2012年03月18日
耐震基準越えが普通になってる件・・・の続きです。
安全神話がらみの話です
*******************
■一つの価値観とか、体系が劇的に変化する事を
「パラダイム転換」といいます。
天動説が地動説になるような物ですね。
■でも大抵は劇的に水準が上がるだけで、
形は相似になるので、より一層の混乱をきたします。
どうも阪神大震災以降、地震の想定が変わってしまいました。
1)加速度400ガル→地盤加速600ガル~1000ガル、最大3000ガル
(1Gを超えるという事は自由落下より激しい加速です)
2)津波:三陸だけ10m超、後はせいぜい5m前後
→15m(太平洋)、5m以上(日本海)
その結果は以下の二つの原発データに如実に出ています。
■柏崎刈羽
設備はせいぜい300ガル程度しか見てませんよね、
まあ無事に止まってよかったねとしかいえないです、
■女川
http://www.tohoku-epco.co.jp/ICSFiles/afieldfile/2011/04/07/110407_np_b1.pdf
**************************
安全神話の前提が崩れてしまったという事です。
つまり従来の100や200から、
600とか1000にハードルがアップしているような物で、
走り高跳びのつもりが、
棒高跳びに挑戦しろといわれているけど、棒はない^^;
飛べと言われたから飛んだけど(成功)
着地点は何故か海だった。
5mなら勢いで飛べたけど、
15mの堀を飛び越えなきゃクリアじゃない。
陸上競技大会のはずが、
サスケ(練習なし)セカンドステージだった(汗)
とでも言えば分りやすいでしょうか。
*******************************
サスケ(災害の喩えですね)で例えを固めますと
(見てない人は絶対に分からないけど・・・)
そもそもサスケなんて
めったに無いはずだったのに
いつの間にかシリーズものになって、
難易度が大幅アップ^^;
「サスケ屋敷にしたミスターサスケが、
第一ステージクリアがやっとになって」の状態です
そしてサスケ第二ステージは
「凄く大変だって噂があったのに
何故対処していなかったのか、」
って目を▽▽にしているのが現状です。
どうもここに色々感じる違和感があるようです。
**************************************
■人間は比較的パラダイムの転換についていきますが
機械はついていきません^^;
にも関わらず、基準が違うのに
「安全神話」だけがそのままあるんです。
数字で考えれば「相対的安全神話は基準の変動を持って終了した」
だけなのですが、
数字ではなく「安全」と「危険」しか認識できない人になってしまうと
(また、それを言い切るのがリーダーシップと誤解している)
「安全」は「危険」が両立しなくなってしまいます。
■そもそも危険は、安全の中に住んでいます。
1%の危険は99%の安全と
一緒に紛れているからです。
99%の賭けを916回勝ち続ける確率は
たったの0.01%しかありません。
つまり1000年に一度の地震とは
年1%の発生確率でしかないわけです。
逆に99%の賭けに100回勝ち続ける事は
36%可能です。
確率計算は面倒で大っ嫌いですが
エクセルのおかげで簡単に行う事ができます。
■だから先人は無事を神様に感謝しようと言いました。
感謝の心もさることながら、
確率はそこまで残酷な事を、
私たちは経験から得ていたからです。
*****************************
でも、ゴネ屋さんたちは言うのです。
過去は関係ない、今回99%だと言うからかけたのに
負けたのはお前のせいだ!!!
賠償しろ!!!
毎回99%だから安全ですとか言う安全派と
共に海の藻屑となってしまえ
と本気で思うんですけど・・・
ブログ一覧 |
風力発電、エコ発電 | 日記
Posted at
2012/03/20 14:12:27