
2016/05/29up
五月も残すところあと僅か。高い山に冬の名残を残しながらも、爽やかな季節を迎えた北海道です。
さて、迷沢山で感じた原因不明の膝の痛み。
その後は徐々に和らぎ、生活に支障はないものの、やっぱりハードな動きには不安が残ります。
しかも、ちょっと違和感を引きずっています。しばらく無理はしない方がよさそう。
でも、翌週の土曜日。首尾よく休めて、しかも朝から快晴!
とても家でじっとしていられる空気ではありません。。
そこで思いついたのが、ガイドブックに載っていた、コースが短く標高差も小さな、とある山。
気にはなっていたのですが、ちょっと遠くてわざわざ行くほどでもないかな~。。?
っと思ってたのがタイトルの二か所です。
ここなら、リハビリを兼ねて無理なく登れそう。
ところが。。頂上にはもっと早く来ればよかった!っと思えるほど、360度の見事な大眺望が広がっていました。
写真多めですが、見てやっていただけると嬉しいです。^^

この両山へ登るには、まずスノーシェルターの中からアクセスできる駐車場へ行く必要があります。
ところが。。
まだ冬季閉鎖中!
扉は固く閉ざされていました。。
Σ( ̄□ ̄lll
でも、ここからシェルターの出口まで、それほど距離はありません。
外側から回り込めば、何とかなるかも??

シェルター出口の近くには、除雪車の回転所が。マイレガの留守番場所には丁度いい感じです。^^
今の時期なら、停めさせていただいて問題ないでしょう。

そして、シェルターの脇を覗いてみると。。

なかなか良さげな感じで、雪の回廊が出来上がっていました。

これが、さっき見た扉の反対側。

近くに登山口があるハズです。

発見!

でも、しばらく進むと残雪が出現。。

その先は広大な雪原!登山道が消えています。
どっちへ行けばイイのか分かりませんので、ひとまず奥に見える笹薮に沿って進んでみましょう。

無事に登山道と再会。この後も所々雪に埋もれてはいましたが、見失うほどではありません。

日当たりの良い場所ではカタクリが満開!

輝く太陽の下、誰もいない山道をのんびり進みます。

視界が開けた先に見えたのは当丸沼。帰りに寄ってみたいと思います。

頂上付近にも大きな雪原。その先には、早くも山頂標識が。

このポイントから、まだまだ多くの雪が残る積丹岳と余別岳の雄姿を眼前に望むことができました!
これはなかなかの絶景。
手前に見えるなだらかな山が、この後行く両古美山です。

約45分で到着!
途中、ケータイに仕事のTelが入ってしばらく足止めを食いましたので、正味30分といったろころでしょうか。

で、ここから見えたのは、見えると思っていなかった羊蹄山とニセコ連峰!

光の加減が幻想的なカラーリングを施しており、青く染まる蝦夷富士が聳えていました。

その右側、奥に見える一番高いピークがニセコアンヌプリ。こちらも青と黒のツートンカラー。

続いて目国内岳から雷電山にかけての大きな山塊。冬と春との境目が、山肌にグラデーションを描き出していました。

更に右、日本海と狩場山。

反対側に目を転じれば、こちらは日本海越しに遥か彼方の増毛山地が薄っすらと。狩場山と増毛山地の主峰・暑寒別岳は、直線距離で約180kmも離れています。標高800mそこそこ、しかも30分で登れる山からこれだけの眺望を得られるとは!

山頂の残雪が周囲のササを押さえつけ、更にそれ自体が高さ1mほどのステージとなっているため、恐らく無積雪時よりも見晴らしが良い状態になっていたものと思われます。
これはラッキーでした!
ここまで来ても、脚は大丈夫そう。^^
ならば、次の両古美山へ向かうとしましょうか。

下山は別の道を行くことにしました。この水面は、さっき上から見えていた当丸沼。

名前は分からないのですが。。^^;
見るからに新しめの葉っぱと黄色い花が、鮮烈に輝いていました。

沼が解放されていく過程。幾重にも重なった雪が、一枚一枚剥がされていく。。そんな印象を受ける光景です。

っと、ここで大きな雪原!また道が分からなくなりました。。
しばらく彷徨いましたが、登山道は発見できず!
あっ、これってプチ遭難?
では。。ちょっと遠回りになりますが、仕方ありません。持参した地図で沼との位置関係から林道を探して下山、事なきを得ました。真冬で地図も無かったらマジでやばかったかもしれません。。勉強になりました。

無事、スタート地点へ戻ってきました。

次は、この通路を使って反対側へ。

シェルターの外側。こんな痛そうなことになってるとは、知りませんでした。^^;

排水パイプにピンクテープ。ここを先へ進めばよさそう。

ここにもピンテープ。登山口に間違いありません。
が。。

ほどなくして現れた広大な雪原!どっちへ行けばイイのか全くわからず。。
当丸山から、両古美山の登山道が見えていました。大体の見当をつけて、その付近に向かってみるとしましましょう。
すると。。

登山道と再会!
なんとかなりそうです。

視界が開けてくると、通ってきた国道229号線がよく見えました。

反対側が見えるようになれば、余別岳と積丹岳が更に近づいていました。

登り切ると、そこは広大な這松帯。

そして、山頂到着!。。?
いや、山頂なら標識があるハズです。ここは違うような。。?
でも、帰ってから所用があるので、今日のところはここまでにしておきましょう。
山頂から先も景色の良い場所があるようです。次回の楽しみに取っておきます。
眺望は十分です!

正面には、さっきまで居た当丸山、その奥に羊蹄山とニセコ連峰。

当丸山から見るよりも、当丸山が見える分、絵になっています。^^

対岸奥に見える白い山は増毛山地。日本海では、航跡を描く漁船が帰港の途中でした。

この景色を見ながら、嫁様の作ってくれた「両古美山羊蹄山日本海眺望弁当」です。^^
ごちそうさまでした!

食べ終わったら、青空の下で下山開始です。

当丸沼を反対側から見ながら。。

蛇行する国道。至る所に設置されたスノーシェルターが、冬の厳しさを物語っています。

その先は、日本海に面した神恵内村へ到達します。

シェルターまで戻ってきました。こうしてみると、立派な階段ですね~。これって、登山者のために造ったんでしょうか?
だとしたら凄いかも?

マイレガと再会。今日も無事戻って来られたことに感謝です。
左のノートさん、オーナーは当丸山から下りる時、遠くに見えた若い人のグループでしょう。
私以外に入っていたのは、この方々だけだと思います。
ひっそりと静まり返っていた二つの山頂。意外なほどの眺望を独り占めできる、贅沢な時間でした。
もし、膝の痛みが無かったら?恐らくここへは来なかったと思います。これは正に怪我の功名。巡り合わせってすごいです。
今度は、両古美山の先にあるもう一つのピークへ行ってみたいと思います。