FlyingCaymanのブログ一覧

　本日、久しぶりに、後輩で０６年型MT仕様のCaymanS、、、つまり、私と全く同じ仕様のケイマンオーナーに近況を聞いたところ、何と！　昨年、私と全く同じ症状でエンジンブローしていたことが判明。

　身近に存在する２台が２台ともピストンクラッシュによるエンジンブロー発生とは・・・IMS故障より、よほど高確率である、と、言わざるを得ない。


　そこで、緊急企画、初期型MTケイマンのエンジンブロー診断。

　ただし、あくまでも、私見（というか、事実の記録）である。


１　サーキット走行
　　１台：あり。　１台：なし。
　　つまり、あまり関係性が見出せない。

２　オーバーレブ実績
　　なし。診断記録に残るものは、ない。という意味である。

３　異音
　　心なしかマフラーを棒で叩くような音がアイドリングから混ざるようになる。
　　走行を重ねるにつれ、だんだん音が大きくなってくる。
　　熱が入ると一旦音が消えることがあるが、基本鳴りっぱなしである。
　　エンジンを回すと、打音の間隔が短くなる。

４　エンジンオイル
　　急に減るようになる。
　　オイルを追加してもまた減る。

５　排気
　　心なしか、水蒸気が増えた気がする。
　　排気内のオイル分が増えた。

６　アイドリング
　　通常はびっくりするくらい安定しているが、妙に脈動を起こす。

７　ラスト
　　ミスファイアないし、エンジンブローでエンジン異常が点灯し、走行困難な状態に陥る。
　　
８　原因（推定）
　　ピストンにクラックが入り、隙間が生じることで、オイルや水が漏れる現象と推定。
　　熱が入ると膨張して一旦隙間が埋まるが、さらに熱膨張すると、歪みが出てまた同じ症状になるか？
　　最後はピストンクラッシュすると思われる。

　　発生原因としては、エンジンブレーキによるオーバーレブが最も可能性が高いと思われる。


　　・・・確かにエンジンブレーキは多用していたが、そんなことで壊れていたら、たまったものではない。

９　調査
　　ほとんど明確な事例が、ない。
　　詳細はPCでファイバースコープによる診断を依頼することとなる。


　　・・・ちなみに、PCでのファイバースコープ診断は、３諭吉弱必要である。

１０　補足
　　エンジンブローというものの、市井のポルシェ専門ショップなら、ピストン交換・エンジンオーバーホールで復活してくれると思われる、が、PCでは、エンジン交換なので、エンジンブロー扱いである。
　　新車保証ないし、保証延長が効いていれば、エンジン購入費は免除される（修理費は要）が、そうでない場合は、中古車を購入する程度の費用を覚悟する。専門ショップでのオーバーホールなら、もっと安価に済むと思われるが、定かでは、ない。


　初期型ケイマンの致命的な故障事例は、これから本格化し、それに対する修理対策事例もこれから確立されて行くのであろうが、ポルシェを、ケイマンを愛する諸兄が苦難の道に陥らないことを願いたい。


＜以下、参考情報として頂いたものを、そのまま掲載。情報感謝します。＞

ご経験されている事象は996/986前期型～しばしば見られたトラブルで、インターミディエイトシャフト（IMS）の破損と共に水冷エンジンの定番トラブルとしては割と有名です。空冷クランクケースと違って、シリンダーとブロックが一体となっている非直噴水冷エンジンでは、シリンダーにクラックが入るとO/Hが効かず、基本リビルドエンジン載せ替えとなってしまいます（空冷クランクケースエンジンだとクランクを割って、シリンダーのみ交換可能）。

IMS破損と違って、今の所リコール等対策はありません。IMS破損が比較的低走行距離で発生する事例も見られるのに対し、シリンダークラックは走行距離が伸びている（10万㌔前後）個体での発生頻度が高いのも特徴です。以下、原因と対策について海外サイトのリンクを貼っておきますので、ご参考ください。

http://www.lnengineering.com/boxster.html