Z1やZ2に興味のある方で、プレスタンクという言葉を聞いた事がある人は結構多いかと思います。所謂ガソリンタンクの事なんですが、Z1Z2には大きく分けて二種類のガソリンタンクが存在します。その一つがプレスタンクと呼ばれて人気があるのです。写真の二つのタンク、どっちがプレスタンクでしょうか?
(◎-◎;)
答えはどっちもプレスタンクです。バカにしとんのかボケェ!と言われそうですが、右側が内プレスタンク(これはリプロ品ですが良く出来ています)、左側が外プレスタンク(カワサキの純正品)でどっちもプレスタンクというわけなんです。で、巷でプレスタンク、プレスタンクと言われて持て囃されてるのは内プレスタンクの事なんです。何で人気があるかと言いますと、初期のZ1やRSに採用されていた事と、両者はパッと見て同じ様に見えますが実際に外プレスと比較して内プレスは大変スマートに見える、という事に起因しているのだと思います。Zの車体の開発をされた富樫さんという方のインタビューを聞いたりしますと、Zのタンクは前の方が丸味を帯びて、後部に行くに連れて絞られているため造るのが物凄く大変だったそうです。金魚と呼ばれる形状に鉄板を加工し、金型に押し当てて作製されるそうですが、内プレスの場合溶接部分がタンクの裏側の底(要するに内側)にあるため、タンクの端はツルンっと滑らかです。しかしこの方法は生産効率が大変悪いため、後にタンクの端(外側)で溶接する方法に改められたわけです。これが外プレスと呼ばれるものですが、生産方法を変更される際に金型も一新され、何故かボーンっと膨らんでしまったのです。Zのデザインを担当された多田さんは大変残念がったそうです。
(´ω`)
僕の乗っているRSは元々黄色のウリ坊でしたが、ある日転倒し大きな傷を付けてしまったので火の玉に塗り直しました。しかし、そのうちにやっぱりウリ坊が合ってるなあ、ともう一度塗り直そうとしました。でも友人の塗装してくれた火の玉も大変よく出来ており、勿体なくなったので思い切ってタンクをカワサキに注文したのです。喜んで届いたタンクを装着したところ、
「あーん?何か違うなあ」(´Д`)
と感じました。あきらかにボンっと太って見えます。そうです。オリジナルの内プレスタンクは既に生産が中止されていて、とどいたのはウリ坊に塗装された外プレスタンクだったのでした。(T_T)/~
その頃は外だの内だの全く気にも止めてなかったのですが、あまりの印象の違いに戸惑ってしまいました。これがウリ坊でなく全く違うカラーリングだったらそれほど気にならなかったのでしょうが、オリジナルを知っていたのでどうにも違和感があり、結局しばらくして火の玉に塗装した内プレスに戻してしまいました。ただ誤解の無いように言いますと、外プレスがダメという事ではありません。内プレスに火の玉、ウリ坊というオリジナルのカラーリングがある限り、それを外プレスで再現すれば違和感が出るのは仕方が無い事だと思います。要するにそれぞれに似合うカラーリングがある!という事でしょうか?実際に迫力のあるマシンを再現したい場合は外プレスの方が似合う気がしますし、ララバイ仕様になんかにする場合は間違いなく外プレスの方が雰囲気出ると思います。
(≧▼≦)
今回リプロでウリ坊を再現しましたが、現在はこういう選択肢があってうれしい限りです。スマートの内プレス、迫力の外プレスといったところでしょうか。
(´∀`)
追記・愛車紹介のZ2のフォトギャラリーに二つのタンクの比較写真を追加しました。
良ければご覧下さい^^
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Posted at
2011/05/20 22:44:12