■ずっと福島原発の事故を見張ってきた訳で
時間的には全くの無駄なのですが^^;
悪くないこともあります。
■今日は、私設原子力情報室さんの
「NNSA(アメリカ国家核安全保障局)による大気中のダスト分析データ」を読む(改訂版) ―
を読み解く
を読み解いていきたいと思います。
■こちらのデータはアメリカ軍のデータであって、
多分阿修羅かなんかに乗っていたやつを比較した為に
データ捏造に付き合っていられるかと、激怒してほり捨てたものの
ネタ元だと思います。
どうも改定後は、
普通のことが書いてあるので
扇動した人々は
取り上げてくれなかったみたい(苦笑)
■ちょっと斜に構えすぎかもしれませんけど、
世のネットに大きく取り上げられるようであれば
間違えた解釈をしていることの方が多かったりして
と自戒しておきたいと思います。
今のところは多分間違えても取り上げられないレベルのはず。
ただ、間違えた場合はちゃんと訂正できる人間でいたいと思っています。
■まず注目すべきは
>
『排気中濃度限度』【原子力防災基礎用語集】
ゴチャゴチャと書いてありますが、要は、その
環境下で3か月暮らした場合の被ばく量を一年に換算した時に、外部被ばく・内部被ばくを合わせた実効被ばく線量が年間1ミリシーベルトに達するかどうかで決められている限界値です。
過去の放射能漏れ事故などにおいても、基準値として採用されてきています。
※要するに法律の範囲内、と言う値です。
■
>●ヨウ素131
まず、甲状腺がんを引き起こすヨウ素131。濃度限界は、5ベクレル/立方メートルです。
データを見ると、福島県内では、2250ベクレル/立方メートルという極めて高い数値が記録されています。なんと濃度限界の450倍。
茨城県にまで、かなり高い値が及んでいます。
元データを丹念に見ていくと、千葉市稲毛海岸で32ベクレル/立方メートル、米軍立川基地で16ベクレル/立方メートル、東京港区のアメリカ大使館でも7.3ベクレル/立方メートルという値が出ています。相当広い範囲で、5ベクレル/立方メートルという濃度限界を超えたのです。
※これは4号機ダーティーボム
(もしくはS/C爆発)とみなされるプルーム③の影響だと思います。
燃料のごく一部の揮発と言うのが裏付けられているのだと思います。
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■以下の見立てで正しいと思います。
もともと塩水注入による塩化セシウムとすれば、ミスト状であって
大方は沈降したと考えるのが正しいでしょう。
●セシウム137
いずれの検出値も、濃度限界の30ベクレル/立方メートルには及びません。比較的速やかに地面に落ちたと考えるべきなのかも知れません。
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■・・・ですよね。多分ここが大騒ぎになったポイントです。
速やかに訂正されたブログ主さんはえらいと思います。
セシウムが少ない以上、ストロンチウムも少ないのです。
但し、海はまた別の話、食物汚染と生体濃縮がかぎとなるでしょう。
●ストロンチウム90
ストロンチウムに関しては、計算し直したところ、いずれも濃度限界以下の値ではありました。
本当に遠くまでは飛んできていないのか、それとも、速やかに地面に落ちてしまったのか… 現在、何カ所かで、土壌中のストロンチウム90の値について、議論になっています。まずは、その結果を待つしかないのかと思っています。
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■もう崩壊しましたし。
これも、3月15日のプルームの主力核種です。
●テルル
テルル129m(半減期:33.6日)は、ベータ崩壊して半減期1600万年の放射性ヨウ素129に変わる放射性物質です。
体内に取り込んだ場合、テルル129mそのものによるベータ線内部被ばくと、娘核種のヨウ素129によるベータ線内部被ばくの両方を心配する必要があります。
テルル132(半減期:3日)も同様で、娘核種はヨウ素132(半減期:2.3時間)。いずれも警戒の要有りです。
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■プルトニウムは・・・福島、白河等で60bqかなんか出てますよ
2011年12月05日
【仮説】今現在のプルトニウム飛散経路【推定】
2011年12月03日
2)隠しきれなかったプルトニウム【福島で明らかになったプルトニウム汚染】
空中浮遊量はともかく、沈降量は福島が中心です。
但し先述の通り3月15日夕方のプルームは、
恐らく4号機プール水蒸気爆発に伴う揮発燃料が混じっていますので
2011年12月04日
6)首都圏におけるダーティーボムの濃度と対策
ある意味既存のデータどおりといえるでしょう。
●プルトニウム239などの超ウラン元素
NNSAの7000件のデータの中で、超ウラン元素が特定されているのは、ネプツニウム239(半減期:2.4日)だけです。
5月8日に福島県岩瀬郡鏡石町岡ノ内で、553.10Bq/立方メートルが検出されています。
ネプツニウム239は、下のような崩壊過程の中で、生まれ、そして消える放射性物質です。
ネプツニウム239の半減期は2.4日、プルトニウム239の半減期は2万4千年。ということは、ネプツニウム239からプルトニウム239に変わることによって、単位時間あたりの崩壊数(ベクレル数)は1/365万に減ります。
そのまま拡散することなく崩壊したとすると、変わった先のプルトニウム239の濃度は、0.00015Bq/立方メートルになります。プルトニウム239の濃度限界=0.008Bq/立方メートルは下回ります(この計算では、すでに存在していたプルトニウム239は算入されませんが)。
ただ、心配なのは、アルファ線総計値を見ると、福島県内では4Bq/立方メートル以上、都内でも1Bq/立方メートル以上が検出されています。アルファ線を出すのは、おもに、プルトニウム、アメリシウム、キュリウムなど、ウランよりも重い元素=超ウラン元素です。
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■このように米軍データは特段秘匿されるデータとか
日本政府に著しい怠りがあったと言う訳ではないようです。
ただ、予想を裏付けると言いますか
汚染は裏付けられている訳で、それ以上でもそれ以下でもありません。
3月15日前後の行動が、命を奪うかどうかは別として
ある程度健康には影響する可能性はあります
その辺りを踏まえて、山下教授チームはアンケートを実施しています。
ちなみにあの方はWHOにも出向していましたので、
相当に疫学研究では力を持っています。
私たちもアンケート対象ではないですが、
一モルモットとしてしっかり生き抜いて教授を喜ばせないよう
気をつけなければいけないのはいうまでもありません。
■このように想像するよりはデータは出揃っていますが
読み解くには継続的なモニタリングが必要です。
センセーショナルな報道にばかり目を奪われますが
積上げながらしっかり対策を施すことの
必要性を強く感じるのでした
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シリーズ3月15日その2 | 日記
Posted at
2011/12/24 14:38:51