
キャデラックCTS SPORT WAGON 3.0(Luxury/Premium)を10日間程借りる機会があり、延べ800キロほどドライブしたインプレッションです。
(市街地50%、高速25%、ワインディング20%、クローズドコース5%)
■外装
「キャデラック」の持つ華やかさ、とても出ていて好印象。特に高い位置にあるベルトラインと極太Dピラーは、華やかさを加速させているように思います。
■ボディ
動き始めた途端に剛性の高さを体感できます。市街地を普通に走る分には「ミシリ」とも音を立てませんでした。この剛性には高いベルとラインと極太Dピラーが寄与しているのではないかと思います。
3.0Premiumは、アイドリング時フロアに微振動がありました。当該車両固有の問題であればいいのですが、ちょっと気になるレベルです。
■静寂性
通常舗装では、静かな部類だと思います。基本的にエンジンノイズよりタイヤのパターンノイズの方が目立ちます。
高機能舗装路やコンクリ舗装路では、高周波ノイズが耳につく感じですが、嫌な音質ではありませんでした。
どの舗装路、速度領域でも車内で普通に音楽を楽しめました。
■サスペンション
100キロまでの領域は、狙ったラインをトレースするのは容易いですね。
120キロ以上の領域では、ちょっと腰砕け感が出てくるように感じますので、自然と120キロ以下の速度帯域で走行するようになると思います。
■トランスミッション(6AT)
シフトショックがほとんどなく、乗り始めはCVTかと思ったほどです。
基本的にハイギヤード設定のようで、市街地走行では4速まではあっという間に上がり、流れが良くなると5・6速に入るケースも多いですね。
その分ティプトロを使ってのシフトダウン時、エンジンブレーキが効きづらく追突しそうになった。
このクルマに適切なアクセルワークを学ぶと多少改善されると思いますが・・・。
ティプトロは節度あるシフト感で、ドライバー側に倒す構造のため使いやすいと感じた。ただ積極的にマニュアルモードを活用するときは、ドリンクホルダーにペットボトル等があると干渉します。
このトランスミッションとエンジン、サスペンションの組み合わせからも120キロ以上で巡航する特性ではないと感じます。
この部分は、一見日常使いには十二分な性能に見えますが、100~120キロ領域のスタビリティを上げるためにもレベルを引き上げて欲しいと思います。
■ステアリング
結構ステアリングが重く、市街地では終始この重さを意識させられました。
■シート
ゴージャスな雰囲気を醸し出しているが、スポーティ走行にも耐えうるサポート性を備えていました。皮革は適度な弾力を持たせていて、体によくフィットします。リアシートはヨーロッパ各社のクルマに比べるとバックレストの角度が若干寝ているように感じます。個人的にはもう少し起きていた方が快適に過せるよう に思います。
■内装
カーボン風プラスチックが多用されていますが、夜間の間接照明(とてもムーディですが、3.0Luxuryには設定なし)や、その素材の表面仕上げはとてもキレイです。もはや昔の「アメ車」のイメージはありません。
惜しむらくは天井クロスのフロントウィンドウとの境界部分の処理が、旧来のアメ車的で、端の部分をカットしただけでクロスのほつれが目視確認できます。
もっとも掃除するとき以外、目に入る部分ではありませんが、このクラスのクルマとしてはきちんと処理して欲しいものです。
■ナビ画面(モニター)
タッチパネルがダッシュボード奥面に配置されているため、操作するためには若干体を延ばさざるを得ず、目的地付近で尺度を変えずらい。
特に尺度はタッチパネル左端にあるため、更に体を延ばさなければなりません。
メディア切り替えは、センターパネルのボタンで切り替わるので、慣れると至って便利です。
モニター自体あまり解像度が良くないのと、ガイドライン表示がないのでモニターだけのバックは慣れるまで不安を伴います。
■ETC
最新のETC車載機では普通なのかもしれないが、エンジンを掛けるたびにETCの有効期限がアナウンスされるのは面倒です。
(設定をOFFにできるのかもしれませんが・・・)
■オートライト
センサー特性なのか、トンネルで点灯しないことがありました。
夕方になるとセンサーが反応し、Luxuary/Premiam共に同じ状態だったため、仕様と思われます。
■エアコン
雨天時に積極的にデフロスターを使用しないと結露が取れず、使用しない場合はフロントガラス周辺部が曇りがちでした。
噴出し口の選択や風量調整等の調整項目或いはステップが少ないと感じました。。
■荷室
テールゲートの高さが2段階に変えられるのはありがたい機能ですね。ドライバー側ドアにあるダイヤル式スイッチがオープナーを兼ねており使いやすい形状です。路面から荷室までの高さが結構あるので、重いものを積むときにちょっと大変かもしれませんが、週末のショッピングモールで買ったものを放り込むような使い方では、特に問題にはならないと思います。荷室左右についているレールには可動式フック受け4つあり、荷物の形状にあわせて形を変えられるのは、荷室で荷物が転がるのが嫌な方にとっては重宝します。
荷室自体は、スクエアな形状ですので使い勝手はいいと思います。
■総評
アメ車のイメージが完全に覆りました。ドイツ車基準で見ても耐えうる基本的クオリティ。
サイズも大きすぎず、ドライバーズカーとしてはベストサイズだと思います。
ライバル(BMW 5シリーズ、Mercedes Mクラス、Audi A6・・・etc)よりも価格が安いのは驚きですね。
箱根新道では、ヘアピンカーブの後の加速時以外は、シフトダウンでストレスありません。絶対的なパワーはあるはずなのですが、ターンパイクのような中高速の登坂路ではギヤ比の関係でもう少しパワーが欲しい感じます。
装備類を考えると、プレミアムを選びたいモデルです。