ゲシュタルトのブログ一覧

試合に行けばいくほど鬱になって帰ってくる日々。仙台からの帰りに『福島に泊まらねば！』との想いで向かっていると東北道ＰＡで地元のエリーゼ乗りに遭いました。「大丈夫でしたか？」と尋ねると『家は半壊だったけど車とハーレーは無事だった＜笑い＞』明るく返され、わたしも口元が緩みました。「地震と原発で酷いダメージを受けている福島に果たしてロータスで行って良いのか？」自問自答していた自分が恥ずかしく思えた。
そう「人生は楽しめる所は迷いなく楽しもう！どうせ１度は死ぬのだから…」わたしの生き方のコンセプトです。
【秘密の暴露】
ロータスに乗り始めて２年が立ちましたが、福島の宿でわたしとロータスとの出会いに想いを馳せました。私は２００８年１１月２６日会社からの帰り(自転車ロードレーサー)小滝橋付近で突然車のドアが開いて交通事故に遭いました。脳挫傷と脳内出血で４日間意識不明で生死の間をさまよっていたそうです。他人事のように思えるのはその日の自転車に乗っていた記憶すら消えていたので妻から聞いた情報なのです。眼が覚めて「此処は何処？私は誰？周りに居る人は知ってる人？」こんな状態でした。
奇跡的に身体の方は脳以外はダメージが無く10日程で退院できることになりました。しかし脳挫傷は両足骨折よりダメージが大きかったです。交通事故による後遺障害6級の認定でした。病状は「嗅覚喪失。記憶障害（人生の半分の記憶を喪失）ゲシュタルト崩壊【簡単な漢字を観ても認識できない】など
ちなみに事故前と事故後では人格が変わったそうです。物事への関心やこだわりが全く持てず好きであった芝居屋や浦和レッズへの愛も全く持てず途方に暮れていました。車を運転してもボーッとしてしまい集中力を欠いていたのです。「自分の中で燃えるような感情を何か持たねば！」そんな事を漠然と考えて4カ月が過ぎたところでエリーゼが眼に飛び込んで来たのでした。多分昔から気になっていた車種だったんだろうと思いましたが、事故以来初めて「こいつに乗りたい！」との感情が芽生え、その場で購入したのです。妻には納車して「ロータスを買ってきた」と告げた。妻は車を観て一言「７じゃなかったんだ…」彼女はスーパー７の方が好きだったらしくちょっとガッカリしてたそうです。
そんな感じでエリーゼに惚れて徐々に感情を取り戻して行きました。やがて1年が立った頃には浦和レッズへの愛も芝居への愛も取り戻しはじめました。ただ文章を書く能力が衰退しているので昔のように脚本を書くことは出来なのと、外見が変わっていないので旧友に親しげに声を掛けられても判らない事がある。
いまではロータスとサッカーは私にとって心のよりどころになっています。被災して「ゲシュタルト崩壊」して途方に暮れている人々に共感を覚えるのは私の境遇とリンクしているからだと感じました。
追伸
東京モーターショ―で観たステルスが忘れられず。この半年真剣に探してオーナーさんとコンタクトを取ることが出来ました。今週中にお会いできるのでドキドキしています。
もちろん妻には秘密です。