今日の五選
10・5

10・10

10・10

10.7

10・6
今日の圏外;w;
10・4

10.7

10・10
今回新旧2台のトヨタ車を紹介いたしますが、古い方はカローラの姉妹車だったスプリンターのクーペモデルで、当時はDОHC搭載車のみに名付けられたトレノ(カローラはレビン)のスポーツモデルです。
後の83年に新世代4A-Gを搭載して伝説のハチロクが生まれるのですが、そのご先祖に相当します。
対して、新しい方はかつてのカローラバンの後継車として2002年に商用バン専用車としてデビューしたプロボックスです。
’75 トヨタ スプリンター クーペ 1600トレノGT 5速MT (139)



レビン・トレノと言えばメジャーなのはTE27かAE86で、その中間の世代はタマ数が劇的に少なく、今回こうしてTE47と出会うのは、本当に奇跡的なことです。
この世代のタマ数が少ないのも歴史的に人気が薄く、その理由として言えるのが排ガス規制の真っ直中で、その対策で劇的にパワーダウンしてしまい、このDОHC搭載車も一時生産終了にまで追い込まれた、正に暗黒時代のクルマなのです。
日本の名車と言えば、どうしても1960年代に集約されるところで、当時はクルマそのものが高嶺の花だったため現代の様にコストダウンが優先されてたわけではなかったため、贅沢に専用コンポーネンツを使って理想主義的にクルマが作れた時代だからこそ出来たことと、今になっては思うことです。
というのも、70年代になると庶民からもクルマの需要が高まり、この時から低価格で魅力的なクルマを作る必要性が生まれたのです。
その一貫として、当時初代セリカ用に開発した2T-Gツインカムエンジンを、一クラス小さなカローラクラスのボディに換装して、若者にも買えるスポーツクーペとして生まれたのがTE27のレビン・トレノであり、その血統を受け継ぐのが、今回紹介するTE47トレノになります。
この手法は、マツダでは1000ccクラスのファミリアにロータリーを積んで「ファミリア・ロータリークーペ」でも行われ、日産(プリンス)だと当時1.5Lクラスのセダンだったスカイラインに、一クラス上のグロリア用直6・2Lを積んだ54Bでも行われました…。
そして36年の年月を経て今に至るのですが、超希少車となった今となっては、当時のように熱い走りで峠やサーキットで一泡吹かせることよりも、残り少なくなった現存車をいかに大切にしていくか、の方に関心が強く、その意味では「別にツインカムの2TーGでなくても…」と思うところでもあります…。
そうは言っても、ファミリーグレードの方が現存率は著しく低く、よりエンスーの関心が多いスポーツグレードに集中するのも無理はないな、と思うところです。
大衆セダンそのものがマイナーになり、FR自体もマイナーな今こそ、このトレノに大きな価値があるわけですが、そもそも筆者が70年代FRが好きなのも、FRレイアウトそのものが身体機能に合っていること、今のクルマのように衝突して壊れる設計でないためボディが頑丈であること、そして筆者の幼少時代が正に70年代だったこと、が主な理由です。
現車のトレノの状態ですが、ボディの錆は所々存在し、特に懸念要素なのが運転席の床下に錆で穴が若干空いているところです。(スペアタイヤが収まったトランク周りも相当な錆でしたが…。><)
それでも前オーナーが手塩に掛けて維持されてただけのことはあり、とてもじゃないけどフルノーマルとは思えない程パワフルでかつトルクフルな2T-G(純正ソレックスキャブ付)であり、それは体感で92後期4A-Gを積んだハチロク並でした。
それに、エンジン・ミッションが縦置きで直結した構造であるため、シフトフィール抜群でどこのギアに入れたかが明確にわかり易く、むしろATよりも運転が楽なパワートレインなのです。
思えば、70年代と言えば日本人が50年代のアメリカンドリームに憧れてた時代であり、それを象徴して全高が低くて全長が長いのが好まれてた時代でしたが、元々スポーツカーとして開発されてなかったカローラがベースで、劇的に低い全高が与えられたため、室内高が劇的に低くなり、頭が天井につかえそうな程で、経たり気味だった純正シートを気持ち寝かせ気味に調節して、低い位置にあるインパネ・メーター周りに合わせる運転環境下でした…。(しかも、スピードメーターが作動しないという環境でもありました…。^^;)
と、ドライバーのみならば最も面白い1台ではありますが、同乗者にとっては単にボロくてうるさい(サイレンサーなしの砲弾マフラー付なもので。^^;)クルマでしかなく、前オーナーは泣く泣く手放してハリアーに乗り換えたらしいですが、それも無理はないところ…ですね。
そんな訳で、ドライバー側のエゴが立ちすぎた物件だったため、試乗五選では首位ならずでした…。
’09 トヨタ プロボックス バン1300DXコンフォートパッケージ 4速AT (89.8)



現行のトヨタ車では、唯一真っ当なコンパクトカーに、やっと試乗できました…。
もうこれでフィールダーは忘れることが出来ます。
これをベースにセダンを作って「カローラ」に、そしてサクシードベースで「コロナ」を作ってくれたら、アクシオもプレミオの忘れられます。^^;
今回の物件はたったの2年落ちで走行2.7万kmしか走ってなかったのですが、別の物件で21万kmモノでもシートの経たりが見られなかったことから、あくまでもプロの道具として耐久性を重視しているのが、他の素人向け商品との大きな違いです。
それは走りにも現れており、あくまでも実用性重視で軽四並みの小さくて細いタイヤでも十分に真っ直ぐもコーナリングもしっかり走り、高速域に入ってもその安定性は保ったままでした。
ただ昭和の時代と違い、排気量の小さい方のATでも十分以上にパワフルであり、トルコンスリップに準じた巡行時の空走感に、AT車の決定的な危険性や任意性の低さが目立ったのですが、今やAT専用免許で運転されるドライバーが増えて、そんな特性が普通に感じてしまう感覚の人たちが増えているところに、自己防衛能力が低下したドライバーが増えている、そんな現状を感じさせてしまいました…。
それでも、アクセル踏んでも反応が超鈍いCVTよりかはマシですが…。
なので、営業車としてではなく、あくまでもドライビングを磨くためにプロボックスを選択するのであれば、やはりMTを指定したいところです…。(中古車のタマ数ではATが圧倒的に多いですが…。)
ただそんなATの特性さえ飲み込んでしまえば、意識的にスポーティーなハンドリングをアピールするが故に落ち着きを欠いたマツダ車よりか、ある意味スポーツ性が高いクルマと言えます。
総じて、1.3Lでもパワー過剰な部分があり、同じ商用車でも多少非力でもエンジンパワーを使い切ることが出来、しかも荷車としては脚の追従性がいい、スバルのサンバー・トラックを支持したいところです…。(AT同士でも。)
と思うのも、筆者は最近オプティからサンバートラックにチェンジしたからなのです。^^;
詳しくは、愛車一覧にて。近く更新します!
追記。プロボックスの運転環境についての記述が抜けてました。
着座位置が高くてシートクッションが厚いのはいいのですが、相対的にステアリングコラムが低めなのは乗用車のヴィッツ系を引き継ぐところであり、そこが唯一トヨタコンパクトカーの弱点が垣間見えたところでした…。
後席に関しては、プロボックスバンは荷室の確保を優先して補助席的な作りになっているため、それなりの割り切りが必要ですが、プロボックスワゴンやサクシードなら、着座姿勢を含めて相当いいところまで出来てた記憶があります。(その点、寝そべり後席のフィールダーは不合格!)