<ごく稀ではありますが、ボディカバーの使用によって問題が発生したとお客さまからご報告を受けることがあります。仲林工業では、そのような事態になった際、原因を追究させていただくとともに、今後、その内容をネット上にて公開することに致しました。
公開することでさまざまなご意見や情報を頂戴できるかもしれませんし、また、仲林工業ボディカバーをご検討されている方にとっての情報や判断材料にもなり得ると判断したためです。
お客さまのお名前はもちろん、特定される場所柄やディーラー店さまの名称は伏せております>
2016年にこのようなご報告を頂戴しておりました。
アルファード(3代目)の専用ボディカバー【E-5000生地】を購入くださったお客さまから、およそ2ヵ月の使用により、留め具「すそ紐絞り加工」の紐が断線してきたというものです(詳しくは
コチラをご参照ください)。
カバーのすそ紐を絞る位置はお車の右後ろ。また、駐車環境的には特にリア部分に風が強く吹き付ける状態ということで、当時は、すそ紐を絞った後、カバーが風に煽られることにより揺れつづけ、マフラーのエッジと干渉している紐のその部分が絶えずエッジと擦れていたのだと判断しておりました。
随分と時が経ってしまったのですが、この度、同じアルファードにご来社いただく機会を頂戴し、調査させていただいた内容を改めてまとめてご案内させていただきます。
こちらがアルファードのマフラーになります。どちらかと言えば、切り口は鋭いです。
全体的にカバーを装着した際、確かに、「すそ紐絞り加工」のストッパーが位置する付近にマフラーがありました。
ただ、カバーのすそがマフラーと干渉することはなく、ある程度の距離もあります。
マフラーの切り口によって紐がダメージを受け、結果的にほつれてしまった可能性は否めませんが、しかしそうなるには紐が重力とは逆の方向(天)に向かって持ち上がらなければ、そもそも干渉致しません。
また、すそ紐の紐とマフラーが近いという、これと似た状態は他の車種でも多くあります。
言えることはやはり、問題となってしまったアルファードのお客さまの場合は、保管環境的にかなり風の吹きつけが強かったか(E-5000生地ですので、TT-9000(裏起毛)生地よりも軽く、浮き上がる頻度も多かった可能性が考えられます)、また、まったく別の要因ではないかと感じます。
ちなみにこれ以降、アルファード、ヴェルファイアともに、何十台と製作・販売をつづけておりますが、紐について何か問題が発生してしまったという報告は受けていません。
すそ紐絞り加工の紐につきましては、リンク先にも記載の通り、「ビニロン」と呼ばれる合成繊維。強度はしっかりとあり、腐食・劣化が遅く、2ヶ月程の使用で切れかかることはあり得ません。
トータルで見まして、やはり、問題となってしまったアルファードのお客さまは使用される環境が過酷すぎたか、またまったく別の要因があったか、、、いずれにしましても、さまざまな条件が重なり発生したものかと感じています。
とはいえ、車両の左後ろにマフラーはなく、紐を傷めるような突起的なものはありません。
このような感じです。
お車の後方、左右どちらにも立ち入れる場合でしたら、アルファード、ヴェルファイアの場合は、「C:左後ろ」へ
絞り位置を変更される方が無難であることは確かです。
ご注文の際の参考になりましたら幸いです。
今回はこのようなご報告となりますが、「すそ紐絞り加工」の紐に限らず、何か問題が発生してしまった際は、ご遠慮なくご相談いただけましたら幸いです。
今後ともどうぞよろしくお願い致します。
Posted at 2021/02/09 17:39:06 | |
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