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2014年12月21日

クリープの無い〇〇なんて

前回のアウディ・クワトロパークですがここには数台の試乗車が置いてあり
皇居周辺を一周するコースと施設内で登坂や斜度のあるアトラクションを走行する
2つの試乗メニューが用意されています。
ただどちらもWEBページからの予約制となっていて私は特に予約をせずに
訪れたので試乗は予定していなかったのですが訪ねてみると空き時間があるので
試乗も行うことにしました。
この日用意されていた試乗車は

A6・RS7・RS4アヴァントの3台とアトラクション用にQ3の4台でした。
本来ならめったに乗る機会のないRSといきたい所ですが16:00以降にしか
空きがないとのことで手早く乗れるA6に決定。

予約の合間に割り込んだ形なので写真は撮りませんでしたが
やはりA6はデカイです。全長4930mm全幅1875mmはほぼレクサスLSサイズ
ボディカラーが白だったせいか余計に大きく見えました。
グレードは2.0TFSIつまり2L/4気筒ターボエンジンで、
トランスミッションはマルチトロニックのFF車。
欧州車には珍しいCVTですがチェーン式の物でスバルでもお馴染みのタイプです。

正直言うとこんな巨体に180馬力でどんな走りなのか不安だったのですが
出だしからそういう気持ちは吹っ飛びました。
後で調べたのですがトルクが1500回転で32.9kgもあれば十分なはずで
加えてCVTが良い仕事をしてくれているということでしょう。
よくあるエンジン回転だけが先に上昇するCVTと違い
二次曲線的に立ち上がって行くので違和感はありませんでした。
走り初めの時はトルコンATと勘違いしたほどです。
とにかくスムーズに走り出し、滑らかに静かに速度が上がります。
正直V6やV8の必要性は感じないほど静かな4気筒です。
アクセルを強めに踏み込めば少し勇ましい排気音を伴いながら
グンッ
と加速してくれるので実に頼もしいエンジンですが、
あくまで実用性重視でA6というクルマには合っていると思います。

運転中驚いたのは取り回しが良いことでした。
ボンネットの左右稜線が視界に見えているので
お陰で狭い路地でのすれ違いでも、初めて運転するクルマにも関わらず
やりやすかったですね。

ちょうどタイヤの真上辺りが最も高いラインになっていて
そこが目に入っているため
車両感覚がつかみやすいのだと思います。
こういう人間工学的にデザインされているかどうかは
実際に運転してみないとわからないことなので

単にカタログ数値だけでは伝わらない部分は他にもあると思います。

60kmでまっすぐ走行中にステアリングを微妙に左右にソーイングすると
きちんとタイヤが反応しますし
左右にグリップ力が発生している感触も伝わってくるのは
履いているタイヤが決してハイグリップでないことを考えると
足廻りとステアリング系統の巧みな設計ゆえなのでしょうか。
スポーツグレードでなくともこういうセッティングなのは
欧州車ならではかもしれません。
いつもチェックするペダルレイアウトですがさすがに縦置きエンジンだからでしょうか
右ハンドルでもほとんど違和感がありませんでした。

気になったのは足元からロードノイズというか
空気が吹き抜けるような音が聞こえてきたことです。
路面状態にもよるし、ホイールハウスから抜ける空気なのか
タイヤの縦溝から空気が抜ける時にも音が発生するともいいますし、
原因は定かではありませんが。

それにしても全く不足ないエンジン性能とハンドリングは
普通に使うならベーシックグレードが一番と欧州車はよく言われますが
やはりA6もそういう感じがしましたね。

さて一般道の試乗の次はアトラクションです。
インストラクターが先に見本運転をし私が入れ替わりで運転するというものです。

クルマはQ3。流行りの都会派コンパクトSUVでオフロード走行など
眼中に無いようなクルマですが
アウディのAWDシステムの優秀さを実体験してもらうには
逆にそういうクルマのほうが良いのかもしれません。
当然運転中の様子は撮影できないので他からの転用になりますが



段差の乗り越えから登降坂、バンクの走行というクロカン系ではお馴染みのメニューですね。
(本当は低μ路の荒れ地でやらないと意味は無いのですが)
一番驚いたのは最後のバンクで、左にひっくり返る寸前まで傾いているように感じたのですが
難なくこなしてしまったのはAWDというよりサスペンションのお陰かもしれません。
一見ストロークが足りなく見える外見ですが実際は十二分に確保されているということなのでしょう。

ちなみにこのアトラクションは当然、極低速での走行となりますが
非常に気になったのがその微速域です。
このQ3はSトロニックすなわちVWグループお得意の
デュアルクラッチトランスミッションDCTで2ペダルとなります。
MTベースなので当然トルクコンバーターなど存在しませんが
半クラッチ状態を続けることでトルコンATのような「クリープ現象」を起こしてアクセルペダルを踏まなくてもクルマは動いてしまいます。
私はボルグワーナー製とメルセデス製の2種類しか運転したことはありませんが。
今回のQ3はこの擬似クリープが非常に強く感じました。
微速どころかぶつかったら確実にボディがへこむくらいの勢いです。

狭いアトラクションコース内ではむしろ坂道よりそのクリープを制御するのに
神経を使わされました。
私が長年MTに慣れているせいかもしれませんがどうにも
「クリープ現象」だけは肌に合いません。

ここからはあくまで個人の主張ですが・・・
「クルマを動かす時にはアクセルペダルを踏む」
「動いているクルマを止めるにはブレーキペダルを踏む」

これは相反することながらクルマを運転する最も基本的なロジックではないでしょうか。
しかし「クリープ現象」というのは動かすためのアクセルを踏んでいないのに
クルマが動くというドライバーの意志を無視した実にけしからん現象ではないでしょうか?

昨今、クルマの自動運転を目指しその前哨戦とも言えるハイテク機能が
搭載されてきていますが、最も根本的な所にメスを入れようとはしません。
そもそもCVTにも本来トルクコンバーターは無くクリープ現象はありませんでしたが
それ故に今までのATの感覚で買った人からクレームが着いて
トルコンを搭載するはめになりました。
MTをベースとしながらもわざわざクリープ現象を作り出しているDCTにも
納得はいきません。

私もSVXに乗っていたのでATの経験はありますがよく言う「渋滞で便利」とかは
まったく逆で、むしろ信号待ちやノロノロ運転でブレーキペダルを踏み続けていなければならないのが苦痛でしかありませんでしたね。
トルコンATが登場して数十年、余りに普及したため2ペダル=クリープ現象
常識のようになってしまい現在のような状況になっているのでしょうが
クルマを動かし止めるという操作にこれまでと全く違うロジックとプロセスが誕生しない限り
本来あってはならないものだと思います。

話をQ3に戻しましょう。
先程のA6と違い横置きエンジンFF車ベースなのでVWグループの常で
やはりペダルは全体に左に寄っていました。
さらにアクセルペダル一枚分ぐらいの空きが右側にあるので
A6から乗り換えると明らかに違和感がありました。
それとステアリングのテレスコピック量がA6より少ないのも気になりましたね。
確かにドライビングポジションはA6より立ち気味になりますが
身長180cmなど珍しくもないゲルマン民族の設計したクルマにしては
中途半端な気がしました。


それでもこのコンパクトなサイズと上質な内装は日本向けの商品だと思います。
また個人的にもQ3は少し気になる存在でしてそれは・・・



RS Q3
があるからです。
初代クワトロに大いに惹かれた私にとってアウディ=直列5気筒のイメージが強く
もしアウディを所有するなら5気筒エンジン搭載車と思っていました。
実は20年ほど前に90シュポルトを購入しようか相当迷った事があるのですが
ETCも無い当時、左ハンドルというのがネックになり諦めてしまいました。


そして現在、直列5気筒はそのエンジン長故にクラッシャブルゾーンの確保など
安全対策面で不利ということでアウディもごく一部に採用するのみで
かつての縦置きではなく横置きとなっています。




さらに5気筒はRSシリーズに限られるため非常に高価なので
今やおいそれと手を出せる物ではありません。
BMWの直列6気筒もそうですが、効率を重視せざるを得ないのは分かりますが
メーカーのイメージや顔といった物は長年の歴史が培った物ではないでしょうか。
大昔「クリープを入れないコーヒーなんて」というCMがありましたが
アウディにとってのクリープはクワトロよりも歴史の長い5気筒にある
ように私は感じるのです。



TT-RSは900万と、もうポルシェ911に手が届きそうですし
一番サイズ的にもジャンル的にも好きなスーパーホットハッチRS3に至っては
何故か日本には導入されません。



というわけでRS Q3は今の所どうしてもアウディというのであれば
最も欲しくなるクルマですがネックは700万オーバーの価格と
最近登場したS1の存在が取って代わろうとしています。
やはり絶対的に小さいボディと6速MTという魔力は一度試乗してしまうと
実に魅力的でしたからね。



そんなわけで来年春まで展開予定のアウディ・クワトロパーク訪問でしたが
今回乗れなかったRS4・RS7にも是非乗ってみたいので
機会を見てまた行ってみたいと思います。
ブログ一覧 | 試乗 | クルマ
Posted at 2014/12/21 19:15:55

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