16日(月)、アっクんと妹の引越し手伝いに行って来ました。
東京都港区白金→埼玉県蕨市へ。
その道中がなかなか面白かったので、アップします。
とっても長いブログなので、ご了承ください。
今回は、一人称小説風に綴ってみたいと思います(笑)
16日21時。
アっクんで王子から妹をピックアップし、白金高輪到着。
弟も駆けつけ、三人で荷物をアっクんに積み込む作業開始。
私は、アっクんの傍らで荷物を整理しながら押し込む係。
2人が荷物を取りに行っている間、荷物を積み込まれたアっクんを見ながら、
その後姿に1人感心していた。
「こんなに荷物をいっぱい積める車だったんだ。」
実はこのときまで、リアシートが両方とも前に倒れるって知らなかったの。
右側だけは知っていたのだけど。ほぼフラット状態になった姿を見たのは初めて。
そこの出現した巨大なバゲッジルームに興奮。スポーツだけど色々使える車だわ!
荷物を積んだらすぐに出発する予定が、しばらくお喋りしているうちに22時に。
マズイ、このままだと蕨に着くのは夜中になるっ!
焦ってアっクん発進。
一般道での蕨到着予想時刻は23時30分。そこから荷物の積み下ろしなんかしてたら、
私が家に帰るころには日付が変わっちゃう。
そこで、荷物をたっぷり積んだアっクんには大変だけど、首都高を使うことを決断。
高速優先に切り替えた到着予想時刻は、22時45分。
妹君に、
「上使うよ。じゃないと到着時間が夜中になっちゃうから。」と宣言する。
実はこの宣言が、これから始まる珍道中の幕開けとなる(笑)
ナビに従い、首都高入り口に向かう。このとき誘導された首都高入り口は「芝公園」。
「左方向、首都高速入り口です」のナビの音声を聞きながら、ETCゲートをくぐる。
右車線からの合流にとまどいながらも、もう行くしかない!の気持ちで一気に合流。
他の車に対し、頼むから私に激突しないで!と、祈るような気持ちで加速する。
でも高速に乗ってしまえばこっちのもの。ナビの誘導に従って、慌てず焦らずに
安全運転で行けば大丈夫。
そう思っていた矢先。
「間もなく、次の交差点を左折です」
という奇妙なナビの音声が。
は!? 高速に交差点なんかあったっけ??
と思ってナビを見ると・・・
あれ?? 一般道を走行してるっ!!
なぜ!?さっき、高速へ入るように指示してたじゃないかあっ!
理由は知らないけど、車は高速を走っているのにナビは一般道を走っておる。
え~、こんなときに勘弁してよぉ!
一瞬、血の気が引くのが分かった。
なにしろ、首都高は大の苦手。だからなるべく走らないように避けてたくらいなの。
いつぞやの伊豆からの帰りだって、東名から自宅までは一般道を使ったくらいだし。
道は狭いし、カーブは多いし、分岐は頻繁にしなきゃいけないし、右車線からの合流は多いし。
だから、走った回数は数えるほどしかない。
それに加えて、今回は道も分からないと来た(笑)
夜にしては多めの車の波に飲まれ、どんどん加速して次の分岐が近づく。
どっちに行けばいいんだろう!? 一瞬、パニックに陥りそうになる。
だけど、今ここで私がパニックになったら、確実に横に居る妹に伝染しちゃう。
妹も、ナビを見つめながら
「おかしいよね、ここって高速の上だよね。どうしちゃったのかなあ。」
と不安気な表情をしている。
ここはもう、意地でも私が冷静さを保って彼女を安心させなくては。
「大丈夫大丈夫!首都高って、全部繋がってるのよ。だから万が一道を間違えても、
絶対に戻ってこれるから心配しなくていいよ。
それに、埼玉に行くんだから北を目指せばいいのよ。
この辺りは走り慣れてるから大丈夫!(←超大嘘)
ちゃんと着くから安心してね!」
と、思いっきり虚勢を張る。
「そっか、ならiPhoneでナビしなくても大丈夫だね。」
有難い申し出をさりげなく伝えながら、それでも少し安心したご様子。
よし、まずは一段階クリア。
などと言っているうちに、次のJCTはもうすぐ目の前。
ヤバイ、早くルートを決めないと明後日の方向へ行ってしまう。
方向音痴でパニくっている頭を必死に回転させ、北へ向かうルートを考える。
このときすでに22時15分を経過。いまここで方向を間違えたら、
戻ってくるまでに相当な時間が掛かる。
お互い明日も仕事なのに、そんなに時間は掛けられない。最短距離で行かなくては。
まずはどこを目指していけばいいのか。渋谷?新宿?池袋?
渋谷を目指したら、そのまま東名に行ってしまいそうだ。
新宿をめざしたら、中央道へ行ってしまう気がする。
ということは池袋か! 頭の中に(なぜか)山手線の路線図を思い浮かべる。
もし万が一、池袋へ行って間違ったとしても、そこからなら埼玉はそんなに遠くない。
おっし、じゃあ池袋方面、首都高5号線を目指せばいいのね
以前、大塚・護国寺の近くの会社で働いていたときの記憶がこんなときに役に立った。
でも、どこの分岐をどっちに行ったらいいのか、目の前に迫り来る案内板を一瞬で見て把握し、
即座に車線変更が出来るほどのハイレベルなテクニックは、あいにく持ち合わせていない。
「これかな?これを右かな?」と、自問自答しながら、ハンドルを切る。
いくつもの車線変更を繰り返し、気がつけば霞ヶ関を過ぎていた。
突然、ポツリと呟く妹。
「首都高ってさ、いつも思うけどジェットコースターみたいだよね。アップダウンが激しくて、
カーブが多くて。」
うん、確かに。同感です。
「昔付き合ってた彼氏がさ、首都高でものすごいスピード出す人だったの。
カーブとかでも全然スピード落とさなくて。
私、怖くて仕方なくて、ずっと目をつぶってたんだ。
目をつぶってると、眠くなって寝ちゃうんだけどね(笑)
でも、そのままもう目が覚めないかも知れないなあって真剣に思ったことがあるよ。」
おっそろしいことを言うなあ!
一気に私の緊張感も高まる。
妹も、首都高に対してトラウマというべき恐怖心を持っていたのね。
ちなみに、その彼氏が乗っていたのがS2000。ものすごくカッコイイ車で、
デザインは私も好き。でも、閉所恐怖症な私には乗れない車。
あれで暴走されたら、確かに恐ろしい。生きた心地がしないだろうな。
「大丈夫だよ。今日は60~80キロしか出てないし、安全運転してるから。
でも、同乗者を怖がらせるような運転はマズイよね。」
と、充分に無茶な運転をしながら、シレッと話す私。
自分の運転のことを言われてるのかと思って、一瞬ヒヤッとしたわ(笑)
そんなとき、
「右方向、首都高速入り口です」
のナビの音声が聞こえた。
今まで、何度もそう言って高速へ上がっていたはずなのに、気がつけば一般道を走行していた
ナビ君。
「このナビ、また一般道に戻るんだろうね。」
と私が言うと、妹はナビの画面を見ていたらしく、
「でもさ、今回は高速料金まで画面に表示されてるよ。今まではこんな表示されなかったよね。」
と言う。
確かに、ナビの左上に高速料金が表示されている。
もしや今回は・・・
「あ、ちゃんとナビが高速を走り出したよ!高速っぽい画面になってる!」と、横から妹の歓喜の声。
い、今更ですか。もう道なら分かったんですけど・・・。
それでも、ナビがちゃんと機能しだしたことが妹に安心感を与えたようだ。
ナビなんかに頼らなくても、ちゃんと目的地に着けるもん。
「ほら、もう池袋だよ。高速使うと早いね~!」
と、怖い思いをさせてまでも高速を使ったことによるメリットを明確に打ち出す。
「あ、ほんとだ~。ここまで来たら、埼玉は近いよね。」
妹の声も明るくなってきた。無事に到着しそうなビジョンが見えてきたからだろう。
「なんて言ってるうちに、もう板橋本町で降りちゃうんだけどね~。」
カッコよく(?)ウインカーを出しながら、右車線に移動。
「ここからは一般道、17号だよ。この先は混むかも知れないけど、いつもの事だからさ。」
まるで毎日走っているかのような、知ったかぶり展開。
妹君は一般道に降りたことで安心したのか、車内で掛けていたドリカムの歌を
口ずさみ出した。
「やっぱり~そうだ、あなただ~ったんだ、うれしいたのしい大好きっ♪♪」
よし、どうやら車酔いはしてないようである。運転技術の稚拙さを誤魔化すため、
私も一緒に歌って大合唱♪
たちまちアっクんは動くカラオケボックスとなる。
横を見ると、妹君も楽しそうだ。OKOK、この調子この調子♪
「この大きなパチンコ屋があるとこが戸田橋。東京と埼玉の境だよ。覚えておいてね。
・・・って、あ、違った。戸田橋は次の交差点だった。」
「ここの吉野家を右に曲がるとウチの近くに着くよ。」
「17号はファミレス系のお店が多いから、ご飯に困ることはないよ。」
「この道を北上していくと、外環っていう高速にぶつかるの。
だからその手前は渋滞のメッカなんだ。」
ここぞとばかりに、得たばかりの知識を得意気に披露。そりゃもう、私の方が埼玉県民として
一年先輩ですから。
妹としてみれば、未開の地だもんね。いろんな情報をしっかり吸収している様子(と思われる)。
これで姉の面子はバッチリ☆
そうこうしているうちに、蕨市へ突入。
ナビの指示に従って妹君の新居を探す。道が暗いから、周りの状況が全く分からない。
予想以上に暗い地域で、だんだん不安になってくる。
こんなとこに住まわせて大丈夫なのかな?
駅から徒歩5分っていったって、こんなに暗い道を歩くの?
「あ、あれあれ!あれが私のマンションだよ!ちょうど正面の2階が私の部屋!」
え、ちょっと待って。
確かに20Mくらい先に真新しいマンションが見えるけど、そこに行くには、恐ろしく細い道を
通らなければたどり着けないぞ?
アっクんは、私に似てそんなにスマートじゃないぞ?
しかし、ここは逆に腕の見せ所。
ランドクルーザーで浜松の路地を走りまわった経験を活かし、アっクんを細い路地へ進ませる。
進入してみれば、そこまで狭くもなかった。
行き止まりが妹君の家。
こじんまりとした可愛らしいマンションだ。
階段の手すりは赤く塗られ、女の子が好きそうな雰囲気。
そのマンション前にアっクんを停めて、荷物を下ろす。
女の子の荷物は軽くていい。やたら重い工具とか、ゴルフバックとか、ゲームとかないし。
持てるだけ持って2階の部屋へ。
そこは、メゾネット式の部屋になっていて、ロフトがある。
だから天井がとても高い。
ウチよりもかなり広いし、これなら3~4人くらいは泊まれそう。
新築だから綺麗だし、いいなあ~、これで家賃65千円だって。私も引っ越そうかな(笑)
荷物を運び終え、本日の任務終了。
「今度、美味しいご飯を作るから食べに来てね♪」
と妹君。
彼女は料理が趣味の一環らしく、昔から料理やお菓子作りなんかもやっていた。
今回の部屋を選ぶポイントの一つに、2口コンロが必須という条件もあったからね。
無事に役目を終え、妹君に見送られて蕨を出発、帰路につく。
アっクんも彼女の役に立てて良かったんじゃないかな。
これからは、近くなった妹ともっと遊ぶ機会が増えるといいなって思う。
そして・・・埼玉生活を存分に満喫してね!
姉とアっクんより♪