先日、サンバーSCエンジンに3度の進角抵抗を挿入した走行試験をブログアップしましたが、結構皆さん、進角抵抗を常時使用されていたり、使用してみようか迷われたりしていらっしゃるようで、「マニアックな方々に愛されるサンバー」を実感することが出来ましました。。
さてさて、ブログを掲載して暫らくしてから、とある方から・・・
「私も進角抵抗に興味があるのですが、挿入ソケットが無いんですよ~」 というメールを頂き、頭の中が???でイッパイ・・・
そこで真相を明らかにするため、得意の「スバルコール」に凸電してみました~。。
******以下は私とスバルコールのやりとりです・・・(カッコ内は私の補足です)*****
(最初に電話に出た綺麗な声のお姉さんに用件を聞かれ、「進角抵抗についての質問です。」と告げると、すぐにエンジン担当者に繋いでくれました。。)
私:「私の車(TV2SC)には進角抵抗のソケットがついているのですが、どんな時に使うのですか?」
スバル:「サンバーは(点火電流を各気筒の点火プラグに分配する)ディストリビュータの電力ロスや不具合を無くすために、(ディストリビュータによる分配方式を採用せずCPUにより制御させる)ディストリビュータレスイグニッション(DLI)を採用しています。」
スバル:「このため、出荷の際のエンジンの点検で、固体差により、ごく稀に点火時期が許容範囲を超えているものが発見された場合にそれを矯正する時に使用しています。。つまり点火時期が基準より遅いものについては進角抵抗を、また、早いものには遅角抵抗を新製時から挿入させて頂いております。。」
私:「許容範囲はどの程度ですか?」
スバル:「10度が標準で許容はプラスマイナス3度です。。」
私:「矯正するのに何種類の(進角又は遅角)抵抗がありますか???」
スバル:「+2度・+3度・-2度・-3度の4種類です。」
私:「新車時から(進角又は遅角)抵抗が挿入されている車両はよく有るのですか?」
スバル:「殆どの車が入れられておりません。」
私:「新製の時の調整以外で使う時は有るのですか?」
スバル:「車検入庫等の時に、経年劣化で排気ガスが基準値を満たさなくなった時等に使います。。」
私:「では新製時にはソケットに何も入っていなかったのに車検から帰って来たら挿入されていたという事象も起こる訳ですね。」
スバル:「仰る通りです。」
私:「では、ソケットが付いていない固体も有ると聞きましたが、その辺りはどの様になっていますか?」
***ここでスバル氏は資料を取りに行って、暫らく電話が中断する***
***下の画像は進角抵抗ソケットが付いている私のエンジン***
次いで、同じTV2のSC・5MT仕様なのにソケットが付いていない今年4月初旬納車の「りかるでんと」号の真新しいエンジン・・・
スバル:「お待たせ致しました。。今ここに、平成23年8月の年次改良の仕様書が有りますが、この段階でノーマルエンジン搭載車につきましては全てソケットが廃止されております。。スーパーチャージャー仕様車にはソケットが未だ付いております。」
私:「なぜソケットを省略されたのでしょうか」
スバル:「最近は(お客様のご要望が)馬力やトルクを重視するよりも燃費を重視する様になりまして、そのようにNAエンジンをさらに進化したエンジンに改良していく段階で、今まで(進角又は遅角)抵抗に頼っていたものも、全てCPUで制御させるようにしました。」
私:「では出荷時の調整は不要となったのでしょうか?」
スバル:「いいえ、今まで通り点検を行い、基準外品につきましては(進角又は遅角)抵抗を挿入する代わりにCPUそのものを書き換えております。」
私:「では、ソケット付きの車両で我々ユーザーが進角抵抗を故意に挿入して点火時期を早めたり遅くしたりしても故障はしないのでしょうか?」
スバル:「プラスマイナス3度の許容範囲以内なら、故意にされても何ら影響が有りませんが、気がつかない間に基準値から狂いが生じていてプラスマイナス3度を超える場合は、あまり良くないと言えるでしょう。」
私:「最後に進角抵抗を挿入してハイオクガソリンを入れるのは理に適うと思うのですが、その辺りのお考えはどうでしょう。」
スバル:「趣味でそのようにされている方もおられる事は把握しております。面白い事だと思いますが、あくまでもレギュラーガソリン仕様車としての設計で、仰るような条件でのテスト走行は実施しておりませんので回答は出来ない状況です。ただ、レギュラーガソリンを入れて進角させるのはお止めになった方がいいかと思います。仰るとおりハイオクのほうが幾分かエンジンの負担は少ないです。」
スバル:「それから進角抵抗は基準値を早めるのに使われるもので、上限を決めるものでは有りません。。ですから+3度の抵抗を挿入したから13度が上限ではなく、固体によっては15度になってしまう可能性もある点にご注意ください。」
私:「この度はご回答いただきありがとうございました。」
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いかがでしたか???
お陰様で私も何だか少し解った様な気がしてきました。。。
でも上記画像の最新型「りかるでんと」号、スーパーーチャージャー仕様なのにソケットが無いということは、平成23年の年次改良以後にもさらに改良されていたってことでしょうか???だからロケット発進でも燃費がいいの???
もしそうだとしたら製造中止寸前まで燃費向上対策を惜しまずしていたスバルの技術屋精神って凄過ぎ~
***下記は走行試験のインプレッションです↓↓↓↓↓↓***
Posted at 2012/04/25 22:41:07 | |
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