葬儀などの一連の行事が終わり、兄と兄嫁は月曜日から通常勤務になりました
いちお
「遠来」の立場である次男坊の私は、一連の祭事が終われば用なしなはずですが…
兄貴たちは仕事があるし(私もオレもないわけじゃなくもないが…)、私の妻も帰さないといけないし、
そうなると、通夜だ葬儀だと、親戚や近所の人たちでザワザワしていた家が一気に静かになり、ソコに一人残されることになるお袋が心配だったので、
お袋の様子を見つつ
いつまで休めるのかを職場と連絡とりつつ
10日に小樽に向かって帰ることにしました
せっかくクルマで行ったので
そりゃ、実家に向かうときは、「馳せ参じ」ないといけないので、最短で高速を一気に駆け抜けましたが、帰りは急ぐ旅じゃありません
そうだ
秋じゃないですか
秋の北東北、縦断してみましょ
東北中央自動車道を順次整備中で、国道13号のBPになっていますが、無料区間です
金山杉で有名(?)な、金山町辺り
山形と秋田の県境、山形県側の奥羽本線の駅です
難読駅名ランキングに入るはずですが…
山形県を脱出し、秋田も横手市街地を過ぎて、【秋田県横手市睦成七間川】で橋を渡ったトコロで、道路脇でヒッチハイクをしていたのが目に留ってしまいました
急ぐ旅ならそんなの「無視ムシ」なのですが、どうせ急ぐ旅でもないし…
ヒッチハイカーは、背丈が2m近い黒人のバックパッカー
クルマを降りて後ろに回ると、駆け寄って来て手に持った地図を示し
「I'm here I want to go here!! SAMURAI HOUSE」
地図を見ると、【秋田県仙北市角館町の武家屋敷通り】
なんだ 距離にして30kmちょっと
どうせ【田沢湖】を通って北上するつもりだったし、寄り道になるのはモノの数分
「OK!」 ←この位の英語は喋れるやまねこ♪
軽トラですから、幌を外して荷物を積めるようにしてやれば、言葉ナシでも「OK」の意図が伝わる…映画のシーンみたいだな
ただ…
アメリカの映画で出てくるのは、「プシュっプシュっ ギギギギッ」っと停まる大型トラックか、ファンキーなミュージック流したピックアップトラック
ぉぃらのは日本が誇る、世界ミニマムサイズの軽トラ♪
この大男が助手席に座るとなると、かなりの閉塞感
それでも小一時間なら、まぁ、ガマンもできるだろう…
と
考えた
わけですが
一応、聞いてみました
「My car's very small Are U OK?」
ガイジンは
「I'm Okey!! very nice」
と、肩をすぼめて「納まるぞ!」とアピールします
そりゃ
そだよね
停まったクルマを逃したら、次にいつまたモノ好きが停まってくれるか解らないんだからw
「OK let's go」
走り始めると、ガイジンは矢継ぎ早に喋りかけます
私はあまり英語が喋れないので、自分から話しかけることはしませんので、一方的に話しかけられる形になります
まずは簡単にガイジンが自己紹介
と言っても、喋ってることの半分くらいしか理解できず
「カナダから来た」
「日本中をヒッチハイクで回るつもりだ」
「日本は素晴らしい」
「俺は30歳のライターだ」
程度のことが理解できました
もしかすると名前も名乗ったのかもしれませんが、どうせ小一時間の同道、名前憶えても意味ないから、聞き流してしまいましたので、この先もずっと「ガイジン」呼ばわりw
ひととおり自己紹介が済むと、今度は質問攻め
コッチは、初めての道で運転にもいつもよりも気を使うのに、いつも使わない言語で質問されると、それを、いつも使う言語で理解したうえで、返す言葉も英語で考えないといけない…3倍以上、会話に「脳力」を費やさないといけません
「Are you married?」
「Daughter or son?」
「How old?」
短いセンテンスで質問されると、聞き取れるし、簡単に答えられます
ある意味、術中にハマっているのかな?
と、思わせる程にコミュニケーションが成立しています
やがて私が北海道に向かっていることを聞き出したガイジンは
「OH I'm going to HOKAIDO」←北海道ではなく、ホカイド He say
いや~な予感がしました
「Well well well・・・」←映画で聞いたようなセリフです
「Please wait just moment I'll take several Photos
Short stop OK」
「ahhh… Right I'm first visit KAKUNODATE so …OK」
コレで、「北海道」までの同道が確定してしまったのでした
その後はもう乗っ取られたようなもんです
角館武家屋敷通りで記念撮影
秋田新幹線は、山形新幹線同様「ミニ新幹線方式」なので、軌間はフル規格新幹線と同じ標準軌ですが、「在来線を走る」ことになっているので、踏切があります
角館を出ると、「Let's have lunch!」
田沢湖畔に到着するまでの間
オレはベジタリアンだ
タバコは嫌いだ
仏教は素晴らしい、イスラムもキリストも戦争するが、
仏教は戦争をしない!
意味解らんのでテケトーに相槌打ちながら田沢湖に到着
食堂に着くと、おばちゃんにいきなり
「I'm vegetarian! No meet No fish!」と、英語でまくしたてる
キョトンとしてるおばちゃんは、当然、一緒に来た私に救いを求めるわけで…
「あのね、菜食主義者だから、肉や魚を使ってないのが食べたいんだと」
「No lard!」
「あ、ラードもダメだって…山菜そばか山菜うどん位しか食えそうもないよね」
なめこを摘んで
「Curious food!!」
なんて顔をしかめながらも…他に食うものもないので、完食(爆)
「Is this UDON? Why cold? I like hot UDON」
私が答えに困ってると、理解できなかったのかと思ったのか、今度は
「ドウシテ カゼ?」
どぉやら彼は cold は、日本語で 風邪 と、思っているらしいww
間違ってないけれどwww でも通じる(爆)
日本語で聞かれたので、日本語で答えてやったさ
「稲庭うどんは冷たいので食べるのがホントなの!」
「I can't understand」
日本語で言われても意味がわからん という意味なのだろうけれど、稲庭うどんは冷たくして食べるモノ ということを仮に私が英語で言えたとしても、うどんは熱いものと思っている彼には、やはり理解できないんだろうから、
「Let' go ahead」
と、立ち上がりました
おばちゃんたちからは…ちょっと同情して貰えたようですw
この先、ガイジンは更にフレンドリー(馴れ馴れしいとも言う)になり、気に入った曲が流れるとオーディオのボリュームを勝手に上げ、自分が眠くなると勝手に絞ってしまい…
「Oh! Lawson! stop toilet」
もともとガイジンに「遠慮」なんて概念はないのかもしれませんが…
ぉぃらは完全に「運転手」
【宝仙湖】を過ぎて、【鹿角】に向かう道路は、すっかり紅葉ドライブ
ベジタリアンと言うわりには、ローソンで買ったスナックを助手席でボリボリ食っているガイジンが居なければ、気分爽快ドライブなんだけどなぁ…
とはいえ予定通り【十和田湖】に到達し、
陽のあるうちに快適に【奥入瀬渓流】沿いを下り、
フェリーターミナルのある青森市に向かうため山道へ
夏でも雪が残ることがある豪雪地帯の【酸ケ湯温泉】を通る道は、奥入瀬渓流から青森市に向かう最短ルートなのだけれど…標高1000mの峠を越える山岳ルートでもありミッドシップ2シーター好みのタイトなワインディングが連続…
つまり
やまねこ♪のスイッチが入る道なのです
で、前を走るのはレクサス
おあつらえ向き♪
もぅ
燃費なんか、どぉでもいいんです
と…
酸ケ湯温泉の強烈な硫黄のニオイが車内に入って来て、ガイジンの様子がヘンです
窓を開けたり閉めたり
時折顔を窓の外に出したり…
酔いやがった(爆)
当然、キャリイ君は、スローダウンを余儀なくされます
車内でブチまけられたひにゃ、それこそたまらんですから
さっきまであんだけうるさかったガイジンが静かになったのはいいのですが…
フェリーには出発時刻ってもんが決まっています
私の記憶が正しければ…7時の便を逃すと3時間待ち…
ようやくワインディングが緩くなり、ソコソコにスピードアップできたと思ったらもすぐに青森の市街地です
ソコは帰宅ラッシュ時の渋滞
ナビの誘導は、県庁前の中心地を縦断するコースなので、遠回りになるとはいえ、早めに中心部の西をう回してフェリーターミナルに滑り込んだのは18:25
急がなきゃ…乗船手続き…
復路だから、乗船券は往復割引で買ってるけれど、便を予約してないから乗船手続きの期限は出発時間の30分前
「Let's go buy ticket」
ガイジンは、元来のんびりした性格なのか…
のったりと手回り品をまさぐっています
でもこいつが降りないとドアロックできないし…
「Hurry up!」
「I have ticket including me and my car but U don't haveny ticket U must pay」
「How match?」
カウンターの姉さんに聞くと、「2700円です」
「2700yen!」
「Two thousand seven hundred yen? uHhhh expensive!」
ナニ言ってやんでぇ
4時間もの船旅で2700円が高いってんなら、日本になんか来んなよ!
と、思いながら指でカウンターを指し示すと…
1000円札を3枚、放り投げるようにカウンターに出したので、それを揃えて姉さんに渡したら、姉さんは改めて発券
運転手込みの車両乗船券と、ガイジンの同乗者乗船券と、300円のお釣りを私に渡したので…その300円を思わず自分の財布に入れてしまった
するとガイジン
「Hey my 3handred yen!」 と 目を剥いて叫ぶ
あわわわわ
「If U want, I'll give U My gift」
なんだそれ?
せっかくヒッチハイクに成功したのに、2700円の出費がそんなに悔しかったのか、乗船口に向かう道でも、
「If go by train to HAKODATE How much?」
めんどくさいし、そもそも知らないから
「I don know」
「U gues how much?」
「Abouot 2thousand or so」
「2000? Cheeper than ship!」
「What? If U go train U get only HAKODATE
Go ferry, U can go OTARU! You know?」
さすがに、片言とはいえ、半日も英語で喋ってると、片言にも感情がこもるようで…
ガイジンは少しおとなしくなりました
フェリーに乗って「無料のシャワーが使える」ことを教えてやると、嬉々としてタオルを持ってシャワー室に入って行き、出てきたときには上ご機嫌
しかし…
そのご機嫌が崩れたのは函館に到着した直後
腹が減ったと言うので、ターミナル近くのローソンへ
ガイジン、一人で店に入って行き、いきなりカウンターの店員に話し掛けている(もちろん英語)
深夜のコンビニ
2m近い身長の黒人がいきなりカウンター越しに店員にまくしたてている姿を駐車場から見てると…
店員が防犯ブザー押さないか、心配でしたw
ほどなく、英語が通じないことに憤慨しながらガイジンが出てきて、ローソンじゃ話にならん、セブンイレブンに行こう と、言うのです
深夜のコンビニのバイトの質が、セブンとローソンで違うのかどうかわかりませんが…
セブンを探して走りだすと、すぐ近くにサンクスがありました
今度は一緒に入ってみるも…
おにぎりのコーナーを物色して、不機嫌そう
豆とひじきのおにぎりを掴んで
「No meet? No fish?」
店員…ポッカーン
また、キレたガイジン…
やっぱり、セブンイレブンだと言って聞かない
「You wait here I'll go SEVEN ELEVEN over there by walk」
そう言い放って、ずんずんと道路を渡って行ってしまった
私は…
セブンイレブンの手前にセルフスタンドがあるのを見つけていたので、
ガイジンが「強盗」してる間に「逃走用」のガソリンを補給w
なかなか帰って来ないガイジンを待っていると、ニコニコしながら小走りでやって来る
「Seven Eleven's nice♪」
見ると、マックシェイクまで持っている
セブンイレブンの先のマックまで足を延ばしていたらしい
ドコがベジタリアンなんだか…
とはいえ、昼に食った稲庭うどん…ダシはカツオだしも使ってるはずなので…
そのことは棺桶まで持って行こうと心に決めました(笑)
「Let's go for OTARU~~~~」
クルマが走り出すと、買って来たものをゴソゴソとまさぐり出すガイジン
ん? このニオイは…おでん?
鼻歌交じりにおでんにかぶりついたガイジン
その瞬間
「Ouchhhh!」
口に運んだ「卵」を吐き出しやがったw
当たり前だよ、おでんの卵を最初にパックリ食う奴が居るか!!!
うどんは熱いのが好きだ とか偉そうなこと言いながら、こいつもしかして猫舌か? と、内心笑いながら…
小樽に帰ったら、クルマ、掃除しないとなぁ……
おでん喰って、ビスケット食って、マックシェイク飲んで満足したのか
今度は体を丸めて寝出したww
静かでいいや と、クルマを進めていると【八雲町】を過ぎた辺りで目を覚まし
「Please stop in a few minute」
「Right now?」
「es go bush」
この会話だけを、英文和訳の問題に出しても…正答率は低いのでしょうが…前後のシチュエーションから推察する私には、すぐに解りました
立ちションするからクルマを停めてくれ と言う意味です
そういえばこいつ、フェリー降りる前にトイレ行ってないし、マックシェイクだけじゃなく、500ccのカフェラテも飲んでたしwww
夜、道端で立ちションするときの眼隠しは、ライトは点けたまま、ブレーキを踏んでおく、コレで充分です
通過するクルマからは、人影があるかどうかすらおぼろにしか見えませんからw
おまけに黒人だし
立ちション済ませて気分が軽くなったガイジンは、その後、私から起こされるまで、ず~~~~~~っと寝てました
5号線で小樽に近づいていくと、住宅地の下を貫くトンネルがあります
ココまで来ると、小樽駅まであと数分
ガイジンを起こします
「Hey Guy
One good news & One bad news
good one, we'll be arrive at OTARU station in a few minutes
bad one, we must say goodbye in a few minutes」
午前3時05分
まだ閉鎖されたままの小樽駅の正面入口前で、ガイジンと別れました
ちなみにこの日の小樽の最低気温は11℃程
あ~~~~
もう二度とヒッチハイクなんて付き合ってやんね~(爆)