
2014/10/11up
定点観測に度々登場する樺戸三山。手稲山からも良く見える、石狩平野北側の山塊です。
で、こっちからあっちが見えるなら、あっちからこっちも見えるだろうと単純に考えるのが、眺望マニアの人情というモノ。
そこで、北側からの逆観測が可能かどうか、試してみることにしました!
上手くいけば、流石に観測所まではムリとしても、手稲山の稜線を見ることは可能なハズです。
この日行ったのは、その中で一番西に位置する神居尻山(かむいしりやま)。
ココを選んだわけ?。。一番短時間で登れそうだからです。^^;
ただ、問題が一つ。
それは、手稲山や観測所から約60kmという距離。この間に雲や霞が出ていたらアウトです。例えば手稲山から眼下の街並みを見下ろすのとは違って、そこだけ晴れていればイイというものではありません。広範囲の晴れ間が必要となるのです。実際、観測所から樺戸三山がハッキリ見えるのは、3~4回に一回。それ以外は全く見えないか、霞の向こうに微かな影が透けて見える程度です。。
ひとまず、朝の青空を確認してから、出発することにしました。

観測所の崖上から。撮影日は今年の9月13日。
目指すのは一番左側の頂です!

登山口は、当別町道民の森神居尻地区にあります。登山客用の駐車場が用意されていました。先客は、まだ一台のみのようです。

初めて来ましたが、宿泊所や研修棟、キャンプ場など、色んな施設が充実しています。
家族で利用するにも良さそうですよ。

駐車場から15分ほど歩くと登山口に到着。事前調査から、山頂まで三つのコースが用意されているのは分かっていました。迷わず予定通りの最短コースを選びます。^^;
ちなみに、最長コースは6kmだそうです。。

距離も調査通り。これなら問題ないでしょう。^^

がしかし。。最初はゆるやかな登りをまったり進む、気持ちの良いお散歩気分だったのですが。。

ほどなくして急登の階段が出現!

この階段が、これでもか!っていうくらい、延々と続きます。
だんだん意識が遠のいてきました。。甘かったです。。^^;
標高差の2/3を、最初の1/3の距離でこなす感じ。。

ようやく急登をクリアすると、木のベンチが置かれたプチ広場に出ました。
ここでちょっと休憩。水筒にポカリを補給しましょう。

そして、眼前には目指す頂が!
あそこが観測所から見えていたんだと思うと、ちょっと感慨深くなります。

ここから先は、ゆるやかなアップダウンを繰り返す明るい尾根道。

どうやら、一旦右側に見えるピークを経由して、山頂へ向かうことになるようです。

右側のピークに着きました。ここが別のコースとの合流点。標高は852mです。

あとは、一旦少し下って、最後の急登をクリアすれば山頂!

右側には、深い渓谷が広がっていました。

稜線には、これから進む登山道がクッキリと見えています。
ここを登り切れば。。

あと一息!

登山口からジャスト2時間。到着です。^^

北方向となる標柱の向こうは、青空の下に広がる増毛山地。
なかなかの絶景です!

山塊の右側には、最高峰となる暑寒別岳。

暑寒別岳にズーム。
土が露出しているのは、つい最近まで雪が残っていたエリアです。
植物が生える前に次の雪が降ってくるため、定着する暇が無いのだと思います。

暑寒別岳の右側には、去年行った南暑寒岳。
登山口から片道9kmの長旅で、足がボロボロになりました。^^;

来た方向を振り返って、奥に見えるピークはピンネシリ。
最初の写真で神居尻山の右側、樺戸三山の中央に位置する山です。

山頂には気象レーダが建っていますが、流石に観測所から認識することはできません。

歩いてきた尾根道が良く見えます。

852mピークには、次に登ってくる人の姿が。
こうしてみると、なかなかの高度感です。

空知の平野部。山肌に木の無い部分は美唄のスキー場だと思います。
こちら側は少し霞がかかっていて、あまり見通しは良くありませんでした。
でも。。

それ以上に見えないのは、南方向。肝心の石狩平野方面!。。(TOT)

手前の景色が辛うじて確認できる程度。。霞が多いのに加えてモロ逆光です。
いやいや、反対側が青空なだけに残念至極ではありますが。。まあ、仕方がないですね。

晴れていれば、恐らくこのアングルから手稲山が見えるはず。よ~く目を凝らせば、薄っすらと山の稜線が写っていました。山頂の視界は360度。見通しに問題はありません。条件さえ整えば、逆観測も可能ということが分かりました。楽しみは次回に取っておくとしましょう。

ただ、近くの景色なら何とか見える状況です。
これは青山ダム。晴れていればキレイな風景でしょうね。

第二観測所となる石狩川の河口も辛うじて。^^;
反対側から見たのは初めてです。
石狩湾新港のタンクや防波堤、波立つ海岸線が写っていました。ここまでズームすると、山の稜線が少しハッキリしてきます。

この後もしばらく粘ってみたのですが、状況は改善せず。。

後ろ髪を引かれる思いで下山を開始しました。

でも、途中の紅葉はなかなか見ごたえがありましたよ!

歩いていると、風も無いのにナナカマドの実がポタポタ音を立てて落ちてきます。
なんだろ?
っと思って上を見ると。。アキラ先輩がお食事中!
かなり溜めてます。
「このナナカマド、めっさ美味いんですけど。」
ロペくんの姿は見えませんでした。^^;

北側は相変わらずイイ青空。
この青が見られただけでも、良しとしておきましょうか。

今日も無事戻れたことに感謝です。
それにしても。。遮るものの無い山頂で噴火に遭遇したら。。
御嶽山で亡くなられた方々のご冥福を、心からお祈り申し上げます。

帰りに見かけた真っ赤なモミジ。
秋本番!って感じですね。^^

ちょっと寄り道した当別ふくろう湖。
秋らしい青空が、疲れた体に心地よい爽快感を与えてくれました。

見つめる先には何が?
ここは、もう一度来たい山の一番手になりました!
次こそベストな逆観測を達成したいものです。