
3日目の朝...
自分的には一番楽しみにしていた日...
でも起きると外は雨...(T_T)
期待はしてなかったんですが、テンション下がり気味のスタートです。
今日の目的地は、火の国熊本は阿蘇山!!
今回の旅行の最大の山場です!!
思い返せば中学2年の時、国語の教科書の口絵で草千里ヶ浜の写真を見ました。
雨の中、広大な草原で馬たちが点々と草を食んでいる写真でした。
その草原がすごく広大で、実にきれいな緑色で、いつか実際に見てみたいと思いました。
そして、あの有名な詩...
『雨の中に、馬がたつてゐる
一頭二頭仔馬をまじへた馬の群れが 雨の中にたつてゐる
雨は蕭蕭(しょうしょう)と降つてゐる 馬は草を食べてゐる...』
三好達治の『大阿蘇』という詩です。
国語の授業で、「蕭蕭と」というのがどんな降り方なのか?ということを国語の先生が力説していましたが...
あれから数十年の時が経ち(えぇっ!(>_<))、家族を連れて、それが実現!感慨深いものがあります(^v^)
再びレンタカーを借りて阿蘇までひとっ走り=3=3 といっても、約200kmの道のりです。8:00に鹿児島を出発し九州自動車道を北上します。(移動中は写真ではなくビデオばかりなのでアップする写真はありません...悪しからず(>_<))
天気は北上するにつれ少しずつ回復して来ました(^v^)
予報では阿蘇は曇り(^_^;)
少し晴れ間も見えます!
少し期待! (*^_^*)
しかし熊本ICを出て、阿蘇山に近付くにつれ再び雲が多くなってきました(-_-)↘↘
ミルクロードを大観峰に向けてドライブ...でも、空はどんより...
時々雨がザーッと降ってきます。
天気が良かったら気持ちがいいのになぁ...と思いながらも、標高が高くなるにつれ阿蘇らしい草原が両サイドに広がってきて、テンションは上がってきます!
雨の中とはいえ、実際に見る草原、その中を貫く道路...
北海道やイギリスのコッツウォルズの風景に勝るとも劣らない素晴らしい光景でした!!
草原には牛たちがたくさんいて、子供たちのテンションも一気に急上昇↗↗でした!
そして11:45ごろ大観峰に到着。
これが大観峰からの眺めです!↓
おぉ! 今日初めての写真!!
眼下にうっすらと見えるのは阿蘇市。天気が良ければその向こうに、涅槃像【ねはんぞう】(お釈迦さまが仰向けに寝ている姿)が見えるはずなのですが...残念!!(>_<)
しばらく眺めているうちに、大量の雲が流れてきて雨が降り出しました。
雨が強くならないうちに大観峰から阿蘇市街に降りてきて昼食です。
やっぱり阿蘇らしいものを食べたいと思って注文したのが...
阿蘇の新たなご当地グルメ、阿蘇ハヤシライス!!↓
これ、意外と大きかったんです!!
阿蘇赤牛のカツを載せた生クリーム仕立てのマイルドなハヤシライスは、ボリューム満点!!
材料は地元の食材を使うことが阿蘇ハヤシライスのルール!カツもトマトも生クリームもお米もすべて阿蘇の雄大な自然の中で育ったものなので、阿蘇を丸ごといただけます!
なんだか、料理自体も広大な阿蘇のカルデラをイメージさせますね!
味はもちろんGOODでした!
おなかが満足したところでレストランを出ると目の前に!
ジャーン!
阿蘇山がようやく顔を出してくれました!
もう一枚!
分かります?
涅槃像の上半身です!左側が根子岳(顔の部分)、右側が高岳(胸の部分)です!
上半身だけですが諦めていただけに感激です!
次は阿蘇市街を抜け阿蘇パノラマラインを走って阿蘇山に登り、米塚を目指します。間近で見る阿蘇山は遠くからのゆったりとした姿とは違い、斜面は急であちこちに地滑りの跡があり実に荒々しい姿をしています。そしてとてつもなく大きい!(またすいません...移動中なんで写真はありません(>_<)) 所々道路も路肩が地滑っていました(^_^;) マジ怖いっス(@_@;)
そしていくつかカーブを抜けた先に...
ドーン!
もう、びっくりです\(◎o◎)/!!!
巨大な山のてっぺんが林のすぐ向こうに迫っています!
写真ではこの大きさ伝えきれませんね(^_^;)
ガイドブックで見る米塚は小さく見えるのですが、本物はものすごく大きく見えます!ちょっと怖かったくらい...(>_<) 標高差は100m程なんですけどね...
もっと近くに寄ってみます...
緑色のビロードのような山肌、芸術的なほど美しいその姿に、畏敬の念すら感じましたm(__)m
この山は「健磐龍命【たけいわたつのみこと】」が、収穫した米を積み上げてできたという伝説があって、米塚と呼ばれる所以です。さらに伝説には続きがあって、頂上のくぼみは健磐龍命が貧しい人達にお米を分け与えた名残だと伝えられています。
この米塚、阿蘇五岳【あそごがく】(大観望からは涅槃像に見える)の近くにあって、まるでお釈迦さまへのお供え物のようですね。
さらにパノラマラインを登り、次はいよいよ草千里ヶ浜に到着です!草千里ヶ浜は、烏帽子岳の北西斜面に広がる草原です。
数十年越しに待ち望んだ風景です!
もちろん、よく晴れた日を期待してきたわけですが、国語の教科書で見た写真は雨の風景、ちょうどこんなような風景でした。
一面の草原で大きさの目安になるものが無いので、距離感がつかめません。とにかく広い!しばらく佇んで、風景を脳裏に焼き付けるように眺めてきました!
子供たちはというと、感傷的になっている私をおいて中央付近の小高い丘まで登って行き、烏帽子岳に向かって
『ヤッホー!』
と叫んで、こだまが返ってくるのを楽しんでいました。3人とも元気だねぇ(^_^;)
この時強めの風が吹いていたので、時折烏帽子岳が頂上まで見えるぐらい雲が飛んで行ったりしましたが、ふと草原の左を見ると噴煙を上げる中岳が見えました↓
次はこの中岳火口に向かいます。
中岳は阿蘇五岳のなかで唯一現在も活動を続けている活火山です。阿蘇山公園道路を使って中岳第一火口のすぐそばまで車で行けますが、料金所で『ぜん息の方、気管支炎の方、心臓に疾患のある方は火口には近付けません』とのこと。また、火山ガスの状況に応じて立ち入りゾーンが規制されることがあり、あちらこちらに『危険!』、『火山ガス注意!』といった看板が立っています。
さらに、道路の脇にはたくさんの噴火の時に飛んできたんだろうと思われる大きな岩石がごろごろ転がっていました。
火口が見えてくるとその大きさにみんなビックリ!想像とスケールが違いすぎで圧倒されました!
火口の近くまで行くと、間近に噴煙が!
モンゴルのゲルのような建物は退避所。火口の周りにたくさんありました。
そして、第一火口の中を覗くと↓
底の方にはエメラルドグリーンの湯だまりが見えました!温度は、50~80℃だそうです。
砂千里ヶ浜↓
火口の南東部に位置し、先ほどの草千里ヶ浜とは対照的に植生がなく、荒々しい岩肌と黒い砂浜が広がります。
しばらく眺めているとまた雲行きが怪しくなり、雨が降り出しました。そろそろ下山します。
次に行ったのは日本名水百選にも選ばれている、白川水源です。
澄んだ水が流れ、目にも耳にも涼しげです↓
毎分60トンの水が湧き出ているそうで、水源はこの奥の方ですが、すぐ横には水汲み場があって、柄杓やロートが置いてありました。水は飲み放題でした!
早速一口飲んでみます。冷たーいというほどでありませんでしたが口当たりがよく柔らかい印象の水でした。
車に戻ってふと阿蘇山の方を見ると、
分かります?
反対側からみた涅槃像の下半身です!(ガイドブックなんかに載っている大観峰から見た涅槃像は左側が頭です)
なんて雄大な姿! 夕日を受けて斜面の凹凸がくっきり見えますね! そしてその手前の、のどかな農村の風景! 思わぬところで心に残る風景に出会えました(◎o◎)!
これで、昼の上半身と合わせて涅槃像の全身が見れたわけですね(^◇^)
夜はペンションの食事に舌鼓(^◇^)
ここでも豊かな阿蘇の恵みに感謝!
地元の食材にこだわった料理はとても美味しく、しかもメインの『阿蘇あか牛のビーフシチュー』は3日間も煮込んであるそうです。
なるほど、箸でも簡単に切れるほど柔らかく口の中でホロリとほぐれ旨みが口の中に広がります(*^。^*)
今日は雲や雨に追い立てられながらの一日でしたが、ドライブ中、突然目の前に姿を現す絶景に歓声が上がり、眼下には広大なカルデラが垣間見れ、雄大な阿蘇の自然の美しさと荒々しさと美味しさを十分満喫できた一日でした!
そして無情にも時は流れ旅行は最終日、4日目を迎えます...