
(P8・記事抜粋)
「研ぎ澄まされたフォルムは、最前線で戦うための武器!」
このマシンは他に類を見ないラインを描くグラマラスなフォルムをまとう1台。ビビットなピンクメタリックのボディーカラーと相まって、一度見たら忘れられないほどのインパクトを与えてくれるスペシャルなマシンだ。
前ページでも書いたようにこのマシンが製作されたのは90年代中盤のこと。熾烈な戦いを繰り広げてきただけに、マシンは昨年暮れに一度ホワイトボディーに近い状態までストリップした上でリフレッシュを行ったがルックスを始めとする部分はあくまでそのまま。それにも関わらず、現在でも一線級の戦闘力を誇っている。
しかし、このマシンを正しく理解したいのならば、この特徴的なルックスはドレスアップを最優先した結果ではないということを知っておかなければならない。
このマシンに限らずAbflugの作り上げるコンプリートカーはどれも魅力あふれる官能的なルックスを誇っているが、すべての作品に共通するのは、並ならぬ「走りへの拘り」なのである。
ちなみにAbflugが生み出してきた数多いコンプリートカーの中でも、このピンクスパイダー7はFD3Sの持つハンドリングを活かしたサーキット走行、そして何よりも湾岸で戦うためにチューニングが施されているということ。
サイドポート仕様のエンジンは、T78タービンによって520psをマーク。トップスピードこそ最新のレシプロチューンドに譲るものの、実際のバトル領域では加速の良さとシャープなハンドリングで常にライバルをリードすることができる性能が与えられた至高の1台と呼ぶにふさわしい。
これだけのルックスを持っているマシンを解説しているにも関わらず、走りの性能ばかりを言うのは違和感を感じるひとがいるかもしれないが、それも仕方ない。
なにしろ前後のワイドフェンダーも決して飾りなのではなく、FD3Sの持つハンドリングを超高速域で最大限引き出すために必要なタイヤからワイド化の幅を決定したもの。後方を大胆にえぐったAbflugならではのフェンダーラインも、フェンダー内のエアを効率的に排出するため結果なのだ。
もちろん、デザイン時に最終的な美しさは完全に意識しなかったわけではないだろう。
しかし、このフォルムはデコレイトではなく鍛え上げられた結果に生まれた美しさなのである。
ところで、このマシンをジックリと見て思い出したが、OPT2がAbflugのマシンと初めて出会ったのは今から約20年近く前のこと。当時からAbflugのコンプリートカーは走りの過激さと、機能に裏付けされたと美しさが融合する独自の世界観を持っていた。
今年のオートサロン出展からもわかるように、最近はまた新たな創作意欲に燃えているといったイメージのAbflug。次はどんなコンプリートカーが我々の前に現れるのか、とても楽しみで仕方ないのはOPT2だけではない筈。また新たなマシンが完成した際には、改めてその姿をお届けしたいと思っているので期待して待って頂きたい。
Posted at 2010/10/19 23:45:39 |
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雑誌掲載 | クルマ