
3D曲面の再現度は、やっぱり仕事にされている人は違うw
社外パーツを錆びたまま付ける…。
そんなことに衝撃を受けている私、「立石かんな」です(^^;
強度アップを謳う製品の中古品を、錆が付いたまま取り付けるって…。
強度アップよりも、貰い錆での強度ダウンの方が数年で現れるような気がしますが…。
気にならないんだw
錆落としとか、腐食止めとか、塗装とかした方が良いような気がしますが…。
さて。
色々とちぐはぐな(気ままな)順番でモノづくりをしていますが、やるやる詐欺にならないように、進めているものでも紹介しておかないと…と思いまして。
実際の造形が終わってからにしようかと思いましたが、まだしばらく時間が掛かりそうなので、一旦画像にて紹介ということで。
10万円以上の費用を払って、3Dスキャンと修正をしてもらったものが、画像のインナーハンドルのカバーです。
良く再現できてますね。
3D_CAD初心者には、曲線の処理が非常に難しいんです。
3Dスキャンは点の集まりですから、性能にも依存しますが、そこからの再現はかなり難しいと思うんですが、現物を送って3Dスキャンだけでなく採寸を行ってもらったうえでの面の造形は凄いと思います。
ある程度は半自動でできるかとは思うのですが、プロがやっても完全一致は難しい(契約上、そう謳われている)ので、再現は出来ても実際の機能として使用することができるかは、また別問題として存在します。
画像では上手くいっているようには見えますが、内張りに取り付けた時にインナーハンドルに干渉せずに綺麗に収まるか?
正直、造形が終わって現物が出来上がってこないとわかりません(^^;
わずかばかり大きくて内張りに干渉して嵌め込めないとか、わずかばかり小さくてインナーハンドルに摺ってしまうとか…。
そのリスクは常につきまといますね。
依頼してみてわかったこともあります。
①ある程度再現はできるものの、完全一致にはならず、モデリングする人の性格というか感性によるところがある。
②依頼をする際にこだわりたいところは、すべて伝えておく必要がある。
現物があるので大丈夫だろう、それをできる限り再現してほしいと思って依頼はするわけですが、例えば角の丸みの再現や例えば肉厚の部分において、現物の構造をわかっていないことがある点でしょうか。
一応、現物の採寸で修正はしてもらいますが、例えばここは強度的に必要だからこれくらいの厚みがあった方が…とか。
使用に影響のない範囲だと、そこはフィレットを入れて面のつながりに一体感を出して欲しかったとか。
デザインに求めるものは、その再現する人の感性による部分もありますので、そこはどうしても違いを生む部分ではありますね。
あくまでも3Dスキャンで測定されたものがベースになるので、そこに厚み誤差があったりすると、それがベースとなってしまいます。
360°を一気にスキャンはできませんので、表側スキャンと裏側スキャンで左右の回り込んだところの整合性を取って全体的なデータとするといった感じだと思いますが、その整合性を取る際に位置的な誤差が入ると、現物の表裏の厚みは1~1.5㎜なのに、最薄の部分が1㎜未満になってしまい、実際に造形する際に厚み不足になってしまうような感じです。
家庭用の3Dスキャナーの欠点は、対象物との距離が適切でもスキャナー自体やスキャンソフトによってトラッキングエラーが発生することが多いように感じますので、今回自分でやることを断念した理由の一つでもあります。
特に、対象物を回転させて(もしくはスキャナーを動かして)、スキャンをできる範囲でデータ化していくわけですが、回転中(もしくはスキャナーを動かした際)に対象物の変化が少なかったり、変化はしてはいるけれど手前と奥での距離の差等によって、面が途切れているはずなのに、トラッキングずれの補正によって面があるものとして認識されてしまって永遠と続く存在しない面をデータ化しているとかといったようなこともあります。
使う機材にもよりますが、簡単にスキャンしてデータ化…とはいかない方が多いような気がしますね。
今回の外注さんへの依頼はどうか…。
実は、一旦出来上がってきたデータで造形を依頼しましたが、厚み不足で造形中やその後の処理で破れてしまうリスクがある指摘を受けました。
もちろん、現物は金型成型だとは思いますが、さすがにそこまでの薄さの部分はありません。
出来上がったデータは造形できるデータで出来上がっている…と思い込んでしまっている部分もありますが、実際にデータを見てみると確かに薄いのです。
今回は左側をベースとしていますが、右側で確認するとそういった部分はありませんでした。
そうなると、どこかでデータに問題があるということです。
もちろん、修正はしてもらえますので、画像のものは修正後のデータですが、例えばデータ的には間違っていなかったとしても、誤差としてそれを下回ってしまう部分は出来てくる場合はあると思います。
特に、裏側は直角だけれど、表側はフィレットや曲面だったりするとその最短距離が近くなってしまうために、造形がNGになってしまうこともありますので、その場合は完全再現とはいかなくても、実用上問題がない範囲で内側にもフィレットを入れて盛り上げておくことでNGを回避する必要も出てきます。
そういう意味では、最初に依頼する際に、そういったところのデータはかなり厳密に詰めてもらうとか、ここはこういうようにしてもらいたいなどの要望を全部洗いだしておく必要はありますね。
射出成型ではできても、3D造形ではできない…なんてこともありますので、作業以前の問題と言った部分もありますので、そこは要検討な部分です。
一応、心の中では上手くつくんじゃないかなぁ…なんて思っています(費用を掛けた分だけの願望もかなり入っています)が、心のどこかでは…ある程度さらなる修正が必要かなぁ…なんて不安もあります。
はたして上手く出来上がってくるのかw