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本日は我社を長年支えてくれた女性社員Ｓさんのご主人のお通夜でした。

お通夜の合間に悲しみの中でありながらＳさんが、ご主人の思い出話の一つの話が
印象に残ってしまったので聞いてください。

その前に仮に取り締まる立場で違反者からシートベルトをしてない理由に
「余命数ヶ月で、今は腹水で辛くて・・・・。」と言い訳されたら、あなたはどうしますか?
ドライバーは奥さんのＳさん。
シートベルトをしてないのは助手席のご主人。

この話は真実で実際余命数ヶ月と宣告され自宅で最後を迎えたいという ご主人の強い希望で
Ｓさんが介護の為、退社。

この日は腹水の水を抜く為に通院途中に”シートベルトの検問”に遭遇した話です。



私が警官なら”そのパターンは古いんだよ！”と淡々と警官にありがちな態度、上から目線でルールを守れとキップを切るんですが、実際は～この車輌を担当した若い警官は

「大丈夫なんですか？事故に遭ったら大変です。そんな時は後ろの席に座る様にしてくださいね。
くれぐれも、お体を大切に！」と敬礼をしていかれたそうです。


たった、これだけの話ですが、聞いていて何か嬉しかった。
人生の残り数日に出会った人間。
それも取り締まり目的の警官が、こんな人だった。

死ぬ間際に自分がシートベルトをしてない責任で連れ合いの運転手が切符を切られるシーンは
創造するに耐え難いですよね。
話を聞いて若い警官でも満更でも無いなと心が温まった。

この３週間後のクリスマス。
25日早朝、ご主人は希望した自宅ではなく病院で息を引き取りました。
苦しみに耐えられず病院を希望し入院した２日目に永眠。

クリスマスに逝っちゃうなんて罪な人ですよね。
ご主人の最後の言葉は「今まで ありがとう」だって・・・・・それもクリスマスに。

「ZUTTO ～Xmas Version」


合掌。
そして最後まで自宅介護をしたＳさん、お疲れ様でした。
やっと、眠れますね。