虎がタバコを吸っていた頃、ぼくは百姓だった

なぜみんな無意味に言葉を変えるのか。だってこのごろは農業者とか言うんじゃないの。

問題はその呼び名にあるのではない。

工夫をしようとする人を押さえつけ売れない土地にしがみつかせ資産があると錯覚させられている。良い子だねえ、今後は農業者と呼んであげよう、という傲慢さが頭にくる。

ベランダの飛び出した部分にプランターを置く

関の孫六があっても抜けない刀はタダの鉄の棒だ。自民党は賢く、戦後すぐの人口構成は60％が百姓だったことから、これをてなずければ長期安定政権が可能だと判断した。

しかも百姓は目の前の具体的な利害にしか関心がなく国家百年の大計を論じる意欲はない。

自民党とJAは大名と庄屋として日本の農村に明治維新が及ぶことを阻止した。

それに加えて農林省では無能な官僚が日本の農業政策を進め、その担当はコロコロ変わった。すると指示通達もそれに合わせて変わり、増産増産というかと思えば減反減反。猫の目農政と揶揄された。
　　
選択的拡大とか経営規模の拡大を言ったかと思うと、平野部以外は農業では生計が維持できない米価に追い込んだ。

たしかに国際価格の7倍もの米価では将来性がなく、その米価でも国内的には生きていけない。農林省はわざと日本人には食いにくいタイ米を輸入し、どうだ日本のコメが一番だろう、というごまかしをしてコメ市場を閉鎖的にした。

実際カリフォルニアのささにしきは日本のコメよりうまい。ところが輸入は禁止されたままである。ロスで寿司バーに行ってみろ。

僕は百姓だったので懐かしい

考えない農民はただ黙々と言われることをこなし貧乏のるつぼに陥った。

だが、役人よ。たしかに、今やコメ作りに手間はいらない。三ちゃん農業（カーチャン、バーチャン、ジーチャンがする副業、自給的農業）用に農機具は年々楽な扱いになった。ところが農業全般は一人前に食える農業になるのは非常に困難だ。

定年帰農は絶対に自立できない。自分の労働力、手間を計算に入れてない。定年爺は60年前の農業を思い出しままごとをする。いいことだ。健康に。おかずに。

そんなことで百姓のつもりになるのは百姓に失礼だ。計算しろ。いくらのキュウリを食ってる？

経営の軌道に乗せるには資本主義的農業をしなければだめだ。農水省にいる役人どもみたいな農業をしたことのない奴らの言うことを聞かない強さが必要だ。成功したいなら。

ままごとも楽しいもんです　有機が安全というのはデマ　　違うならお前アブラムシを食ってみろ　日本人は青虫との共存はやめた　オルトランとの共存は清潔だ　　腹から回虫が消えたのはなぜだ


この狭い九州でも佐賀平野では、5町歩ぐらい持っていてもあまり大きな顔はできないほどだ。みんなガッツがある。お代官様の言いなり小僧は日曜百姓で青息吐息だ。

考える農業と、考えないで流される頭の悪い農業との違いだ。年収3000万と70万の違いだ。

お上が勝手に農業者なんて言いにくい名前を付け、差別しませんよとごまかしを言う｡

人の言いなりにならないから自営の百姓じゃないか。百姓で何が悪い。言いなり小僧は没落している。ざまあ見ろ。