(注:今回は自己満足日記全開です-_-;)
こんな大きな買い物してしまった…と未だにドキドキですが(小心者)、初めて買う新車が2ドアFRだなんて、自分の中では信じられないことです。2年前までなら「あり得ない」ことでした。
今のNAを買ったとき、しばらくは戸惑いがありました。こんなおもちゃ買って良かったのか…と。
その後も細かいところが壊れるし、バブル時代の車なのにこの品質はどういうことなんだ!とプンスカでした。未だに工業製品としてはダメ車だと思っています。
正直言うと、雑誌などで美化されてるほどいい車だとも思っていません。欠点のことについて全然触れられていませんよね。
肝心の走りだって、エンジンやボディ剛性のことを書くと…(以下自主規制)。
でも、良いところの刺激も相当なものでした。
ロードスターというのは今まで完全なジャンル外の車でした。欲しいなんて一度たりとも考えたことなく、自分とは無縁の車だと思っていたんです。
今回買ったNCがデビューしたときも特に印象は無し。何でかって、興味なかったから(^^;)
それが7年後に新車で買ってるんだから、人生何があるかわからんもんです。
まず、オープンの良さはある程度知っていたので、実は驚き自体は低かったです。みん友たけっさんが学生時代にカプチーノ乗っていて、ちょこちょこ乗せてもらっていたので。
その体験があったから、いつか自分でもオープン乗ってみたいとは思っていましたが、それは思いの外早く訪れましたね。このNAを買ったのもそこが理由です。
その意味ではたけっさんは今回負債抱えた遠因ですね。私をそそのかした罪人だと本人にも言っておきました(笑)
なので、オープンの良さは知っているつもりでしたが、自分で買って自分の車としてあちこち走ってみると、これはもう予想以上の、アドレナリンが分泌されるほどの快楽でした。
今後所帯持つことになってNCリストラ圧力がかかったとしても、子どもにオープン乗せてやりたいとがんばるつもりです!
とはいえ、オープンの部分は元々願望あったんだから、ロードスターの功績はそう飛び抜けたものではありません。
今回書きたいのは2ドアFRという部分です。
私が今までずっと理想としてきた車のキーワードは「4WD」「MT」「セダン」というところ。
それでいてインプSTI&ランエボは過剰性能なので除外してしまうと、本当にごく僅かしか選択肢が無く、結果的にEDと腐れ縁になりました。
MTはそのままだからいいとして(完全な足車なら絶対ATにしますが…)、まずはセダンボディ。
セダンというか、ルーフから一旦リアウインドウで斜めに降りてきて、また水平になってから地面に落ちていく形状が好きなんですが、そこはロードスターも同じだからOK。
問題なのは4ドアなことです。
学生の時は周りは2ドアが大半で、むしろEDは貴重な4ドアでした。そのときもそしてその先も、後ろにドアがない車なんて実用面で考えられないと思っていました。
2ドアも好きだけど、自分の購入対象としては完全に線引きしていたんですね。むしろスポーティーなのに4ドアで実用性を両立しているのは誇りに思っていたくらい(実際EDの美点はそこですが)。
NA買ったときの違和感の大半は2ドア&2シーターによるものだったんですが、慣れとは恐ろしいもので、リアドアどころかリアシートすらなくても結構何とかなるもんです。比べればそりゃ不便だけど、トランクと助手席で一応間に合っています(^^;)
普通の2ドアよりもドアが短いおかげで狭いところで開けにくいということもなく、その点も助かりました。
気が付けば2ドアでも全く抵抗のない体に…。むしろここまで潔い方がファミリーカーとして使われず、趣味車としての聖域を守れるからいいかなって(笑)
しかし、三十路過ぎてから4ドアから2ドアって、普通真逆ですよね(汗)
もう一つは4WD。
免許取ってからずっと4WDだったし、物心ついた頃には家の車もすべて4WDなので、2WDなど考えられないと思ってました。FFだと相当選択肢は広がるんですが、ここまで4WDに拘ってきたのに今更FFにしたら何か負けのような気がするし、ましてやFRなんて冬に乗れない代物なんて論外!
みん友たけっさんのカプチーノなんて、何度冬に救出に行ったことか(笑)
雑誌や車好きの知り合いの話ではFRが素敵であるとは何度も聞いていたし、理屈から言ってもFRがいいのはわかっていましたが、やっぱり自分の購入対象からは線引きしていたんですね。実用性考えたら絶対4WDだと思っていました。
そもそもFRをほとんど運転した経験がないため、いくら理屈で言われても良さがピンと来ない。地域が地域だから、FR乗ってる人自体が滅多にいないんですね。
が、夏用の足車という割り切りで試しにFR買ってみたら…、目から鱗が落ちました。
別にスポーツ走行なんてしなくても、街乗りで流しているときにちょっとステアリング切ったときの反応が凄い。スッ…と実に滑らかに気持ち良く動いてくれます。ああ、これが操舵輪に駆動力がかかっていない恩恵なんだ…と初めて体で感じて感激しました。
ついでにうちの
つがる(ネコ)もFRであることに今更ながらに気が付いたら、ますます親しみが湧きました(笑)…って、それは蛇足ですが。
一方のED、実用車よりもずっとクイックな動きだし、切れば切っただけ正確に動いてくれます。
ハイペースで走っているときなんか、スーパーストラットの恩恵でオンザレール感覚になり、この分野ではロードスターより楽しいと思っています。
でも、街乗りでスッとステアリング切ったときの反応は…。
指示通りに動いてくれるけど、それだけ。「気持ち良い」までは伴いません。
以前主治医が言っていた「人間の感性は縦置きエンジンの構造じゃないと気持ち良さを感じ取れない」というのはこういうことだったのかと。
加えて昨年末に体感した
冬のFRの楽しさ。実用性はなくても、あの思い通りに振り回せる楽しさはオープンとは別のアドレナリンが出てきます!
そう言えば、昔ハンドリングについてもう一つ感激した車があります。
ハンドリングマシンとして今でも名高いP10プリメーラ。みん友たけっさんを含めて二人乗っていたので運転させてもらいましたが、明らかにEDとは異なる味付け、気持ち良さ。もの凄~くフィーリングが自然なんですね。
当時思ったのが、EDは調味料たっぷりのこってりステーキ、大してプリメーラは和食なんじゃないかと。
EDのスーパーストラットは気持ちいいけど、どこか人工的で味付けが濃く、たまにくどく感じてしまうことがあります。
その点、プリメーラのナチュラルさはこれまた目から鱗でした。さすが名車扱いされるだけあります。
ここでロードスターを持ってくると、あれはとろけるような大トロでしょうか?(笑)
NAロードスターに感化されなければ、今回の
86 vs NCロードスターなんて対決も全く持ってあり得ない話でした。どちらも論外の車なので、86がんばってね~と他人事のように流していたと思います(^^;)
最後にもう一つだけ…
NAロードスターに感化されたことがまだあります。
それは軽さ。
幌状態で950kgなので、何とED(ST205)より400kgも軽いことになります。
この軽さがスポーツカーにとって如何に大切なことなのか思い知らせてくれました。
FRと一緒で理屈としては軽い方がいいのはわかっていましたが、聞くのと体験するのとでは段違い!
動き方が全然別物です。いくらハイパワーエンジン積んでいても、動き始めの瞬間だけは誤魔化せません。
例えば、車庫入れで父親のクラウン動かすと、動き始めや段差を乗り越える瞬間の重たいこと!
踏めば速いけど、それで全てを隠せるわけではありません。ロードスター乗るようになってから重さに対してずいぶん敏感になりました。
その意味ではNCは170kgも増えてしまって悲しい限りですが、まあそれでも現行車の中では軽いので…(汗)
86の車重に抵抗あるのもこのせいです。
そんなわけで、NAロードスターには文句ばっかり言っていますが、そうは言いながらも絶大な影響を受けて車の価値観を変えてくれました。
今回まだまだ乗れるのに手放してしまうことに後ろめたさはありますが、むしろロードスターを認めたからこそ2ドアFRにはまり、またロードスターを買うことにしました。それも人生初の負債を抱えてまで。
それが自分なりのロードスターへの敬意です。
お別れまでまだ一ヶ月ほどありますが、感謝を込めて最後のひとときを過ごそうと思います…。
そしてそして…
新車ムードの影に隠れがちですが、EDがいるからこそこんな楽しみが出来るんです。
実用面でEDが支えてくれるからこそのロードスター。
やっぱりロードスター一台では生活できません。4WDも4ドアも必要です。
家を守ってくれる良妻賢母がいて、そこで初めて愛人たるロードスター…って、あれ!?(汗)