今年5月、
3回目の挑戦にして初の完走を果たした、長野県と岐阜県の県境にある秘境 王滝林道で開催される日本で最も過酷なマウンテンバイクレース
SELF DISCOVERY ADVENTURE IN 王滝
クロスマウンテンバイク100km
前回に引き続き今回も このような企画 のメンバーとして参加してきました。
5月はいわゆる「時計回り」で登りの斜度がキツく厳しい王滝のコースに輪を掛けた恐ろしいコースなのですが、9月は「逆回り」ということで下りがキツいためダウンヒラーの僕にとってはとても有利なコース設定。
しかし 前回 のようにギリギリ完走出来た程度の実力は変わっておらず、完走出来る自信は正直ありません・・・。
なにせ
こんなコースで
こんな高低差があるのですから・・・。
とくに第1チェックポイントまで3つの大きな峠越えはこれを見ているだけで逃げたくなります。
今回も会社の同僚8人+1人と前日入りし、ちょっとお仕事もしつつ前夜祭を楽しみます。
(そういえば昼間の練習走行中に転倒してドクターヘリで運ばれた方、大丈夫だったのでしょうか・・・)
今回のトップ3にもなったTPEAK/ERGON池田選手、TREK松本選手、SPECIALIZED竹谷選手によるトークショー。
参加者の方々のバイクはどノーマルな方、王滝対策をされたバリバリの方、など様々な方が居てバイクを見ているだけで楽しめます。
そんな中で面白かったものをいつくか。
POWER BAR(ゲル状補給食)をビニールテープでフレームに貼りつけています。これは結構やっている方がいて、引きちぎると口が開いてそのまま食べられて良いそうですがベタベタになりそうですし、何より見た目が・・・
KUWAHARA GAAP(20インチのフルサス小径車)で出場している方は毎回居るので見慣れましたが(←僕より速い)、リカンベント(背もたれがあって寝そべって乗る自転車)で出場する方は初めて見ました!リザルトを見たら42㎞クラスに出場して見事完走をしていました!!超人です。。。
GTファン必見!なんとcannnondaleのLEFTYフォークを装着したZASKAR TEAM!カッコいい!!
レースは6時スタートなので早めに宿に戻って身体を休めることに。
レース前はお酒は控えた方が・・・
周りに居た方は「1週間禁酒している」などとお話されていましたよ・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
いよいよレース当日
100kmクラスと120kmクラス(5月の100kmで7時間を切ると出場権がある)は早朝6時にスタート。
スタート地点にはたしか4時頃からバイクを並べることが出来るので上位狙いのライダーは早く並べています。
もちろん僕らは邪魔にならないように最後尾へ。(笑)
早朝ということで寒さを感じたのでキャメルバックにお湯で溶いたドリンクを入れたのですが、今回これに苦しめられることになりました。。。
そして6時、スタートのピストルが不具合で鳴らないまま(アリャ)、100kmクラスは参加者1000人以上満員御礼の大行列でいよいよスタート!
スタート渋滞のため僕らがこのスタートゲートをくぐったのはこれから3分後でした。。。
スタートしてから5kmほど舗装路をひたすら登り、いよいよ超ロングダートへ!
2年前に初めて100kmに挑戦した時もこの「逆回り」だったのでコースの様子は何となくわかっていますが、なにせ自然が相手なので路面状況や崖崩れの様子などは行ってみないとわかりません。
舗装路は横4人ほどで走れる広さだったのがダートに入ると横並びに2人しか走れない狭さになるため渋滞が起こるのも分かっていましたが、ここで無理して抜こうとすると無駄な体力を消耗してしまうので流れの良いレーンを選んで進みます。
陽が昇って来たのと30分ほど走ったため気温と共に体温も上昇してきて汗をかいてきましたが、それにしても暑い。
こまめに水分を採ろうとキャメルバックから出てくるのは温かいドリンク、そして、その熱は背中からも伝わってきます・・・
20kmほど走って川を越えたところで、疲れと共に足が回らなくなりついにストップ。
ここで同期入社の同僚に抜かれる。
相変わらず温かいドリンクを飲んで、補給食を食べ、気を取り直して再スタート。
するも、ダメだ。
2つ3つカーブを越えてストップして休憩、
また2つ3つカーブを越えてストップして休憩、
10時がタイムアウトの33kmの第1チェックポイントまでは時間内に到着出来そうだが、そこはまだ全体の1/3地点。
「どう考えてもこの体調では完走どころか、第2チェックポイントまでももたない・・・」
もうろうと走りながら、この調子だと恐らく第1チェックポイントで同じくリタイアするであろう同僚を待って一緒にリタイアする決断をしました。
そんなことを考えながらスタートから3時間20分後、タイムアウト40分前になんとか第1チェックポイントに到着。
チェックポイントでは給水することが出来るのですがそれが行列で、もはや並ぶ気力も無し。
しばらくして給水車の水も尽き、補給出来ず。
悔しいけどここから先だってここまでの2倍の距離で、高低表を見ると第2チェックポイント手前には2つの巨大な峠越え・・・
そのうち同僚の1人やお知り合いの方が到着して声を掛けられるも
「ここでリタイアします・・・」
と告げました。
そうしていると
「あれ?〇△×さんですよね!?」
なんと以前、2年前に愛媛で この時に お会いしたYさん御一行ではないですか!!!
あの時はYさん達の多くがまだマウンテンバイクを始めたばかりで私がスクールをさせて頂いたのですが、今では皆さん立派なマウンテンバイカーになっておられてちょっと感動!(というか僕より完全に速い・・・)
「師匠、頑張って下さい!」
「あはは・・・」
のちにその時の第1チェックポイントの写真を頂きました!
第2チェックポイントへ向かって再スタートするYさん御一行を見送り、僕はまた座って休憩しました。
そしてタイムアウトの10時・・・になっても同僚達は一向に姿を見せません・・・
「リタイアするにはまだ早い、行けるところまで行ってみよう」
10時、第1チェックポイントへ向けて再スタート。
少し走ると天然エイドステーション(ただの小川)があり、そこで後輩も休憩していたのでストップし、給水。
キャメルバックに冷た~い水を補給すると、その冷たさが背中に伝わってきました。
冷たい水を飲んでさらに身体を冷やすと、どうも体調が・・・
回復!!
ここから下り基調で、自然湖の周りは平地、そこから2つの峠越え。
「もしかしたら・・・いけるかも」
足が攣ったり体力を消耗し過ぎないように注意しつつ、出来る限りペースを上げて第2チェックポイントを目指すことにしました。
下りではパンクにだけ気をつけて、ブレーキはコーナー手前でガツンと掛けるだけにしてスピードを殺さないようにします。
自然湖手前。水不足で自然湖も干上がっていました。
自然湖を越えて休憩。
あのフラットな区間は29erの速さが際立ち、26インチの人と同じペースで漕いでいればどんどん抜くことが出来ます。
魚肉ソーセージとおいなりさんを食べて満足。
これからの2つの大きな峠越えに備えます。
ここからは自分との闘い。
疲れてもいかに足を着いて止まらないか、
ひたすら、ひたすら登ります。
ついに60km地点、この峠のピーク!
一気に下っていき、なんとタイムアップ10分前の12時50分に68kmの第2チェックポイントに到着。
実は、2年前に初出場した時はここまで来たものの直前でタイヤサイドが3cmほど裂けてしまい修理と休憩で時間を使い13時20分位に出発したところ第3チェックポイントの制限時間に15分ほど間に合わずリタイアとなりました。
その経験からここでゆっくり休んでいたら間に合わないため、トイレと補給で5分だけ休んで、すぐに再スタート。
ここからの12kmは小さな高低差のアップダウンを繰り返し最後は一気に下る、ダウンヒラーの僕にとっては比較的得意な区間ではありますが、なにせタイムアップまで残り1時間しか無い・・・12kmを1時間で行けるか・・・
登り区間は絶対ストップしない、下りは全力、と決めて走る。
最後の長い下り、途中で転倒した方が救護車で救護を受けているのを見て怖くなるも、漕げるところは漕いで、1度オーバースピードで外に飛び出しそうになりながら、
「もう少しでチェックポイント」の看板が見え、さらに加速。
奇跡のタイムアウト3分前に、80km第3チェックポイントに到着!!!
ここまで来れば、制限時間内にクリアー出来ることはほぼ確実。
「やった!」
思わず小さく声が出ました。
ここでは同僚がチェーンに注油サービスを行なっており、もちろんやってもらいました。
今回は天気も良かったものの、前夜に雨が降ったりその前も降ったようでところどころで水溜りがあり意外と水はね泥はねが多く、それを被ったチェーンは既にカラカラの状態。
ここでの注油はかなりのパワーアップに繋がりました。
ここからも2つの大きな峠を越えていかねばならないので、多めに15分ほど休憩して、ゴールへ向かって最後の区間をスタート。
スタートするとすぐに1人の方に追いつき、その方が僕に気がつき話しかけられました。
「〇×会社の人だよね~?HPの企画見てるよ~!」
前回もありましたが、今回もこのように声を掛けられることが何度もありました。
ジャージが目立ちますからね!
いくつか自転車のことなど話ながら、途中からハンドルに装着したMP3プレイヤーで音楽を流してくれたり、良い路面の方を譲って走らせてくれたり、とっても良い人でした。
登り区間の最後は追い付けなくなり見えなくなってしまいましたが、最後の10kmの下りの途中で追い付き
「隙あり!」
と声を掛けて抜かせて頂くと
「ゴールしたら握手して!」
と言われたので
「もちろん!」
と言って、最後の下りを全力で下る。
そして、ついにゴールゲートまでの最終ストレート。
初めてこのSDA王滝に来たのは、5年前に仕事で来た時でした。
前にも書いた通り、運動音痴なので体育の成績はいつも5段階中の2か3。
100m走はいつもビリ、マラソン大会の2kmすら走りきれず歩き、25mも泳げず、逆上がりも前回りも出来ません。
ダウンヒラーな僕はクロスカントリーはおろか、こんな長距離マウンテンバイクレースなんて出ようとも思ったことは無かったですし興味すらありませんでした。
あの時も9月で、ゴールでも見に行ってみるかとゴール地点に行きました。
ゴールゲートは橋の手前にあり、その奥にある最終ストレートを100kmを走りきって疲れきっているはずの選手達が笑顔で、ゼッケンと名前をアナウンスされて、ガッツポーズでゴールするシーンに感動しました。
「カッコいいな~。いつか自分も・・・」
ゴール手前に「もうすぐゴール、スピード落として」というような看板がありますが、ちょっと無理です。冷静でいられるはずがありません。
そしてついに、僕もそのストレートから橋を渡って、ゴールには同僚達が待っていてくれて、ゼッケンと名前をアナウンスされて、ガッツポーズでゴールすることが出来ました!
少し待っていると先ほど声を掛けて下さった方も無事にゴールし、握手を交わしました。
「ダウンヒルの時の走りに衝撃を受けたよ!」
とお褒めのお言葉まで頂きました。
また一緒に王滝を走りましょう!
結果的は、8人で参加して、完走出来たのは「同期3人組」と言われる僕達だけでした。
3人で完走出来て、良かった。
20km走った時点でリタイアを決めた今回、こうやって完走することが出来るとは想像も出来ませんでした。
「諦めちゃいけない」
とはよく言いますが、諦めてもまた頑張れば、良い事があるかも知れないですね。
そんなことを体感した
9時間18分のSELF DISCOVERY ADVENTURE/自己発見の冒険でした。
GARMINデータ
走行距離:92.8km
走行時間:9時間18分08秒(5月は9時間28分48秒だったので10分短縮)
実走時間:7時間47分(1時間半も途中休憩したということですね・・・)
消費カロリー:3923kcal
最高速度:44.1km/h
獲得標高:2423m
装備
バイク:GT ZASKAR100CARBON 29ER PRO
ノーマルからの変更点
ブレーキローター:KCNC160mm
ハンドル:KCNC SCボーンスカンジウム
ステム:BBB フルファイバー100mm
グリップ:BBB フィックスセットM バーエンド付き
ペダル:crankbrothers キャンディー3 interbikeshow2011限定バージョン
GPS:GARMIN EDGE800J
WE ARE FAMILLY!
来年ももちろん挑戦しますよ!
あなたも、いかがですか?
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