【ルノーメガーヌRSに試乗】

事前にスペック(265psなど)は知っていたし、以前乗っていたスカイライン(320ps位)よりは大人しいだろうから身構えるほどじゃないでしょ.
半年前にルーテシアRSを試乗したデーラに愛車アバチンで乗りつけるとセールス氏が出てきていきなりメガーヌRSの試乗を勧められる.おっ、分かっていらっしゃるじゃないですか.
遠目には小さく見えるボディながら実際横に立つと大きい.そりゃそうだ全長こそカローラ(4360mm)より短い4320mmだが全幅は1850mmもある.新型スカイライン(1820mm)やアテンザ(1840mm)より幅広なのだ.
異様に大きい(重い)ドアを開けると本格的なバケットシートが目に留まる.リクライニング機構が備わるが、がっちり身体をホールドする形状はもとよりシート表面にクッションが貼り付けてある様はいかにもサーキット専用で御座いますと主張している.
シートが低くてビックリするが、座面を思いっきり上げてやれば特段問題なし.ステアリングもチルト&テレスコ出来るので小柄な私でもポジションはばっりち決まる.ただ、車両感覚は非常に分かりにくく、特に後方視界は絶望的だからソナーセンサに期待するしかなさそうだ.
エンジンを掛け、シフトレバーを1速に入れクラッチを繋ごうとすると一旦スタートを躊躇してしまった.クラッチ重すぎ.というか、バネが強くてミートが難しい.スムーズな操作はかなり慣れを要する…
シフトアップする度にがっくんがっくんするが、ある程度エンジンを回したところでチェンジすれば割とすんなり入る.シフト自体はストロークが短くコツッ、コツッと入るので良い感じである.
乗り心地は、想定通り固いがゴツゴツしないので不快ではない.以前に乗ったルーテシアRSカップ仕様と似ている.
僕のアバチンは固くてゴツゴツしているが、2013年型はマイナーチェンジでダンパーがKONIに変更されゴツゴツ感は低減されている.欧州スポーツのスタンダードな味付けなのだろう.
肝心の動力性能は、まあ、パワフル.
残念ながら今回の試乗ではデーラ近くの一般道をぐるっと回っただけで、しかも、スロットルマッピングが穏やかな設定だったから、正直パワフル感という観点では愛車のアバチンの方に分がある.
それでも、ゆっくり走っているときですらトルク感はたっぷり感じる.
それと同時に「本気になれば凄いんですよ」と、オーラをも感じさせる.
一回りして感じたことは、本気で運転しないといけない車であること.
生半可な気持ちで乗っては車に申し訳が立たない.
無難な誰でも乗れる車が溢れる日本で、乗り手を選ぶ車は希有な存在である.
試乗せずにイメージだけで買ってしまったオーナーは不幸中の不幸である.
しかし、試乗して惚れ込んでオーナーになったのなら最高の友を得ることになる.たとえその友がふた癖ある厄介者であったとしても.
Posted at 2014/07/03 20:06:06 | |
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