ミラーユウコのブログ一覧

楽しい時に　笑う


悲しい時には　泣く



そんな当たり前みたいな事が

できない子供がいました。


いつの間にか
「こいつが笑ったらおかしい」
レッテルを貼られ


いつの間にか
「笑ってはいけないんだ」と思うようになり


「笑う」という感情を
出さなくなりました。


幸いにも
家族だとか
身近にいる人間には、普通に接する事ができたその子が

人前で普通に笑えるようになったのは

高校生になってからでした。


高校に入学して
しばらく、その子は一人でした。

しかししばらくして
声をかけてきたクラスメイトがいました。

その存在が

その子を変えました。


いや

変えたというよりも

本来の自分を取り戻したというべきか。


たくさん笑って
楽しい高校生活を

その子は送る事ができました。







「泣く」

ということ


涙とは
「悲しい時に流れるもの」

そう思って生きてきた子がいました。


でも
悲しくても
人前で泣く事ができず

苦しくても
「助けて」と
言う事ができず

その子は感情を失ったかのように
無表情になり


泣く時は
いつ泣いていたのか
おそらく一人で泣いていたのか


次第にその子は


涙は
嬉しい時や
悔しい時にも
出るものだという事を知り


しかしその子は

それを理解する事ができませんでした。


「嬉し泣きって、なんだ？」


しかし

ある時

変化が訪れました。


悲しくないのに

涙が出たのです。

その子の中で
「悔しい」という感情が生まれ

それが「悔し涙」となったのです。


そして

嬉しい時に流れる涙を

経験する事になりました。


「人の温かさ」に触れ

それで、涙を流したのです。



いつも一人でいた子


自分は一人でいる子なんだ。誰かといるなんておかしいんだ。


まわりを拒絶してしまっていたその子が


成長するにつれ


仲間と出会い

自然な笑顔で笑い

時に涙を流し

悔しい時は本気で悔しがって

負けず嫌いな子になって


「これが、あの子なの？」と

いつも一人でいたその子を知る人物は
誰もが驚く事だろう。



人間は

人と接する事で
いろんな感情が出てくるのです。


笑ったり

怒ったり

泣いたり


一人でいたら
なーんにも起こらない


人と人とのつながりは

みんなが持っている運命さえ
変えてしまう力があるのではないかと

ふと思うのです。


一人よがりでいては
見えない事もある。

人と接する事で
いろんな事が見えてくる。


人と人とのつながりを

その深さを


「不思議だな……」


「いろいろあったけど

自分は今　幸せなんだ

大切にしなきゃ

いけないな……」


そう思いながら

その子は今


生きています。