2011年05月30日
今年のモナコGP、波乱の連続でしたね。
昨今大増産中のオーバーテイクこそ少なかったものの、レーサーの勇気とテクニックが試される、とても見ごたえがあるレースでした。
1,運まで味方に付けたベッテルと運がなかったバトン
今季最高グリッドからスタートし、オプションタイヤでの3ストップを計画していたバトン、たらればではありますが、セーフティカーが出ていなければ逆転での劇的な優勝になるはずでした。
ベッテルに次ぐ二番手で序盤を戦ったバトンは、ベッテルのピットミスに乗じて先頭に立ち、オプションタイヤでプライムタイヤのベッテルを引き離しました。
その後、2回目のピットストップで再度オプションに履き替え、ベッテルを追っている最中に一回目のセーフティカー導入。
オプションで速いタイムで走れていたので、勝機がバトンに転がり込むかに見えた矢先でした。
ベッテル、アロンソ、バトンの三つ巴となった終盤戦。
タイヤの劣化順は順位とは逆。
残り10周で三つ巴の戦いに動きが見える矢先に赤旗中断。
中断中のタイヤ交換によって、アロンソ共々ベッテルへの挑戦権を失いました。
逆にベッテルは一回目のタイヤ交換でプライムタイヤでバトンの前に出る作戦が失敗に終わり、オプションで飛ばしに飛ばすバトンに勝ち目が傾きかけたところでのセーフティーカーと、タイヤが厳しいところに来た恵みの赤旗。
実力だけではなく運が非常に味方してくれました。
ただ、プライムで60周走らせたのは常軌を逸した作戦遂行能力であり、また古いタイヤでアロンソの挑戦を何度も退けました。ベッテルはすばらしい走りをしましたし、十二分に勝者の資格があるといえます。
個人的には、赤旗中断が無くてもベッテルが守りきったと思います。
しかし、赤旗なしで最後までバトルを見たかったですね。
2,可夢偉、モナコGP日本人最高位の五位入賞
予選まではチームメイトのペレスに遅れる冴えないスタートでしたが、レースではポジション重視でタイヤをいたわる走りを行い、先行車がピットに入るたびにどんどんポジションを上げていきました。
セーフティカーも可夢偉に味方しましたが、それはあくまでもボーナス。リタイアが多いなかしっかり生き残ったのも実力。
残念だったのはウェバーにパスされて四位を逃した事ですが、タイヤ新品で2.5秒速いウェバーを抑えるのは酷なことでした。
五位でがっかりしてしまうなんて、ファンも贅沢になってきてしまいましたね(笑)
3.多発したクラッシュ
予選でのペレスのクラッシュにはヒヤリとさせられました。
決勝でもマッサに始まり、最後の多重クラッシュまで盛りだくさん。
完走率が非常に高い今年のF1ではレアな状況になりました。
大きな怪我がなかったのは大いに喜ぶべきでFIA の厳しいレギュレーションの賜物と思う一方、ピレリタイヤのタイヤかすの酷さが事故を誘発(あとオーバーテイクの減少)しており、この辺りは改善が求められます。
次戦はカナダ。
CS組も眠い時間に放送ですが、何かが起こりそうなサーキットです。
楽しみに待ちましょう♪
Posted at 2011/05/30 18:33:50 | |
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