広葉樹はナラが中心で、1000mをこえるとブナ林が現れます。
宿の中心となる檜枝岐(ひのえまた)近辺といえば、知る人ぞ知る「
オオクワガタ」の産地。結構な確立で採れちゃったりするそうです。
その他にも、ミヤマ・アカアシ・ヒメオオなどの山地性クワガタがオンパレード\(^o^)/
・・・いえいえ、わたしらは「クワ屋」ではございません。
そりゃね、オオクワ出ればお持ち帰りですが、基本いりません。
我々の目的は
ヨコヤマヒゲナガカミキリ♂
そして
ヒゲナガカミキリ
それから時期がちがうけど、この辺に分布している
コブヤハズカミキリ
あくまで、カミキリ狙いであることは言うまでもありません。
クワガタを含め、多くは夜行性なので、「夜の部」に期待が高まります。
福島に到着早々、ムシ採りを開始します。
まずは「午後の部」から。
当初、宮床湿原を目指して走らせていたのですが、、、
わけのわからん林道に入り込み、、、
結果オーライだったりする(笑)
新しく切り開かれた土場を発見!!
タダでは転ばないNico家。
この土場に置かれた材木はモミ・ナラが中心
・・・ということは、、、
やっぱしいた!
今回の遠征で狙っていたヤツの一種、
ヒゲナガカミキリ。
以前、四年前に高尾山で夜通し探してほとんど見つけられなかったのが、こんなに簡単に!
しかも、ラッシュで少し粘れば二桁はいくんではないかと。
夢のようじゃwwwwww
必要な分だけつまんで、先へと。
本来なら、300kmで到着するはずだったロッジですが、山中を右往左往するうちに到着時には400km近く走ってるし(+o+)
この遠征でお世話になったのがこの
ロッジ「渓山(けいせん)」さん。
こちらで面白いのは「灯火採集宿泊パック」なるもの。
要は、灯火採集に必要なHIDライトと三脚をレンタルしてくれるという、なんともおあつらえ向きなセットでしょう(笑)
まずは腹ごしらえ!!
う~ん、初めて食べる熊肉。(ちなみ鹿肉も出た)
思っていたような臭みはなく、けっこういける。
それに、舞茸ごはん。天然舞茸は、レベルが違う。一口食べただけで、舞茸の香りがたちこめます。さすが山で見つけた人が「舞い踊る」といわれるだけあるキノコ。
そして「夜の部」へと突入するのでした・・・・。
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【グロ注意】
これより先、2枚の写真がヤバいことになっております。
心臓の弱い方、お食事中の方、特にひらひら飛ぶのが嫌いな奥様をお持ちの方はご注意ください。
えっとですね。
今年は
マイマイガというドクガ系の蛾がとんでもない大発生をしているんです。これは南会津に限らず、長野や岐阜などでも確認されています。
一齢幼虫の毛には毒性があるものの、成虫には問題ありません。
およそ10年周期で現れるそうなのですが、針葉樹林帯にひろく分布しているこのマイマイガ。ちょっといろいろとやらかしてくれます(@_@;)
何でしょう?これ???
HIDを覆い尽くすマイマイガ。
正直、悪夢です。夢に出てきます。
さすがのNico&妻も萎え萎えモードに突入↓↓↓↓
コイツら、体中に貼り付きまくるだけでなく、、、
耳元をブブブブブし、
鱗粉をまき散らし、
首に止まり、
そして、
ジーンズに産卵する!
ピ・ン・ク・の・た・ま・ご
ぎゃーーーーーーーーー(脂肪)
しかし
勇者現る。
蛾を体中に貼りつかせ、フードの中に入り込むマイマイガをものともせず、ひたすら採集を続けるJr.
成果はこんな感じ。
ミヤマは♀が多く、♂は2~3。そのほか、カブトやアカアシがポンポンでましたが、とりあえずスルー。
カミキリは、ヒゲナガやウスバやシロスジなど大型種が寄ってきました。
残念ながら、ヨコヤマヒゲナガは現れてくれませんでした。
【グロ注意、終わり】
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(注)
ロッジ渓山さんの名誉のために
マイマイガは仕方なかったのですが、施設も料理も非常によいところでした。
ボクらの到着前日、前々日にはそれぞれオオクワ♀が出ており、これだけの頻度でオオクワを出せる場所は、ここ以外に知りません。
また、宿泊客のみなさんは、クワガタ屋さんが多く、家族連れで訪れる方もたくさんいらっしゃいました。
カブクワ好きのお子さんをお持ちの方には、かなりオススメできますよwwww
本当の地獄から生還したNico一家は、翌日は林道を狙うことに。
「午前の部」の開始です。
目的の林道入り口に到着すると、目に入ったのは
「車両通行禁止」
むつかしくて、よめないのですか(-_-;)
とか言っても、どうにもならないので、泣く泣く林道を歩くことに。
道すがら、花を見るのですが、どうにも花がない!!!
どうやら今年は、どこも開花が遅かったり、悪かったりして花が咲いていない。
どうも今回の採集は条件が困難である。
しかしながら、
オオハナカミキリや
ヌバタマハナカミキリなどいくつかの未採集種を何とか手に入れて、往復5km、2時間半の山登りを終了する。
お昼・・・
サンショウウオの燻製・・・。
脚がリアル(泣)
昼過ぎは趣向を変え、昨日到達できなかった宮床湿原へ。
湿原入口で迎えてくれるいつもの看板。
もっててよかった「熊鈴」さん
家族で貸し切りの湿原。
湿原って、不思議な空間です。
そして独特の生態系があります。
そして鬼のように日焼けします(泣)
この湿原に来たのは、
このトンボ、ハッチョウトンボを見るため。
日本最少のトンボです。
時期的には厳しかったのですが、なんとか一頭発見することができました。
大きさを分かっていただくため、被写体さんには少々捕虜になっていただきました。
(もちろん、撮影後はリリース)
湿原からの帰り道、、、
ずんたっ♪
ずんたっ♪
ずんたっ♪
ずんたっ♪
きたーーーーーー!
コブヤハズカミキリさまぁ~~~。
毎年、富士山まで逢いに行くコブ様は、
フジコブヤハズカミキリ。
この一帯にいるのは、北のコブ、コブヤハズカミキリ(通称タダコブ)
時期的にどこに居るのか分からず、フラフラと歩いている子しか捕獲できないのですが、なんとかゲットすることができましたよ(^o^)P。
とまあ、困難続きでかなり苦戦を強いられたんですけど、結果を見れば目的の2/3は達成されたわけで。
そして、この2泊3日の採集旅行、合計40種類のカミキリ(うち未採集種9種*印)と出会うことができたのでした。
タテスジゴマフ* キスジトラ フタスジハナ
ヨツスジハナ ヒゲジロハナ フタオビノミハナ*
アカハナ ニンフホソハナ キヌツヤハナ
クビアカトラ ホソ トウキョウトラ*
ニイジマトラ* シラホシ オオハナ*
トゲヒゲトラ ハンノアオ ヌバタマハナ*
エグリトラ ノコギリ コバネ*
ヒゲナガ* クロ カラカネハナ
コブヤハズ* シロスジ ウスイロトラ
カラフトヒゲナガ* ウスバ ハネビロハナ
ルリボシ オオクロ キモン
ゴマフ シナ ヒゲナガモモブト
観光っぽいことは、ほとんどなく色気のない旅行ですが、Nico家らしいスタイルの旅行でした。条件が厳しくても、それなりに成果が出せるようになってきたようです。
我が家のカミキリ道も成長してるなぁ。
楽しい旅行でした。
思い通りにならない、小憎らしい自然に感謝!
そして
Thanks for Long-horn beatles.