LEDバルブを購入されるときの参考にしてください。
まず一番気になるのが明るさですよね。
純正バルブよりも果たして明るくそして広範囲に照射してくれるのか?
一流メーカーであっても誤った表示をしていたり
(これは単純なうっかりミスも含めて)する場合があります。
※画像はこの製品を推奨するものではありません。
表示方法が誤っていないと言う意味で掲載させていただきました。
そこで下記のポイントを確認してからチョイスされると期待していたものとの相違が
少なくなるのではないかと思います。
1.明るさの数値がルーメン(Lm)で表示されているか?
2.使用環境温度の規定があるか?
3.消費電力または消費電流の記載があるか?
4.動作電源電圧範囲の規定があるか?
PIAAの誤表示例
IPFの誤表示例
IPFの製品で現行一番明るいバルブ T-10 ウェッジ型
ここでは、純正電球のW5Wウェッジ球の全光束が50lmとなっており間違いではない。
これに対してLED製品バルブの全光束が60lmであり、数値の上では純正球を上回っている。
しかし、ポジションランプなどのランプハウジングの特性を考慮すると全方位方向への照射と
いう照射特性の点ではバルブ後方への照射は無く、したがって反射板への照射は期待できない。
反射板に光が当たらないとランプ全体としてはきれいな照射パターンとはならないのである。
室内灯などの反射板がミラー仕上げになっていない器具では状況は一変するのである。
温度に関してはヘッドライトのバルブとの位置関係で規定しているのでまぁまぁ良しとします。
上記リンクページに照射パターン画像もあるので参考にされたい。
これらの記載がない製品はそれらの項目が規定されていないケースや全く考慮されずに設計され
ている製品などもあります。
特に中国製の廉価版商品などでは全く考慮されずに製造されている物が多数販売されています。
バックランプ(バックアップランプ)などに適用可能としている大ワッテージのLEDバルブでは放熱
面積が小さすぎて連続点灯では故障してしまうような設計がゴロゴロしています。
また、xxWクラスやxxW級などの表示はでたらめで全くあてになりません。
おそらく搭載したLEDチップが0.5Wの素子だから×数量でxxWクラスと表示しているのでしょうが
駆動条件が0.5Wのチップに対して必ずしも0.5Wになっていないこともあるようです。
また、最近では14Wとか16Wで明るいなどの表示が見受けられますがこれらも信用できません。
10WのLEDではかなりの発熱をしますのでこれに応えるための放熱面積もそこそこ大きな面積を
必要とします。
したがって10分以内の点灯のみに制限するとか利用方法で何らかの余裕を持たせない限り故障
してしまうこと間違い無しです。
連続点灯では数時間で答えが出るのではないでしょうか?
中国製の廉価版LEDバルブがすぐに球切れしてしまう理由
使用温度範囲が常温の30℃程度であれば連続点灯にも耐えられる場合もあるようですが、
上でも述べているように基本的な信頼性設計が行われていないために高温度環境下における
連続点灯は保証していません。
したがってポジションランプなどヘッドランプの高熱に暴露される環境下では敢え無く撃沈して
しまうのです。
また電流制限に抵抗を利用した廉価版のバルブでは車両の電圧が16Vを越える場合がある
ことは想定していません。 このため一部のレギュレーションが悪くなった車両では球切れが
頻発するのでしょう。
さらに廉価版のLEDバルブでは過渡的なパルス製の高電圧ノイズに対しての対策が行われて
いないためにイグニッションノイズなどもストレスの原因となっています。
製造上の組立不良によって半田付けが外れてしまう故障も多数報告されていますね。
これも信頼性保証の条件である振動に対する耐性評価を行っていないために発生しています。
一週間だけ動作すれば良いと言う考え方で信頼性は全く保証していないのです!!
全光束(ルーメン)の数値が大きければ確かに明るいのですが、フィラメント電球とLEDバルブでは
その照射範囲が異なります。
LEDバルブではバルブ後方への光の広がりがあまり無いために反射板がミラーでバルブ後方への
光を積極的に利用している灯具に取り付けた場合には期待した明るさを確保できないことが多いの
です。
制動灯(ブレーキランプ)、方向指示器(ウィンカー)、後退灯(バックランプ)などに利用する際には
バルブ後方への光の広がりが重要となります。
いずれにしても有名メーカーであっても未だに弊社従来品と比べて何倍明るいなどの全くわけの
分からない表示を行っている製品もありますので選択される際の参考にしていただければと思い
ます。
※有名メーカーの製品で最近発売になった製品ではようやく全光束(ルーメン)の表示が行われ
るようになってきました。これはやっと純正電球の明るさを超える製品が発売できるようになった
からです。
従来製品では依然として明るさを表す尺度に曖昧な表示を継続しております。
ルックス(Lx)表示していたり過去の製品との対比でしか表示されていない製品などはすべて
純正電球の明るさを上回ることが出来無いために苦肉の策で消費者を惑わす表示を行っている
ものです。
ルックス表示の場合には純正電球との比較で初めて明るさがどの程度か分かるようになります。
ルックス表示は同一条件での比較で無いとあまり意味を持ちませんからメーカー間の比較は
出来ません。
以上LEDバルブ選択のご参考になれば幸いです。