モータージャーナリスト　町山絢香のブログ一覧

ＶＳ

　県北シリーズ最終回は、カローラ店における１．５Ｌ同士の対決となりました！

　トヨタ　カローラ　フィールダー　１．５　Ｇ・エアロツアラー　スマートエントリー　ＣＶＴ　ＡＷＤ　（２０６．４）　１１．７５（１２１０ｋｇ／１０３馬力）


　１台目は、昨年のＦＭＣでヴィッツベースのシャーシになったカローラフィールダーです。

　ダウンサイジングと言えば聞こえはいいですが、先代とは違いＦＦも４駆もリアサスはトーションビームで、先代のように４駆だけ特別？にダブルウィッシュボーンということはなくなりました。

　このフィールダーで４駆であることを実感できるのは、エンジン始動をした際に点灯するインジケーターに「４ＷＤ」が存在することと、リアエンブレムに４ＷＤが表記されていること、くらいです。

　そして、先に紹介したヴォクシーや後に紹介するスペイドにあったオートモード４駆のスイッチがカローラには存在せず、２駆に固定することは不可となっています。

　改めてカローラに乗って、発進加速はそこそこ。ステアリング操舵力はそれなりにあってインフォメーションはそれなりに伝わる。

　エンジンスペックからして、ＦＦより重量増となるにも関わらずピークパワーが落とされていることから、おそらく低中速トルクをより重視しているのでは？と推測しているのですが、その分ＦＦよりも気持ち加速がスムーズだった？

　ただ、燃費対策してるＣＶＴだから、どのモードを選択してもエンジンを高回転域にキープするのが非常に困難、という部分では、出来ればＭＴ、せめてトルコンＡＴだったら・・・と思うところではありました・・・。


　というかフィールダー。歴代で背もたれが寝すぎてる傾向が続く後席環境はどうにかならないものか・・・。

　それだけでも、例え年寄り臭くてもセダンのアクシオを推奨したくなる・・・。
　　


　トヨタ　スペイド　１．５　Ｆ　ナノイーパッケージ　ナビレディパッケージ　スマートエントリーパッケージ　ＣＶＴ　ＡＷＤ　（１９４．５）　１１．９４（１２３０ｋｇ／１０３馬力）


　対するは、同セグメントでありながらも片側スライドドアで介護車両としてのポテンシャル？も高いポルテの姉妹車スペイド。

　４駆になって変わるのは、先にオートモード４駆のスイッチが付くだけに留まらず、センターデフが通る構造上、後席座面跳ね上げ機能が省かれ、更にはフロア中央の出っ張りがＦＦ比で増していることです。

　その意味ではフラットフロアではなくなっているのですが・・・。

　フィールダーと乗り比べて、全高が大幅に上がったことで重心が高くなり、体感では大幅に重量増になった印象だったのですが、いざカタログで比較するとたった２０ｋｇしか違わないのは意外でした・・・。

　だけれども、荒れた路面を通過したときの安定性・しなやかさでは、フィールダーを圧倒してましたね。＾＾

　思うに、昨年ＦＦモデルで数々のグレードに試乗して、フロア剛性感でカローラ系を圧倒していることに気づいてて、４駆同士になっても例外ではなかった・・・というところです。

　身体の不自由な親と一緒に外出する際には、思った以上に活躍するであろう、大型スライドドア付きで開口部が広くて、乗り降りしやすいボディ形状であることは間違いなく、更に積雪地方にて・・・となると、スタンバイ型であっても役立つ４駆モデルは、ディーラー販売網が弱い過疎地区においては、非常に重宝する乗り物ではないか？と思ったのです。


　という訳で、普段の街乗りを楽しくするクルマという視点から、スペイド支持とします！