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モータージャーナリスト 町山絢香のブログ一覧

2011年09月29日 イイね!

【試乗五選・第59号】 見栄張りの最高級車;w;

’97 トヨタ セルシオ C仕様 本革・マルチ 5速AT (68)


 結論から言えば、個人的には最高品質の「最高級車に非ず」です。

 初代セルシオは、元々北米レクサスブランドで発売される前提で開発された高級サルーンで、時のバブル経済にシーマ現象により、急遽国内でも販売されることとなり、国内ではレクサスを名乗らずに「セルシオ」を名乗ることで、1989年にデビューを果たしました。

 初代セルシオが世界の高級車メーカーに与えた影響は大きく、その圧倒的な品質感と軽量化、そして世界中が驚愕した卓越した静粛性により、これまでの安くて壊れにくいだけのイメージだった日本車で、新たなる高級車市場への参入となりました…。

 思うに、世界に影響を与えたのはその初代のみで、2代目以降は単純なリファインに留まり、特に2代目前期はポストバブル時代を反映してコストダウンが目立ってしまう結果を産みました…。

 今回紹介するのは、その2代目後期に該当するのですが、Fデザインを大幅に変更して見栄えを激変させるMCを行い、それが今となっては中古車相場に前期後期で大差が付くことになっています。

 そこで今回セルシオに試乗して落胆したのは、エアサスによる雲に乗ったような乗り味はいいとして、凹凸の大きな路面をある程度スピードが乗った状態で通過した際に、路面から伝わる衝撃を吸収仕切れていないところがあったことです。

 即ち、ボディ本体の剛性が実はあまり高くないか、若しくはエアサスの減衰力の容量が不足(バネサスでも同じ傾向だったとしたらダンバーの容量不足)していることが懸念されるところなのです。

 その意味では、強靭なフレームボディで支えて衝撃を吸収しているハイエースこそがトヨタの真の最高級車!と思ったほどです。

 ひょっとすると、こうしたセルシオの作り方を参考にして変貌したのが、W220以降のメルセデスではないか…とすら思うのです。それ故に、それまでの強靭なボディ・シートを捨てることになったのかと…。

 そう思うと、デザインの稚拙さ・古臭さが目立つ20系前期の中古車価格が暴落したのも納得がいくところであり、現行のレクサスLSが型遅れになって中古車価格が下がってくると、次第に20系後期も暴落し、30系も同じ運命になることは目に見えているところです…。

 そうなったら、いっそのこと既に暴落した20系前期をベースに、そのまま高馬力・高トルクFR車としてドリフトベースにするか、前後デザインをLSの顔面・テール移植してフェイクにするかして、見た目を楽しんでしまった方がいいのでは…と思うほどです。

 今回の物件の名誉のために申し上げますが、今回乗ったのは無改造の優良物件であり、それでも尚且つ魅力を感じていなかった、という話なのです。

 これがローダウンだったら・・・、事故歴ありだったら・・・、サンルーフ付きでタバコ臭付だったら・・・、と思うと、今回以上に印象を落とす結果になるのは目に見えているところなのです…。

 ひょっとして、初代も経年変化でその価値を失ってしまったのでしょうか…?
Posted at 2011/09/29 17:31:39 | コメント(1) | トラックバック(0) | トヨタ RWD | クルマ
2011年09月28日 イイね!

【試乗五選・第58号】 サプライズな殿堂入り3号車!

 今日の五選
     (6)      
9・219・259・119・139・11

 今日の圏外;w;

9・28


 ☆彡 殿堂入り 3号車 ☆彡


ダイハツ ミライース G CVT (112)



 全く以て、発売前試乗前には予想していなかった、今回の殿堂入り決定です!

 つくづく、クルマは実際に試乗してみて、初めて本当の姿が解ることを、改めて証明したようなものです。

 前モデルのエッセからすると、全高は上がりMTは廃止と、走りを求めるには正反対な要素が揃っているため、全くと言っていいほど期待していなくて、むしろ失望していました…。

 低燃費を求めてはいるけど、快適装備であるパワステ・エアコン・ATは必需品で、背の高い4枚ドアでないと買わないわがままなユーザーに応えていくための商品企画・開発は非常に困難を極めたと思います。

 通常のカーマニアだったら、さっさとサジを投げてたかもしれません…。

 東京モーターショーに出品された3ドアのイースで発売して欲しかった…という意見も御もっともです。

 ただ、これまでミラでも過去に何度も低燃費仕様を設定し、比較的新しい例を挙げるとL250系で直噴エンジン搭載で3ドアのMTのみの設定であったりもしましたが、歴代低燃費車で数多くの販売実績を挙げた例が1つもないのです。

 地球全体での石油消費量を削減することで、自動車メーカーの責任を果たす意味で、低燃費車は量産効果を上げてこそ、意味を成すものであり、上記のような過去の低燃費車ではそれを満たしているとは言い難いのが事実です。

 そこで開発陣は、4ドアで快適装備を残したまま、軽量化と低価格を実現することで、ミライースの開発の方向性を定めたに違いありません。

 軽量化と言えど、コストの掛かる素材を使うわけにはいかないため、エッセよりは全高を高めつつ、通常のミラよりは全高を下げることで、差別化と同時に軽量化を果たし、全高1.5mジャストにしました。

 そして低価格を実現するために、メーカーオプションの設定を極力減らし、タイヤサイズを全グレード14インチに統一し、後席使用頻度を考慮して一体可倒式とし、(本来安全面では好ましくないのですが)リアヘッドレストを省略させ、スマートキーの設定なしとするなどを施してきました。

 確かに、都心の自動車評論家の方々が言われるように、ボルボもエクスプローラーも素晴らしいクルマではありますが、開発する上でしがらみがきつかったのは間違いなくミライースの方で、それを言い訳にすることなく、軽快で質感の高い走りを実現させた結果を、大きく評価したいと思っての、今回の殿堂入りとなりました。

 今年末のカービューオブザイヤーに向けての表明ですが、このミライースをエコカー部門ではなくて、国産車部門で1票を投じることで、決意を固めているところです!

 ただ、MCモデルなどでスイフトスポーツが出たりしたら波乱もあるでしょうが…。(その前に、スカイアクティブのアクセラを早速チェックですね。^^;)
Posted at 2011/09/28 20:38:08 | コメント(2) | トラックバック(0) | ダイハツ | クルマ
2011年09月27日 イイね!

【プレイバック試乗記・第26号】 【試乗五選・第57号】 日本製3列シートのベンチマークは今?

’08 スバル エクシーガ 2.0i-S FF 4速AT


 新型フォレスターと基本コンポーネンツを共有し、2L・DOHCで148馬力を発生するエンジンも、電動パワステ付きも、同様です。

 昨年末にフォレスターで乗った印象が、何気にトヨタ車的に感じた分良くなかったのですが、今回エクシーガに乗って基本的な味付けに大きな違いがあるとは思いにくいですが、これなら十分かな、と思ったのです。

 とはいえ、決してパワフルなエンジンではなく、2人乗車でも上り坂でエンジンを回す必要があるので、エクシーガ本来の多人数乗車で走りを楽しむなら、ターボの必要性を感じないわけにはいかなかったです。

 とはいえ、少なくともトヨタ・ホンダの多人数乗用車よりスピードコントロールがしやすい上、しっかりと操舵できインフォメーションがそれなりに伝わるステアフィール、さらに見晴らしのいい空間です。

 今回の2.0iーSは、ターボの2.0GTと同サイズの17インチタイヤとエアロが付いた仕様で、パワーシートやテレスコピック機能・インテリジェントキーは付かないモデルでした。

 運転環境のことを考慮したら、少なくとも前者2点の装備は必要かな、と思いました。

 それでも、ライバルとして想定されているであろうストリーム(ウィッシュは論外として…)以上の運転環境と言えるでしょう。

 今回エクシーガにスライドドアを採用しなかった理由として、ドア自体の重量が増すためと、ドア自体の厚みが増すことで室内空間が狭くなることを避けるため、とのことだそうです。

 よって、3列目の広さではプレマシーを上回っている、と言えるでしょう。

 ということで、判定です。


 :お奨めで、買いの1台。

 確かに、往年のスバリストにとっては、決して納得のいくクルマではなかろうか、と思います。

 エクシーガにその点を求めるなら、ターボにその可能性を求めたいところです。

 対して、特にエンスーでもなく、多人数乗用車を検討されている一般のユーザーに、積極的にお勧めする価値を十分に感じました。

 その際、ウィッシュ・ストリームに接近した価格は、非常に大きな説得力になること間違いないです。

 そのための2駆の設定、と言っても過言でないです。

 スバルの技術者にとっては、4駆の良さを主張したいところでしょうが、低燃費重視のエンジンに対しての車重の関係で考えると、むしろ2駆を積極的に選びたいところ、というのが私の正直な想いです。

 さらにこだわると、廉価仕様の2.0iにMTがあったら、よりベーシックな多人数乗用車になるのでしょうが…。

 総括すると、現在の日本の多人数乗用車では、最良の選択であることは、間違いありません。

 ただ、多人数乗用車を必要としないケースなら、レガシィも同価格で買えながら、高級感スタイリングでエクシーガを上回っているのは、隠せない事実。

 それに、フォレスターという選択肢もあるのですが、それ以上にデュアリスの出来がいいし、エスクードもいいので…。

 ということで、多人数乗用車を必要としているユーザーにお勧め、ということで結論です。

                                            2008-06-19 加筆訂正あり


スバル エクシーガ 2.0i-S FF 17インチ仕様 6速CVT (212.1)


 これまでの新車対決及び、試乗五選で幾度かエクシーガの名前が挙がっておりましたが、安全装備や安全思想が徹底している輸入車勢と比較すると、2列目中央が2点式シートベルトだったりして見劣りするものの、最小限のサイズで3列目の居住空間を確保しながら、スバルらしい骨太な走りをキープしている点を評価して、これまで一貫して日本製3列シートのベンチマークと認定してきました。

 その際、コストパフォーマンス面でパワー・トルク面での不足に妥協しつつ2L・NA版を主流においており、ターボや2.5Lの余裕はそれで魅力的ではあるものの、VWゴルフトゥーランと被る価格帯になるために、これらをお勧めするには至らなかったところです。

 そして今年2011年に外観の小フェイスリフトが行われたのですが、昨年フォレスターで先行発売されたタイミングチェーンベルトのFB型は見送られ、従来通りのエンジンラインナップであり、安全装備面での進化も見られない、非常に小規模な変更に留まりました。

 そして今回久々に試乗したわけですが、基本的な素性に変わりはなく、改めて電動PSでありながら適度な操舵力を残して、ステアリングインフォメーションをキープしているところはスバルらしいところです…。

 ですが、今回特に非力さを感じてしまいました…。というのも、試乗前半でエコモード入りっぱなしだったのですが、それをオフにしてシフトアップされる頻度が減った以外、全体的にパワレス・トルクレスな印象でした…。

 現行型だけで横並びすれば、それなりに良いクルマですが、同日に中古の100系ハイエースに試乗して、その耐久性・快適性の高さに感動し、エクシーガの印象が薄まったくらいでした…。^^;


 思うに、そろそろスバルも、小排気量ターボ+DCTに着手する時が来ているのではないでしょうか?

 本日マガジンXのスクープより、3代目フィットのハイブリッドにDCTを組み合わせるといった情報を掴んでいるだけに、日本人にDCTは馴染めないという言い訳は、今後通用しないかも…ですよ!
Posted at 2011/09/27 21:50:16 | コメント(0) | トラックバック(0) | スバル | クルマ
2011年09月26日 イイね!

【プレイバック試乗記・第25号】 【試乗五選・第56号】 セカンドライフから、アナザーライフへ?

’97 ホンダ ライフ Gタイプ 3速AT (走行7.9万km)


① 成り立ち

 軽自動車の排気量が660ccに拡大された1990年規格では、最期の新型車となったライフです。

 この名称は、360cc規格で製造されていた当時に使われてたもので、1975年の550cc規格・排気ガス規制強化に伴って、ホンダが一旦軽乗用車の生産から撤退するのですが、それ以来のリバイバルとなります。

 直前のホンダの軽乗用車事情としては、実用性よりもスタイリッシュさを優先したトゥディが主力商品で、1993年デビューのスズキ・ワゴンR、翌94年デビューのダイハツ・ムーヴといったトール系に販売の主流が移行しつつあるマーケットを見越して、ライフを投入したといったところです。

 翌98年に全幅を広げる規格に変更されることもあってか、97年当時のライフは、インパネデザインがトゥディと共用されていることから、急ごしらえな感はしないでもなかったですね。

 果たして、実際のところは…。


② 運転環境

 インパネがトゥディと共用なため、着座姿勢も自ずとトゥディに似た感じ、背高パッケージにフィットしたとはいい難い面も…。

 今で言えば、スバルのR1R2から派生したステラが、これに似た状況か。

 とはいえ、軽便な乗り物と割り切るならば、これが致命傷とはなっていないのが、またクルマの摩訶不思議なところで…。


③ パッケージング

 トゥディ派生で急ごしらえだった割には、そこそこまとまったパッケージではないかと。

 というか、トゥディがあまりにもスタイリング優先過ぎて、後にアソシエという4ドアモデルを投入したり、通常のハッチバックに改めたりはしてものの、後席の住人のつま先を前席下に入れることすら出来なかっただけに、その意味ではようやくホンダから真っ当に大人4人座れる軽乗用車が出た、と。


④ パワートレイン

 トゥディにラインナップされてた可変吸気バルブ付きのMTRECは搭載されず、極平凡なシングルカムエンジンのみの設定で、その意味では軽便車として割り切ってましたね。

 トランスミッションも平凡な3速ATですが、今時の燃費対策重視で著しくレスポンスの鈍いCVTよりは、遥かにナチュラルで爽快に思ったくらいで、これなら機械が新しい以外に新車の魅力が見えにくいなと。


⑤ ハンドリング

 実は、この項目がこのライフで割かし気に入ってるのです。

 というのも、後の98年規格になると電動パワステが導入されて、燃費対策には貢献しているかもしれないけど、クルマからの情報をつかみやすいナチュラルなステアフィールが消えてしまっているのですね。

 その意味では、2代目トゥディから引き継がれている基本コンポーネンツの良さが、ここで露になったのではないかと。

 このライフでは、普通車と共用のエアバック付きステアリングで、外径が大きい分、いい意味でスローなリズムでハンドリングが成立している感覚で、バランスの高さが垣間見えます。


⑥ 判定

 :お勧め

 10~15年落ちの軽四の場合、あくまでも車種よりも程度優先が基本なのですが…。

 余程クルマの状態が悪くて整備費用が掛かるのでなければ、97年型ライフは隠れ名車としてお勧めです。

 確かにスピードで言えば遅いクルマで、走りを求める人たちの共感を得られそうな部類ではないものの、中途半端にスポーティーさを強調していない分、普段の足として安心して乗れる1台ではないかと、そう思いました。

 その意味では、新規格後のモデルよりもさらにお勧めと。

                                         2010年04月08日 加筆訂正あり

 今でも、このライフは名車だと思います! 新型、たいして進化してませんから。^^;


ホンダ ライフ ディーバ・スマートスタイル FF 4速AT(133.5)


 実のところ、98年新規格になってパワステが電動になって以来、ライフが良いと思った試しがないのです。^^;

 それでも現行フィットの異様に操舵力の軽い電動PSよりかは幾分マシに思ったものですが、今回オッティと同日試乗した感触では、このライフの良いところを見つけるのが非常に困難に思ったくらいです。

 ホンダと言えば、かつてはカーマニアやエンスーのハートを掴んでいるメーカーの1つでしたが、今やスポーツカーなしタイプRなしのミニバンメーカーへと変貌してしまい、いつの間にか本邦試乗記で取り上げる機会が劇的に減ってしまいました…。

 そして、上記の2代目初期型と最新型を比較しても、機能的には乗り換えるだけの価値を見出しにくい状況なのです。

 確かに、走りと関係ない部分で鍵がスマートキーであったり、夜間のメーター照明がお洒落な青い光を灯したり、黒いエアロでカッコがついたりとそれなりの特典もあるのですが、これらに惹かれた瞬間、あなたは「ミーハー」です!

 さっきのオッティ同様、車重が重いことで動力性能面へのダメージが大きく、一見速そうに見える外観が嘘のような鈍足ぶりです。

 これでも下手にタコメーターがあったりして、スポーティーな演出がなされているだけに、昭和生まれのカーマニアには欲求不満が溜まるところです。>w<

 という訳で、フィットよりはマシだけど、結局ゼストと同じようなクルマで、目新しさで若干勝ってる、しかもそれも経年変化での飽きが早い可能性大と評して、現行ライフの評価を終わらせます。☆サッ彡
Posted at 2011/09/26 18:50:51 | コメント(2) | トラックバック(0) | ホンダ | クルマ
2011年09月26日 イイね!

【プレイバック試乗記・第24号】 【試乗五選・第55号】 皮肉なハンドリングカー;w;

’07 日産 オッティ RX(FF・非スライドドア・ターボ) 4速AT


 本家の三菱では、eKスポーツRに相当するグレードとなります。

 本家と異なるのは、レカロシートのオプション設定がない代わりに、オーテックジャパン製のライダーが設定されてることですね。

 走り出して気付いたのは、軽自動車とは思えない走りの質感の高さでした。

 具体的には、油圧制御パワステならではのナチュラルなステアフィールで、どっかんでなくまるで排気量アップしたかのようなパワー感ですね。

 これなら、社外レカロ(私ならフルバケ)に交換して着座を落として乗りたくなりました。

 さらに注文すると、マニュアルシフトしやすいティプトロタイプが欲しくなりました。

 そのぐらい、出来のいいクルマということなんですね。

 軽ミニバンのターボの中では、むしろムーブより魅力的にすら思えました。

 立体駐車場に入る全高が、走りに有利に働いてる、そんな印象なんです。

 ただ、全グレードにオートエアコンやスマートキーが付かないという装備面で劣ってるため、街乗りでの便利さを重視するユーザーさんには、むしろモコを選択される傾向にあるようです。

                                     2007年06月24日 加筆訂正あり    

’07 日産 オッティ E(FF・非スライドドア) 4速AT



 ターボのRXに試乗して好感触だったため、NAモデルに俄然興味が出てきたんですね。

 結論から言うと、NAモデルにはむしろ3速の方が相性がいいかなぁ、という印象でした。

 NAでパワー・トルク共に余裕がなく、ギアが4つに細分化されてる分、ちょっとした加速で頻繁にシフトダウンするんですね。

 カタログで確認したところ、1~3速までのミッションそのもののギア比は同じものの、最終減速比で4速仕様はローギア化されてることがわかったんですね。

 よって、出足の加速は4速仕様の方が上でも、すぐに吹け切ってシフトアップされるので、頻繁に自動変速するんですね。

 これが、3速仕様なら出足の加速そのものは遅いかもしれないけど、スローライフな加速感が得られるという意味では、3速の方に分があるのでは、というのが私の仮説です。

 ダイハツ勢で検索して3速ATがあるのは、リアヘッドレストが付かないエッセやミラ、そしてヘッドレスト付ならタントの4駆NAにあるんですね。

 もっとも、3速が欲しいだけで4駆を選択するのもどうか、と思うので、オッティのS・M(リモコンスライドドア仕様)かeKワゴンのMかMSなら、ダイハツ勢にアドバンテージありますね。

                                        2007年06月24日 加筆訂正あり    

日産 オッティ E(FF・非スライドドア) 4速AT(108)


 上記の後にすぐ三菱版で3速ATを試すことが出来、結果的には変速の頻繁さは影を潜めたものの、基本的に車重800kgオーバーの重量級に対して非力である、という部分では共通でした。

 そしてMC後のモデルで、この度久々にオッティに試乗したのですが、基本的な特性は2007年当時と変わらず、細かい部分でCPUの見直しで燃費が向上しているらしいですが、それを体験する程ではなかったです。

 今や全高1.6m超のハイト系が販売の主流となった今、ダイハツやスズキ程の軽自動車大所帯でない日産や三菱にとっては、この全高1.55m級が最小サイズになってしまっています…。

 前日デビューしたミライースを前にすると、100kg前後重い車重ではCVTよりかは効率がいいトルコンであっても非力さは隠せず、せめて油圧式パワステによるナチュラルなステアフィールを褒めるにも、ミライースの電動PSの出来の良さを勘案すると、どうしても「一昔前の軽四としては良いクルマ」と言う言い回しになってしまうところです…。

 また運転環境面では、ステアリングコラム位置がシート着座位置に対して相対的に低い傾向で、太腿との干渉が若干気になるのは、歴代オッティ(eK)共通です。(それでも、オートザムAZー1やキャラはこの比ではないですが…。^^;)
 
 それでも皮肉なことに、現行型日産車からグッドハンドリングカーを選ぶとなると、スカイライン・Z・フーガで納得がいかないが故に、ラフェスタやクリッパーリオ、そしてこのオッティとОEM勢が幅を利かせている事態になっています。^^;

 このままだと、再来月の年代別日産車五選の現行型部門では、ОEM車からの選出になりかねない…、それだけ走りの日産が影を潜めている現状なのです。
Posted at 2011/09/26 18:09:07 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日産 | クルマ

プロフィール

「メルセデスやBMWと比較するのはやめましょう──レクサス新型ESを考える
https://carview.yahoo.co.jp/news/market/20190123-10378107-carview/

これね、次期GSが計画されてない、というのが謎の答えだと思うんだけど。」
何シテル?   01/23 21:07
モータージャーナリスト 町山絢香です。よろしくお願いします。
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